愛知県教委が現中学3年生の進路希望調査の結果を公表しました。
今回は過去4年間の調査結果を比較検証してみます。
(ブログ内のグラフは県教委の数字をもとに全て当社が作成)
まずは卒業見込者数
今年度は70,116人で前年同時期より452人多く、7万人超えでした。
次に公立高校への進学希望者
前年よりも卒業見込者が増える中で、公立高校進学希望者は639人減。県もさまざまな改革を予告していますが、数字上は公立人気回復には至っていません。
割合でも比べてみましょう。
割合も毎年減り続け今回は過去最低の62.9%となっています。
次は私立高校への進学希望者
減少傾向の公立高校に比べ私立高校は増加傾向が続いていて、前年比178人増となりました。
私立も割合を見てみます。
私立高校進学希望者は昨年比0.1ポイント増の23.2%と、この数年ほぼ変わらない状況です。
中学校卒業見込者の進路希望調査は毎年9月と12月の年2回行われています。9月調査=①と12月調査➁を比べると、公立か私立かで揺れ動く中学3年生の気持ちが伝わってきます
①が9月時点、➁が12月時点の希望者数。公立高校の場合は4,000人から6,000人位の幅で大きく減る傾向にあります。当然、割合も下図のように減少となります。
一方の私立高校
公立が9月調査から12月調査にかけて大きく減らす分を吸収し、こちらは4,000人から4,500人ほど増える傾向が続いています。割合も①→➁で増えます。
公立王国と言われてきた愛知県も、コロナ禍での私立学校の期待の高まりや授業料無償化の拡大などで、いまや公立・私立の境無く、自分の実力、目標、志をもとに進学を考えられるようになってきました。
もちろん、私立高校ならばどこでもが、設備が良くて個性を大事にしてくれて、授業は優れていて大学進学に有利なんてことは幻影に過ぎません。
キツイ言い方ですが、「合格も早く貰えるし今の成績で楽に入れるから」と安易に私立高校を選択し、入学してから「こんなはずじゃなかった」と後悔するような高校受験だけはしてほしくありません。
愛知県は他の都道府県と比べて、例えば大学進学実績で私立中高一貫校を凌駕する素晴らしい公立高校が数多くありますし、個性を発揮し大きく成長できる魅力的な学校だって必ずあるはずです。
大切なのは、自分自身で真剣に考え、努力して次のステージの扉を開けることです。
私たちがそのサポートをできるならば本当に幸せなことです。
皆様にとって素晴らしいクリスマスとなりますように!
冬の読書選びの参考に