ジェイ(猫2歳)の若年性歯周炎からの抜歯 経緯や結果 | クレイアートでつくる猫 nekonoのブログ

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前回、うちの2歳になったばかりのジェイが、若年性歯肉炎のために

全顎抜歯をすることになったということを書いて、その結果や、今までの経緯などについて書いてみたいと思います。

 


ピースケとジェイ。小さい方がジェイです

2023年の1月30日(月)に動物病院で抜歯を行いました。

全顎抜歯(すべての歯を抜く)になると思うという話だったのですが、

どうにか下の犬歯2本のみ残し、それ以外の歯をすべて抜歯したと、先生から翌日電話連絡がありました。

全臼歯+全切歯+上の犬歯2本を抜歯したということになります。

 

 

ジェイは庭で保護した生後3~4か月くらいから、すべての歯の周りの歯茎が大きく腫れあがり、

腫れた歯茎に歯が埋まってしまっているような状態だったので、

その腫れた部分もすべて切り取り、抜歯後にかなり大きく切り取った後の残りの歯茎を縫い合わせるという

なかなかの大手術をしました。


---ちょっと衝撃的な写真を載せます---



これがジェイの口内の術前の写真です。

 すべての歯茎が真っ赤に腫れ上がって、歯に覆いかぶさっています。

この赤い部分もすべて切除して、抜歯して縫合という手術だったようです。



手術日と、翌日の2泊入院し、2月1日(水)に迎えに行ってきました。

 

診察室に連れられてきたジェイ、私が「ジェイちゃん!」と呼んだとたん、

振り返って大きな声で「にゃー!!」と鳴きました。

私にはあまり懐いていない猫で、呼んでも返事をすることはなかったのですが、

ああ、家族だと思ってくれたんだな、なんて思いました。

 

すっかり怯えている様子だし、きっと口の中も痛いだろうから、

まずはケージに入れて、介護食のようなものをあげて、食べないようならシリンジであげなきゃならないかなと

思いながら、家路につきました。

 

家に帰ってきて、ピースケの声を聞いたとたん、また「にゃー!!」と大きな声で鳴き、

会いたがっている様子のジェイ。

なかなか捕まえられない子なので、キャリーから直接ケージに入れようと思っていたのですが、

気持ちを汲んで、部屋に放してあげました。

 

ピースケとの感動の再会。

ジェイはピースケが大好きなので、本当にうれしそうで、安心したようでした。


まさか食べないだろうと思いながら、猫缶を開けたところ、走り寄ってきたジェイ。

そして、なんとものすごい勢いでがつがつ食べるではありませんか!

確かにほぼ2日間何も食べていなくて、お腹が空いているはずなので、

缶詰を食べ、ピースケが残したカリカリも食べ、さらに退院祝いにと買っておいた大好物の刺身もモリモリと食べました。


トイレに行って、ウンチもおしっこもして、念入りに毛づくろいもして、

まさに「我が家ってサイコー!!」と言っているような顔、ピースケの隣で爆睡しました。



 

ほとんどの歯を抜いて、切り取った歯茎を縫い合わせるという手術をして、

さぞ痛くて怖い思いをしただろうと思って、本当にこれでよかったのかと自問自答しながら帰りを待った2日間でしたが、

ジェイは驚くほどケロッとしており、痛そうなそぶりもほとんどなく、以前よりよく食べるようになりました。

 

考えてみれば、子猫のころからひどい歯肉炎で苦しみ、近頃では痛くてご飯も食べられないほどだったので、

痛くない日がなかった今までの猫生だったのだと思います。

それに比べれば、抜歯の痛みなど大したことなかったのかも知れません。

 

術前のレントゲンを見せてもらいましたが、骨がすでに溶けてきてしまっており、

歯根が半分出てしまって、歯がぐらぐらになっているような状態でした。

ここまでになるまで、どれほど痛かったことか・・・

歯根が骨から浮いています
ほぼすべての歯根について、歯根長の約1/2の歯槽骨の水平吸収が見られました。
と書いてあります。


ジェイはいつも何となく顎が腫れたような顔をしていて、目もボーっとしていたのですが、

術後3日でシュッと小顔になり、目の中がキラキラ輝くようになり、すっかり猫が変わってしまいました。

ビフォー

アフター

ついでに言うと、ゴミ漁りをしたり、ピースケにちょっかいを出したり、

階段を勢いよく駆け上がったりと、今まで寝てばかりいる大人しい猫だと思っていたのが、まるで別猫です。

 

まだ術後の診察はまだなのですが、明らかにうちに来てから一番元気なので、

抜歯の効果がさっそく出ているという状態です。

 

本当に、悩みに悩んでの抜歯でしたが、こんな素晴らしい結果になって、むしろもっと早く

やってやれば良かったと思っています。

 

 

この抜歯手術を受けるまでには紆余曲折あり、もともとのかかりつけ医は抜歯には懐疑的な考えで、

「抜歯をしても治らないこともあるし、抜歯は猫にとって大変な負担なので、もっと悪化して本当に何も食べられないとなるまではサプリメントを飲ませることくらいしか出来ない」と言っていました。

 

