AKB48“モウソウ馬鹿” -27ページ目

AKB48“モウソウ馬鹿”

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この物語は、マジすか学園、マジすか学園2の登場人物および舞台を拝借して、書かせて頂いております 原作者の秋元康先生におかれましては、是非とも寛大な対処をして頂きたく、心よりお詫び申し上げます

さて、読者の皆さんは、マジすか学園、およびマジすか学園2を熟知しておられるものとして、細かい情景描写などは割愛しております 原作の映像を回想して、楽しんで頂ければ幸いです

まず物語は、主人公の前田敦子(マエダ)が馬路須加女子学園の3年生のクラスに転校してくるところから始まります

前田は、中学生のとき、チームAという族で、高橋みなみ(ミナミ)、板野友美(シブヤ)、篠田麻里子(サド)、小嶋陽菜(トリゴヤ)と同級生でした また、チームKの同級生に、秋元才加(チョウコク)、大島優子(ユウコ)が、チームBの同級生に柏木由紀(ブラック)がいます

チームAのキャプテンであったミナミは、抗争事件がきっかけで逮捕され、少年院に収監されます また、マエダは、親の転勤とともに名古屋の中学校に転校、進学した高校で、みなみ(本名まなみ)と出会います まなみは、ミナミの双子の姉で、幼い頃に両親を亡くし、ミナミは東京の里親にもらわれ、まなみは名古屋の施設で育ちました

マエダとみなみ(まなみ)は名古屋で最強コンビとして恐れられていましたが、みなみが世話になった施設の職員を介護したことがきっかけで、ふたりは介護士を目指すようになります

ところが、マエダの身代わりとなって、みなみはリンチを受け、瀕死の状態で病院に担ぎ込まれます そして、マジ女にいるはずの妹(ミナミ)をマエダに託して、息をひきとるのでした

以上が大まかなあらすじです 拙い文章で、理解しにくかったに違いございませんが、ご容赦ください それでは、新説マジすか学園の後半をお楽しみください
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“能ある鷹は爪を隠す”


矢場久根のマジジョ狩りが激しさを増してきた ここ数年はユウコたちの働きで、マジジョが圧倒的優位にたっていたのだが…


「てめえら、俺たちをマジジョの歌舞伎シスターズだってわかってるんだろうな」
小歌舞伎が舞うような動きで構えにはいった

「そんなかっこうの奴がてめえらの他にいるかよ 俺たちは矢場久根女子商業シブヤ親衛隊“ハブ”のもんだ てめえらの靴を頂きにきた」
ヤバメは、マジジョの生徒をふくろにし、靴を取り上げて屈辱を与える戦法をとっている ハブというのは裸足の会の通称なのだそうだ

「姉貴、やっちゃいましょうか」

「あれあれ、シブヤさんはいないんですか わたしたちも舐められたもんだねえ それじゃ、ちょっと相手してやろうか」

歌舞伎シスターズは三年生になってから、能楽を取り入れた必殺技をあみだしていた ふたりの連携プレーに、さすがのハブも為す術はなく、退散を余儀なくされた

「シブヤさんに伝えておおき いつでも歌舞伎シスターズが相手をしてさしあげますってね」

「姉貴、かっこいい 」

「それにしても、シブヤは何を考えているのだろう マエダを狙ってるってわけでもなさそうだね」

「姉貴、マエダっていったい何もんなんっすか」

「わたしは中学生までチームKっていう族にいたんだ ユウコさんやチョウコクさん、学ランも仲間だった うちと敵対するってわけじゃなかったんだが、ライバル格にチームAっていうのがあって、そこにサドさんやトリゴヤさんがいた シブヤもそうだ で、わたしの記憶が正しければ、マエダはチームAのエース、すなわちセンターだったんだ それに一年のとき、ミナミっていただろ 何でわたしたちと同じなのかはわからないが、確かあいつがチームAのキャプテンだった」

「まじっすか あいつ、そんな大物だったんだ 全然、オーラなかったっすよねえ」

「わたしも驚いた わたしの知ってるミナミさんは、チームAのバリバリのキャプテンだったからねぇ…」
大歌舞伎は懐かしそうに、昔話を始めたのだった

「メジャーだったのは、チームK、チームA、それからブラックさんがいたチームB 確か、ネズミもチームBの出だろ あの頃は楽しかったねぇ 皆、若かったし、怖いもんなしだ 人気もあったし、アイドル気取りだったねぇ」

「そうなんっすか うちらみたいな一般ピープルとは住む世界が違ってたんですねぇ…」







「ご無沙汰してます」
コンサバ系ファッションのいかにもお嬢様って感じの女がユウコの前で直立不動の姿勢をとっている

「呼び立てて悪かったな」

「いえ…」

「実はてめえに聞きてえことがあるんだが、俺が入院している間、シブヤはどんなふうだった 実はマジジョを裏切りやがった ヤバクネの頭として、マジジョに弓引いてやがる」

