図書館本。
桜木紫乃さんの【孤蝶の城】。
先日読んだ「緋の河」の続編です。
主人公「秀男」はモロッコに渡り、性転換手術を受ける。
が、術後はよくなく、高熱が続き、三途の川を渡りそうになる。
見かねた友人が、モグリの医者を紹介してくれて、無事に生還。
どこかずっと話題に乗り続けなきゃ、という思いに縛られてた気がします。
悪評でも、週刊誌に載ってないと、世間から忘れられてしまう。。。
オンナの体を手に入れた秀男。
だけどオンナではなく、だからといってオトコでもない。
男でも女でもなく、わたしはわたし。
強い精神力だと思いました。
ふるさとから母を呼び寄せ、姉の章子と3人が暮らす日々は
とても穏やかで、ずっとそんな日が続けばいいなと願った。
秀男は「カーニバル真子」であるために
好きな男とも別れ、女優になるために舞台劇の訓練を受ける。
親友の死を乗り越え、詐欺やクスリの疑いをかけられながらも
たくましい。
周りに理解してくれる人と
寄り添ってくれる人があってこそ。
性別はどうでもいい。
人間としての強さと弱さを持ち合わせた魅力的な人が
描かれていました。
モデルになったのは
カルーセルマキさん。
「緋の河」の最後に明かしてありました。
なので続編の「孤蝶の城」は
カルーセルマキさんの声や姿が頭に浮かんでしまった。
とっても美しい人ですよね。
ちなみに、私は同じ誕生日です。
光栄です!
フィクションか、ノンフィクションか。
おそらく、実話に基づいた部分が多いのだろうな、と思いながら
読み終えました。