明らかに歯茎がものすごい炎症で、すさまじい悪臭もあり、ジェイの寝床は血だらけという状態だったので、

このまま放置して食べられなくなるまで待つという考えにはどうにも納得が出来ず、

地域で一番有名で、以前ちゃーがかかっていた獣医にも相談しました。

 

しかしそこでも、

「まだだいぶ体格もいいし(そのときはMAXの4.2キロあった)、食べられなくなって

どうしようもなくなったら考えましょう」

と、かかりつけ医と同じ考えを言われました。

(こんな酷い歯肉炎は初めて見たとも言われました)

 

2人に相談して、同じ答えだったので、そういうものなのかな・・・と思ってそのまま数か月が過ぎました。

 

そして、いよいよ食べられなくなり、痩せてしまったという時点で、

今回手術をしてくれた獣医さんに相談に行き、その場で抜歯手術をすることが決まったという経緯です。

 

今回の獣医さんは、ホームページにかなりたくさんのコラムを載せているのですが、

そのほとんどを歯科の内容に割いていて、歯科に力を入れているということが書かれていたので、

きっとこの先生なら助けてくれると思って、初めての先生に手術を任せることにしたのです。

 

術前の説明も検査も細かくやってくれ、手術中の記録もそれはそれは細かく残してくれていて、

写真を交えた報告書のようなものも作ってくれていて、信頼できる女医さんでした。

家からも遠くないので、最初からここに来ればよかった・・・

 

 

そんなわけで、ジェイは驚くほど回復し、それはそれは元気に、幸せそうに暮らしています。

今まで毛づくろいをあまりしない子だなと思っていましたが、今は嬉しそうにいっぱい毛づくろいをして、

毛もツヤッツヤになりました。

今まではきっと、歯が痛くて毛づくろいが出来なかったんでしょうね。

いつもボサボサの毛で、舐めたところも唾液がひどい悪臭なので、べっとりとして悪臭を放っていました。

今は本当にツヤッツヤ!ご機嫌で、ピースケの毛づくろいまでしてあげているくらいです。

 

ちなみに、缶詰については今までより食べるのが格段に速くなりました。

また、カリカリも、2日間くらいはボロボロこぼしていましたが、退院後3日経った今は、

何の違和感もなく食べており、量は以前よりたくさん食べられるようになりました。

 

 

本当にいいことづくめの抜歯でしたが、唯一の誤算が、

ピースケがジェイの不在を心配し過ぎて、体調を崩してしまったことです。

ジェイの入院中の2日間はウロウロ探し回り、ベランダに出て大声で遠吠えしたり、

どうも夜もよく眠れていないような感じでかなり精神不安定になっていました。

 

帰ってきてからは安心したはずなのですが、餌が食べられなくなってしまい、

水を飲んでは吐くといった感じで本当に心配な状態になっていました。

3日間そんな感じだったのですが、今日になって急にガツガツとカリカリを食べれるようになり、

突如回復しました。

本当に良かったです。

ピースケも13歳なので、体調不良は心配です。

ちゃーが亡くなった時も2か月くらいおかしくなってしまったし、とてもメンタルの弱い子なので、

本当にこのまま弱って死んでしまうのではないかと心配しました。

 

そんなこんなで、ブログでのジェイの報告もすっかり遅くなってしまい。

もしもジェイを心配してくださっていた方がいたとしたら、すみませんm(__)m


猫団子になる、ピースケとジェイ。
柄が同じなので境目がわかりません^^;

 

 

私もジェイの抜歯を決断するまでに、本当にたくさんの動物病院のブログや、個人の方のブログを読み

検討を重ねてきたので、一例として、ジェイのことをブログに書いてみました。

 

術後の診察が2月8日(水)の予定で、その時に切除した腫れた歯茎の病理検査の結果ももらえるので、

まだ完全に元気になったと言い切れるわけではないのですが、

初めてこんな本来の若々しい姿になったジェイを見て、私はとても喜んでいます。

 

ちなみに、ジェイは夫や4歳の娘のことはほとんど警戒しないのですが、

病院に連れて行ったり、爪を切ったりと色々とケアをしている私のことだけはかなり警戒していて、

ぴゅーっと逃げてしまうことが多いのですが、その逃げ足も速くなりましたよ・・・(-_-;)

今度の診察の時、捕まえられるんだろうか。。。

 

もうちょっと長い目で、歯が良くなって元気になったから、神経質な性格も落ち着くといいなと

期待しています。

 

ピースケも少々体調が芳しくない状態が続いているので、ジェイの診察の時に一緒に連れて行って

診てもらおうと思います。

 

 

 最後に、ご精算書を載せておきます。


127,978円也
術前検査は13,000円くらいだったので、合わせて約14万円くらいかかりました。

でもこれで、まだ2歳のジェイがこれからの猫生を幸せに暮らせるなら、安いものだと思っています。

猫の全顎抜歯や全臼歯抜歯は大変で、しかも歯根が少しでも残っていると再発することもあるそうで、引き受けたがらない獣医も多いそうです。

歯が痛い世界しか知らなかったジェイを救ってくれた、女医さんに感謝✨

横浜市のとても小さな動物病院です。