卵1個、80円。
高いと思いますか?
札幌から車で1時間ほどの夕張で、養鶏ひとすじ三十数年。
お人柄が現れる綺麗なビニールハウス鶏舎で
農園主の村田さんにお話を聞きました。
まずはムラタ農場の特徴のひとつでもある
「ひよこから育てる」という部分について。
ひよこはさまざまな日齢で購入できるそうなのですが
多くの養鶏場では、すぐに卵を産めるくらいまで育った状態で
入雛するそうです。その方が効率がいいからです。
でもムラタ農場では生まれたばかりのひよこから迎え
愛情いっぱいのムラタスタイルで育てます。
ひよこの育成は、動物が大好きな奥様の担当だそう。
ひよこのうちから、玄米や笹の葉を与えたりして消化機能を高め
病気になりにくい健全な身体をつくります。
だから抗生物質などの薬に頼ることは一切ないそうです。
安心安全でおいしい卵を産んでもらうために
愛情と工夫をたくさん与えられた鶏たちは
とても穏やかでツヤツヤと美しく、幸せそうでした。
農場の第一印象は、地面がとても綺麗でふかふかしている!ということ。
理由をたずねると、秘密は餌やりにあるようです。
ムラタ農場では、餌やりは夕方の1回のみ。
餌は自家配合飼料で、材料のほとんどが地元産。
村田さんのお考えでは、寝る前に食べ物を摂取した方が
エネルギーを蓄積しやすいので効率がいい、ということだそうです。
といっても丸一日なにもあげないわけではなく
午前の卵採りの際に「おやつ」として玄米を撒いてあげます。
ポイントはこの朝のおやつを、餌箱に入れるのではなく床に撒くこと。
すると鶏達は、落ちた玄米を食べるために地面を嘴でつつきます。
そのような餌を探すためのつつき行動は本能に則するもので
1日に約1万回もおこなうといわれています。
必然的に、床に敷かれた藁はほぐされ、湿気が発散してフカフカになります。
床がきれいなら鶏たちの足も汚れず、巣箱も卵も汚れない。
そうとわかってはいても、この敷藁をほぐす作業を
人の手で毎日やろうとしたら、大変な手間暇ですよね。
そこで活躍するのは鶏たち自身、というわけです。
平飼い養鶏農家で卵を出荷するときは
機械化されたケージ飼育の卵ように消毒洗浄をしないので
「卵拭き」という作業が必要になります。
字のごとく卵についた汚れを拭くのですが
一生懸命こすると卵を雑菌から守る保護膜まで削れてしまいます。
それだと安全に食べられる期間が短くなるし、作業の手間も増えてしまうので
卵が汚れないようにするのはとても大切なことだといえます。
そう考えるとムラタ農場の「朝の玄米おやつ」は
鶏たちはおやつが食べられて、本来の行動欲求を満たせるうえ
人間は作業の手間が減り、食べる人は鮮度が保たれた安心安全な卵を買える、
という一石二鳥?三鳥?の工夫なのですね!
鶏舎でお話を聞いたあと、美味しいサプライズをいただきました。
レモンイエローの神々しい卵と、炊き立てご飯!
まずは卵だけで、、、少し生卵が苦手なスタッフでしたが
村田さんのたまごには驚くほど臭いがなく、
調味料なしでも甘い!塩味も感じる!と思いました。
村田さんは卵かけご飯に醤油ではなくポン酢を使うそうです。
最初は不思議だったのですが、卵を食べてなんだか納得しました。
卵の風味がさらっとしていて、でも味があるので
醤油の味よりも合っているように思いました。
卵かけご飯にポン酢、おススメです。
https://honestfood.jp/blogs/producer/murata
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