ジュリナが退院してきた 当然のことながら、マユとの間に不穏な空気が漂っている 優子から説明を受け、シノダはマユと手打ちした マユを敵対視しても、何の意味もないことがわかっていたからだ 罪を憎んで人を憎まず…
イタノトモミは腹の虫が治まらなかった シマザキハルカの前で、顔に泥を塗られたのだ 相手が乃木坂の生徒だとわかり、復習を計画していた しかし、猛者揃いだとの噂は聞いている 自分独りではどうにもならないだろう シマザキには、これ以上深入りさせたくなかった イタノは、レナに相談した レナは可愛い女の子が好きだったので、以前はシマザキを可愛がっていた しかし、イタノとシマザキが親密になるにつれ、身を退いたのだった
「レナ、わたしといっしょに戦ってくれ 乃木坂をやれば、わたしたちの株が上がる ひいては、ハルカがマジ女のてっぺんへと進む道筋をつけることになるんだ てめえは、ハルカを可愛がっていたよな 別に、てめえを仲間外れにするつもりなんかなかったんだ 頼む、ハルカのために力を貸してくれ」
土下座するイタノ
レナは権力争いにはまったく興味がない 同郷のジュリナがシノダの舎弟になったときも、別になんとも思わなかった 自分自身でも、センターになりたいと思ったことなど一度もない 面倒くさいことが嫌なのであった しかし、乃木坂の喧嘩の仕方が気に入らなかった 大勢で袋にするのなんて喧嘩じゃねぇ、リンチだ レナは、シマザキがリンチされる姿を想像して、興奮した 体の奥の方が熱くなるのを感じた
「許せねぇ… ぶっ殺してやる」
思わず声に出た
「ハルカを無茶苦茶にできるのは、この私だけだ…」
栄と博多の連合軍が、マジ女の校門前に集結した ナカニシユカ、サシハラリノ、オオタアイカ、それからマジ女から寝返ったキタハラリエ、オオバミナが先頭に立っていた 彼女たちの他、三年生はオオヤマサナ、タカヤナギアカネ、フルカワアイリ、デグチアキ、サトウセイラ、ヤカタミキらが、二年生はキザキユリア、イシダアンナ、ムカイダマナツ、キモトカノン、カネコシオリ、フルハタナオ、イワナガツグミ、ナカニシチヨリ、ミヤワキサクラ、コダマハルカ、モリヤスマドカ、マツオカナツミ、ムラシゲアンナ、アナイチヒロらが、一年生はキタガワリョウハ、アズマリオン、タシマメル、トモナガミオらが名を列ねている 対するマジ女側は、マユ、ジュリナ、シマザキの二年生を大将に据えた レナはトモナガと戦う気がしないと棄権、カシワギユキとイタノも体調不良で休校している ならばと、優子の提案で、マジ女は二年生中心の布陣で戦うこととなった マジ女の二年生はヨコヤマユイ、イリヤマアンナ、シマダハルカ、アベマリア、ナガオマリヤ、タケウチミユ、カワエイリナらが、なんばはヤマモトサヤカ、ワタナベミユキ、ヤマダナナ、オガサワラマユ、ヨシダアカリ、ジョウニシケイらが参戦、マジ女の一年生はコジママコ、オカダナナ、ニシノミキ、オオシマリョウカ、アイカサモエらが、なんばはヤグラフウコ、ヤブシタシュウ、シロマミル、シブヤナギサらが参戦する
「私たちも舐められたもんだな」
三年抜きのマジ女の布陣をみて、ナカニシが怒りを顕にした
「シノダさんは、私たちごときを相手にしてるヒマがないみたいだね」
レナがいないことに胸を撫で下ろしていたサシハラは、ナカニシに余計なことを言うなと目配せした シノダが加われば、ジュリナが張り切るのは想像に難くないし、あのガキを調子に乗らしちゃ厄介だ
「ユカ、こっちも二年に頑張ってもらおうぜ うちのサクラ、ハルカとてめんとこのキザキ、キモトに暴れてもらおう 先手必勝だ こいつらなら、ジュリナとも戦えるだろ」
「まあ、そう焦るなって うちは、リョウハとリオンでいかせてもらうぜ」
ナカニシは、一年生ふたりの肩を抱いた
「ならば、うちもメルとミオに頑張ってもらおうか」
サシハラが最後列にいるふたりを呼んだ
「栄の若い衆に遅れをとるなよ」
「私に行かせてください」
シブヤが前に出る
「何言うてんねん うちが先や」
ヤブシタがシブヤの腕を掴んだ
「久しぶりやなぁ 今日は負けへんで お前らみんな、いてもうたるわ」
「お手並み拝見させてもらおうよ」
コジママコが出ようとするオカダナナとニシノミキを制した
「私たちの相手はあんな雑魚じゃない」
鋭い視線の先には優子しか立っていない


