現在、募集中のアニマルウェルフェアに関しての
家畜の飼養管理の技術的な指針について、
会としてパブリックコメントを提出しました

稚拙な内容かもしれませんが、
アニマルウェルフェアを広めたいという想いは
誰でも届けることができるはずです

締め切りは6月21日(火)です

時間がありませんが、
1人ひとりが関心を持っていることだけでも
意見を出していただければ幸いです


サイトをクリックして
「意見公募要領」をご確認の上、
下の方のチェックをつけてから、「意見入力へ」に進みます
必要事項を書いてご提出をお願いいたします


犬も猫も
食となる家畜も
全て大切な命です

生きている間、そして、屠畜される瞬間までも、
動物たちが少しでも配慮されて過ごすことができますよう
どうぞご協力をお願いいたします




提出内容


当会は、2001年に発足した市民団体です。動物愛護活動を行う傍ら、畜産動物も含めたアニマルウェルフェアの普及啓発に取り組んでいます。いよいよ日本でも本腰を入れて世界の潮流に沿った家畜福祉に配慮した飼養管理に進む可能性に、大いに期待しています。専門の方が熟考された内容だと思いますが、逆に、素人だからこそ気づくこともあると思い、意見を提出します。



1、アニマルウェルフェアは科学ですが、そのベースとなるのは、家畜動物は感受性のある生命体ということです。また、エシカル消費(倫理的な消費)やSDGs、 One health や One Welfareの考え方とも切り離せません。つまり、家畜だけの問題ではなく、社会全体のあるべき方向性の1つにアニマルウェルフェアは位置づけられています。今後、国際的にも日本の畜産がアニマルウェルフェアの観点から評価されるためには、単に技術だけでなく、理念も合わせて明文化して、普及・啓発に取り組んでいただきたい。技術指針であっても、「なぜ必要なのか」という概念を知らずには、真の意味での普及はできないと思うからです。



2、 指針は、現在の飼養方法を追認するための手段ではなく、あるべきアニマルウェルフェアを明文化するものだと考えます。一部の内容が「現状への言い訳」のように感じました。特に採卵鶏では、ケージの方がケージフリーよりも優れているような記述で、グローバルスタンダードから外れていると思います。アニマルウェルフェアの意識が広く社会に普及していない日本の現状では、実態に合わせるのではなく、未来に向かってどうあるべきかを第一に考えていただきたい。


3、大規模な生産者を対象にした指針になっている部分があるように思います。しかし、小規模ながら指針を超えた高い飼養管理を実現している農家もいます。原案は、そういった農家を否定しかねない内容になっていることを危惧します。アニマルウェルフェアという科学は1つかもしれませんが、様々な形態・規模の生産者の指針となるべきです。


4、具体性に欠ける記述が散見されます。詳細に書いてあるところと、「適切に」や、「十分に」と言った表現にとどまっているところと、ばらつきがあるのは何が理由でしょうか。できるだけ具体的に書いていただかないと役に立ちません。


5、畜産動物も動物愛護法の対象であるにも関わらず、虐待と取られるような扱いが実態として行われています。畜産動物だから仕方がないと思われるような風潮を、これを機会に転換していくことも大切です。OIEをベースとした根拠だけである必要性はなく、動物愛護法に照らし合わせた明記も必要と思われます。


6、アニマルウェルフェアは日進月歩の分野です。【実施が推奨される事項】 【将来的な実施が推奨される事項】も、数年先には変化する可能性があります。3年後または5年後の見直しを行うことを明記していただきたい。


細かな点は省きますが、各論では、以下のような内容を要望しました。

・牛では繋がれていない状態で歩行・運動できるよう具体的に明記すること
・繁殖雌豚でのストールの利用を必要最小限とすること
・緊急災害時など餌が提供されずに餓死の恐れがある場合は、アニマルウェルフェア上、大きな問題となるため、適切な安楽殺も含めて対応にあたることを明記する
・採卵鶏では、ケージ飼育が最も優れているような記述となっているので改めること。
・ブロイラーでは飼育密度の改善と、slow-growing、ベターチキンの検討を進めること。