前回の続きです。国語の読解(その1)
「読解は何を重視して問題文を読むべきか、何を問われているのか」
この根本的な部分の理解の確認が大事だと思います。
私自身、息子の前に進まないような読解の学習の様子を見ていて疑問を感じ、読解について塾の先生にお話を伺ったり、いくつもの本を読みました。
何か根本的なところ、土台のようなものが揺らいだまま演習を繰り返しても効果がないのではないかと感じたからです。
その中で、効果があったものをご紹介します。
田代式 中学受験 国語の「神技」
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中学受験の国語ではかなり有名な田代先生執筆の本です。
なぜこのような答えになるのか、入試問題を使って丁寧に解説されています。
また学校公表の模範解答のない入試問題についても考察を示してあり、この本の主題ではない部分ではありますが随所に田代先生の見解が示されていて入試国語についての考え方について、とても参考になりました。
詩の解釈についても言及されていて、息子はこれを読んでから詩の演習に取り組んだので、詩の問題に関しては安定していました。
記述の解答例も実際の生徒さんの書いたものが示されていて、訂正すべき箇所が解説されていてわかりやすかったです。
このような本は保護者向けに書かれているのだと思いますが、重要な箇所については子供本人が直接読んだほうが理解が進みやすいのではないかと思います。
子供向けに解説している本で読みやすいのはこちらの本です。
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浜学園の国語科の先生がお書きになった本です。
実際の授業のように語りかける口調で書かれていて、子供には読みやすいと思います。
このような考え方を補強する本については、いくつか読み比べると、共通する部分と相反する部分が出てきます。
これは塾のカリキュラムも同じですが、万人向けに与えられる内容というのは、必ずしも我が子にあてはまるとは限らないので、その部分については一番お子さんの様子を理解している保護者の方が、お子さんに必要なところを抜粋してから読むようにすると良いと思います。
上記の本以外にも読みましたが、特にこれらの本の内容は効果があったように思います。
大人からみれば当たり前だと思っていたこと。
例えば、「設問は出題者の意図を考えて根拠をもって答える」という事が、言葉では知っていたのですがその意味を具体的に意識できていませんでした。
しかし田代先生の本の中でいくつか気付きがあったようで、珍しくしっかり熟読していました。
ここを軸に解くのだとということを落とし込めたときから、記述の答え方が随分大きく変化しました。
もちろん、入試レベルの解答にはまだ記述の書き方など足りない面はありましたが、まずは幹の部分である読解の正しい捉え方ができたことで、大きく点数を落とす事がなくなりました。
同じ点数でも成績でも、積み重ねれば前進すると感じられたことは大きいことでした。
また最後に読解の読み方ではないのですが、息子にはこれも良かったと思う内容の本をご紹介します。
入試頻出のテーマについてまとまられた本がこちらです。
中学受験 必ず出てくる国語のテーマ
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読書量が足りていない子に多い傾向として「このテーマの主題は何か」という根本的な理解が不足しがちということがあげられると思います。
特に物語では、直接は書かれていないが言わんとしているテーマというものが存在し、その理解ができているかを問う問題がほとんどになっています。
男子(とひとくくりにしてはいけませんが)に多いのが、その字面だけを追って表層的な理解しかできずに、泣いている様子からどういう心情かと聞かれても「悔しい」とか「悲しい」など、単調な心情でしか読み解けないということがあると思います。
この本はテーマごとに、その主題や言わんとしてることを知識として得るために使いました。
これも保護者の方が一度読んでおき、模試や演習での国語の直しのときに理解不足だと感じたときに必要箇所を子供が読むように勧めると良いのではないかと思います。
上記の本以外にも段階を追って、読んだ本があるのですが、また追ってご紹介できればと思います。
また余談ではありますが、息子の同級生の国語好きのお子さんは、お母さんが購入した上記の本を部屋に置いておいたら、勝手に息抜きとして読破していたそうです。
こういうところが国語の学力差の根本的なところなんだろうなと改めて感じました(笑)
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