「別に変わったことはなかったと思います シブヤはシブヤ、トリゴヤはトリゴヤ あんまり絡みもなかったように感じました」

「そうか… 仲良くもなかったってわけか… 俺はよう、喧嘩ばっかしてたから、ラッパッパのことをちゃんとできてなかったみてえだ 部長失格だな ところで、ネズミはてめえんとこのチームだったよなぁ 俺はあいつがそんなに嫌いじゃないんだ しかし、評判が悪過ぎる 無理に策を労したがるんだ 俺は以前、あいつに助けられたことがあるんだ」

「えっ、ユウコさんをですか」

「そうだ、多勢に無勢っていうか、さすがの俺も数十人相手じゃあしんどいこともある(笑) そこに、あの野郎が現れて、普通に喧嘩してたぜ それもかなり強い 俺とやっても、互角じゃねえか」

「そんなわけないでしょう(笑) 自分はチームBの頭でしたから、奴のことはよく知ってます 卑怯なまねばっかするちんけな奴ですよ」

「そうなんだ 能ある鷹は爪を隠すっていうだろ あいつの場合は、爪を隠して糞をかけるんだ 俺たちからみたら、変な喧嘩の仕方なんだなあ 俺はよ、ラッパッパをセンターとネズミに引き継ごうと思ってるんだ どうかなあ、てめえ、ネズミの教育してくれねえか 大学行って勉強してるんだろ 頼んだぜ」

「わかりました 一応やってみます…」

ブラックははらわたが煮えくりかえっていた 普通の女子大生の自分がこんなところに出入りしているのを誰かに見られたらどうなることか その上、あのネズミの教育をしろだって 阿呆らしい… だいたいブラックってあだ名をつけられたときからユウコにはムカついていた ブラックというのは腹黒女ってことらしい 確かに、チームBはチームKのような体育会系の暴力集団ではなく、文科系の匂いのするチームだった 喧嘩をする場合も、作戦を綿密に練ったり、戦わずして勝ったりすることをよしとしていた
「それを腹黒いとぬかしやがったんだ、あの喧嘩馬鹿女は」
思わず声に出してしまった ブラックは、辺りを見回したが誰もいない…ってわけにはいかなかった

「ブラック先輩」
ヲタがへこへこ近づいてきた
「喧嘩馬鹿女って誰のことですか」

「しーっ」
ヲタの口を押さえると、トイレに連れ込んだ
「余計なことを言ったら、呪いをかけるからね」
ブラックの鋭い視線にヲタは失禁してしまった
「汚ねえなあ しょんべんは便器にしろよ」
ブラックは鼻歌を歌いながらトイレをあとにした 実はヲタも一応チームBの出身なのだ だからチームホルモンのリーダーになれたといっても過言ではない

組織を統率するのは難しい ただ単に集まっただけなら、烏合の衆に過ぎないのだから ユウコのようなカリスマの周りにはひとが集まり、やがて組織化する 大切なのは、集まった人間をいかに使いこなすかということ 往々にして、カリスマはすべてを自分の力で済まそうとする しかし、それでは部下は育たない うまく役割を与え、うまく働かせる そして大事なのは、部下にちゃんと順位をつけるということである これを怠ると、すぐに権力闘争が起こる そして勝った方は、やがてトップに反旗を翻す 組織を作るのは簡単、しかし作り方を間違えると命取りになりかねない そういうことを学ぶのが帝王学である 残念ながら、ユウコには帝王学は難し過ぎた…
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“絆”


ミナミは幼い頃に両親を交通事故で亡くした 双子の姉とふたり、孤児院に引き取られたが、自分だけ東京の里親にもらわれてきた 姉の名前は“まなみ”だったが、いつも“みなみ”の方がいいって駄々をこねていた だから、姉がみなみという名前で生活していると聞いて吹き出してしまった 幼い頃から一度言いだすと頑として退かない性格だったから だから、名古屋で姉に間違われて喧嘩を売られたとき、わけがわからなかった 確かに自分は“ミナミ”だから、喧嘩は買ってやったのだが…

亡くなる少し前に、東京で姉を偶然見かけた 隣に敦子がいるのに驚いて、声をかけるのを躊躇った 何故、敦子と姉が一緒に歩いているのかはわからなかったが、そんなことはどうでもよかった 自分と敦子が出会ったように、姉も出会ったのだろうくらいにしか感じなかった

マジジョをやめてから暫くの間はふらふらしていた 姉が死んだと知ったとき、たいして悲しくはなかった いや、悲しくないというよりは、悲しむべき題材がない 思い出がほとんどなかったから しかし、姉の日記に自分のことが書かれているのを読んで泣いた たった一人の肉親を失ったことに気付いた 絆というものは失ってはじめてその重さを知る これで“ミナミ”は独りだけになってしまった…

名古屋から戻ってすぐに矢場久根から声がかかった チームAのOBを介して、好条件でスカウトされたのだった 姉が死んで淋しかったのかもしれない もう一度、高校生をやってもいいかなぁって思った 名古屋のミナミは死んだかもしれないが、東京のミナミはここにいる 姉のぶんまでやってやろうみたいな

姉は名古屋で一番有名なヤンキーだったらしい そして、その傍らには敦子がいた 自分はどうなんだ チームAのキャプテンまでに上り詰めながら、今はこの体たらく もう一度、敦子と組みたい 麻里子やトモと組みたい マジジョをぶっ潰すしかねえなあ…