現場主義の落とし穴。 | 会社ルールブックで業績UPを実現する。

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よく聞かれます。「現場主義」。


耳触りの良い言葉ですが、注意が必要ではないでしょうか。


陥りがちな問題に、「現場の声を反映させる。」ということ。


現場を見て、調べて、状況を把握。
それを分析して施策をとっていくことは、もちろん重要であり必要なことですが、
「現場の声」も、きちんとどうしてその声があがっているのかを分析しないといけません。


「現場がこう言っているから。」


と言って、それをそのまま鵜呑みにしては危険、ということですね。


なぜでしょうか。


それは、目的が異なることが多いからです。


経営者であるあなたの目的と、現場の社員の仕事の目的は本質的に異なります。


「同じ目的で仕事を」


なんて言葉は聞こえがいいですが、そんなこと出来ている会社なんてほとんどありません。
もともと違って当たりまえです。


働く人は基本的に、労力少なく得るもの多くです。
これは悪いことではなく、立場からくる目的としたら普通に当たり前なものです。


この目的が違う以上、現場から上がってくる声が経営者の求める目的につながるものかどうか、
それを見極める必要があるのです。


具体的にいうと、現場の声は手間・労力のかからない方法やお客様などの相手に嫌われないための提案が多く出てきます。


特に間接部門は「効率」を追い求めることが多くあります。


接客の部門は、お客様の笑顔や快適な環境です。


気を付けてもらいたいのは、それらの声が本当に目的につながるものかどうか。
売り上げを上げる、利益を追求するということが目的であったら、それにつながるものであるのか。


多少の手間・労力がかかり、効率が悪くても目的につながる行動を、本来はやっていくべきなのです。


現場からは、そのような声はあがりません。
目的が違うからです。


もちろん、現場の声を聴くことは必要です。
ただしそれは、あくまで状況を把握するため、分析するために使うのであり、
声をそのまま反映させればうまくいく、というものでないことを考えておきましょう。


また、現場の声を聴くということは、現場で働く人たちの期待値をあげるということが起きます。


これにも注意が必要です。


「意見言ったのに何もしてくれない」


なんてことになったら、逆効果。
不満が増えるだけですね。


声に対するフィードバックもちゃんと考えておきましょう。


どんな行動をしたらいいか、何をやってもらいたいかは、
会社の目的につながるものをしっかり見定め、経営者であるあなたが覚悟と責任を持って、明確に提示する必要があります。


「現場主義」というものは、目的につながる施策を、現場で起きている事象を分析・参考にして決めていくことです。


現場の声をそのままやっていくことではないことに気を付けてくださいね。