「白い足跡」

窓辺にはため息でガラスを曇らせた君
ひんやりと時間だけ部屋に流れて
すまし顔冬の夜白くやさしい雪は降る
悲しみは美しくこころに積もった


騒いだ胸の意味さえ忘れてゆくから
淋しく笑う横顔ぼんやり見つめた


月も無い夜だけど光は消えたりしないね
深い森迷い込む足元照らすよ
すまし顔冬の夜白くやさしい雪は降る
知り過ぎた僕逹を許してくように


振り向いても足跡はもう見えないから
帰り道が分からないこのまま消えそうで


ポケットに滑りこむ君の手は温かくて
何一つ変わらずにいて欲しい気がした


騒いだ胸の意味さえ忘れてゆくから
淋しく笑う横顔見つめた
振り向いても足跡はもう見えないから
戻れなくなる僕らはこのまま消えそうで




「雪蛍」

「雨、ときどき雪。」
「愛、ときどき嘘。」
東京の冬は天気予報よりも寒くて
口癖の真似はまだとれないまま
一緒だったって証拠探す僕がいるよ


こぼしたため息 想いがつまったように
ふわり うかんでくよ


雪が降る前に君に会いたい
まぶた閉じるたび 君が泣いて
暗闇で蛍みたい
光ったら いつか消えた


寒がりな君は 今頃どこかで
切れぎれの笑顔うかべながら雨を見てる
忘れても悲しい?
願っても苦しい?
明日にはきっと街は全部白く変わる


同じ時間ゆらいで よせていた頬が
ひとり 冷たい


冬が心を磨いていくよ
まぶた閉じるたび 追いかけてく
暗闇に雪が舞って
悲しいほど きれいだった


雪が降る前に君に会いたい
まぶた閉じるたび 君が泣いて
暗闇で蛍みたい
光ったら いつか消えた


そして雨が雪に変わってく
あふれる想い出さえ凍えそうで
届かない 僕の声も
届かない 伸ばした手も
ずっと─────。




最終電車

最終電車に乗る。
冷たい車内は白い光にみたされながら、
ゆっくりと動き出していく。
ガラスの向こう側に、
さっき君といた街の灯りがちいさくなるよ。
欠けた月だけ追いかけてる。


黒い空を僕を乗せて、ずっと走りつづけていく───。


離れても、遠くても、全て君に向かっていく。
つぎはぎの祈りでも、ひとつひとつ叶うように。
何ひとつ迷わずに君が眠っていたらいい。
なんとなく、うれしくて、
おどけながら僕はちいさく手をふるよ。


切符をにぎりしめて君の事を想う。
駅に着くたび人影も消え、
僕だけが独り残ってる。
きしむ音で、少しだけ胸が苦しくて、
帰りにくれたアメが苦いや。
欠けた月のカケラみたいだ。


窓に楽しそうな日々が、ずっと流れつづけていく───。


離れても、遠くても、全て君に向かっていく。
ほころびた願いでも、ひとつひとつ届くように。
何ひとつ怯えずに、君が眠っていたらいい。
目覚めたら、君が好きな全てで、
世界が変わっているから。


欠けた月の裏側でほら、唄う声が君まで届いた?


最終電車はもう、
夜のはじっこに
たどり着く。


たどり着く。




バリア

いつも白黒思考で
 好きなものは好き 嫌いなものは嫌い
放課後 ひび割れたチャイム
 残響していた 鼓膜が破けそうだ


   アスピリン つくり笑い
    不感症の涙
   クラスメート カメレオン
    はっていたバリア
   生きたふり? 死んだふり?
    ゼラチンの固まり
    ゼラチンの固まり───。


手のひら 運命線を切った
 まっ赤に染まった指先がなんか良いね
現実 モザイクかかった
 残像のせいで片目がつぶれそうだ

   ハルシオン 水の匂い
    盲目のピアノ
   代償行為 ディストーション
    美しいアリア
   流れる血、なくなれば
    透明な心
    透明な心───。


もう何も感じないで生きていける
あんなにも信じていた全てがいま崩れていく

   アスピリン つくり笑い
    不感症の涙
   クラスメート カメレオン
    はっていたバリア
   生きたふり? 死んだふり?


 透明な心 ねぇ、さわって───。


もう何も感じないで生きていける
あんなにも信じていた全てがいま崩れていく




ピカソごっこ

青い絵の具を塗りまくるんだ! キャンバスの上いっぱいに!
青い絵の具を塗りまくるんだ! 部屋の壁中いっぱいに!

青い絵の具を塗りまくるんだ! 僕の顔中いっぱいに!
青い絵の具を塗りまくるんだ! パレットにあふれてる感情!


口笛を「トゥルトゥー」って吹いて、平気なふり。平気なふり。
口笛を「トゥルトゥー」って吹いて、平気なふり。平気なふり。


青い絵の具を塗りまくるんだ! 陽射しのようにいっぱいに!
青い絵の具を塗りまくるんだ! アトリエで狂ってはデッサン!


口笛を「トゥルトゥー」って吹いて、平気なふり。平気なふり。
口笛を「トゥルトゥー」って吹いて、平気なふり。平気なふり。
口笛を「トゥルトゥー」って吹いて、平気なふり。平気なふり。
口笛を「トゥルトゥー」って吹いて、平気なふり。
平気なふりして、描くのは悲しい肖像画。
飾んないけど。
飾んない、
けど。