AKB48“モウソウ馬鹿” -18ページ目

AKB48“モウソウ馬鹿”

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ユウコのクロスカウンターが少女の下顎をとらえた パンチの勢いでフードが脱げ、艶々とした黒髪が空中を舞う 少女は膝から崩れ落ち、意識を失った ユウコも地面に大の字に寝そべり、目を閉じる


「強いっすねえ」
少女の声で、ユウコは微睡から覚めた


「てめえもな 中坊に、こんなに手を焼くとは思わなかったぜ」
ユウコは起き上がり、少女をみる
「名前はなんて言うんだ」


「名前なんてないっす あんな奴がつけた名前なんていらない」
少女の父親はある大物政治家であったが、彼女は軽蔑していた


「そうか… じゃあ、てめえは、これから“ネズミ”だ そのパーカーのせいか、てめえが鼠に見えるんだ」
ユウコが微笑んだ


「ネズミ いい名前っす」
少女も微笑む


「さっき、てめえは、マジ女のてっぺんって言ったよなあ うちに来る気か」


「そのつもりっす あっしは、ひとに見下されるのが嫌いなんっすよ マジ女のてっぺんに立てば、誰からも見下されることはない」


「そうか… 俺をオオシマユウコだと知って、喧嘩売ってきたんだよな」


「もちろんっす あっしは、喧嘩が嫌いっす しかし、先輩が“たいまん”を絶対的なものと考えているのなら、あっしもやるしかないっす」


「そうか… 俺は3年になったら、ラッパッパの部長だ 要するに、マジ女のてっぺんに立つことになる てめえの喧嘩の実力はだいたいわかった おそらく、マジ女のてっぺんには立てるだろう しかし、だからといって、いつまでもナンバーワンであり続けられるかどうかはわからねえ 俺の代は、間違いなくナンバーワンだ しかし、次の学年はわからねえ そして、てめえの時代もな 俺は、マジ女を愛している いつまでも、ナンバーワンでいて欲しい なあ、ネズミ、俺に力を貸してくれないか てめえは、俺の若い頃にどこか似ている 俺も、ナンバーワン目指して、マジ女に入った そして、サド(シノダマリコ)とたいまんして、学年のてっぺんに立った ただ、番長を倒すつもりはねえ 今、マジ女のてっぺんに立ったところで、なんの意味もねえからなあ 要らぬ憎しみ、禍根を残すだけだ 三年が卒業すりゃ、俺がてっぺんだ そして、てめえは一年、焦る必要はねえ 喧嘩は真っ直ぐ、たいまんに限るんだが、組織を束ねるためには、頭を使わなけりゃならねえ てめえは、三年でマジ女のてっぺんに立つ そして、この国のヤンキー界をひっぱる存在にならなきゃなんねえ マジ女がナンバーワンであり続けられる組織に成長させなきゃなんねえんだ」
そう言い残し、ユウコは去っていった



ネズミ(ワタナベマユ)はマジ女に入学し、ユウコの影として、ラッパッパを支える存在となった もちろん、ユウコとネズミの関係は、副部長であるサドでさへ知らされていない









ユウコが倒れた 入院先の病院には、サドをはじめシブヤ(イタノトモミ)、トリゴヤ(コジマハルナ)、ブラック(カシワギユキ)、ゲキカラ(マツイレナ)ら四天王が頻繁に見舞いに訪れ、ネズミはあまり近づくことができなかった 指令はメールで事足りるし、下手に近づいてユウコとの関係がばれては、密偵としての役割に支障をきたす 転校生であるマエダアツコについても逐一報告していたが、写メまでは送らなかった 病院にマエダが出入りしているのは気づいていたが、まさかユウコと接触しているとは想像もしていない マエダの過去については、調査済みであった 歌舞伎シスターズのように馬鹿ではないので、介護士と弁護士を混同することもない ネズミは、自分の機転のきかなさを悔いた マエダに興味を持ったユウコとサドとの間に、少しずつ軋轢が生じている ネズミは、チョウコク(アキモトサヤカ)や矢場久根のヤンキーを扇動して、マエダとサドを結びつける作戦に出た 自分が悪者になったと
ころで、誰も困らない それよりも、マエダとサドを結びつけなければ、ラッパッパの未来はない ネズミの作戦は成功した 背中を合わせて戦うマエダとサド ネズミの報告に、ユウコは喜んでくれた しかし、それが、ユウコと直接に話す最後の機会となった 校舎の陰で、マエダに車椅子を押されながら幸せそうに眠るユウコの姿を見ていた ユウコさん、あっしも生まれてきた理由を見つけるっす…
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あっしの名前はワタナベマユ 馬路須加女子学園の一年っす どうして、そんな格好をしているのかって あっしのヒーローはネズミ男さんっす 本当は強いのに、無駄に戦わない 鬼太郎なんて、ネズミ男さんの掌の上で踊らされてるだけっすから まあ、それはおいといて 実は、今日、マジ女に転校生がやって来るんっすよ なんでも、喧嘩上等の猛者とか あっしは、野蛮な人間が嫌いでねえ 本当に強い奴は、戦わずして勝つ ああ、ネズミ男さんみたいに超臭くなりたい…









さっそく、転校生が喧嘩を始めたっす 相手は金眉会 あれ、もうひとり、見かけない顔が 眼鏡なんかかけてたら、喧嘩をするのに邪魔になるっす しかし、あっしは、あのデブより、こいつの方が気になるっすよ









あの眼鏡(マエダアツコ)、チームホルモンにやられちゃったっす あっしの勘違いっすかねえ まあ、喧嘩をしたわけじゃないっすから、実力はわからないっす









ついに、本性を出しやがった あの眼鏡は、めちゃくちゃ強い ホルモン相手とはいえ、秒殺っす あっ、やばい サド(シノダマリコ)さんだ あっしが、転校生を偵察してることは、誰にも秘密なんっすから










歌舞伎シスターズがやられた あの眼鏡、ただ者じゃないっすねえ こりゃ、ラッパッパもやばいっす シブヤ(イタノトモミ)さんが、カリカリきてるみたいっすが、舐めてたら勝てないっすよ こういう野蛮人を相手にするときこそ、頭を使わないと それにしても、あの眼鏡、マジって言葉に反応するんっすねえ なんか、昔、こんなドラマを見たような気がするっす てめえは、正義の味方かっつーの(笑)









学ランが負けた… こいつは、憎しみだけで戦ってるんじゃないみたいっす なんなんだろう、こいつの原動力は…


「ネズミ、マエダは悲しみと戦ってやがるんだよ」
ユウコがマユの肩を抱く
「本当に強い奴は痛みを知ってる奴だ マエダは、心の傷口から溢れでる悲しみと戦ってる そして、その悲しみが、“マジ”なんじゃねえか」
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このブログ小説を書いたのは、いつ頃でしたかねえ…

ネズミとユウコがつながっていたという説を信用するのはオイラだけなんでしょうか…








“馬路須加学園異聞”



プロローグ


ユウコ(オオシマユウコ)は、パーカーのフードを目深に被った小柄な少女と対峙していた 少女は、上目遣いにユウコを見つめ、時々チューインガムを膨らます 大概のヤンキーは、ユウコの放つ殺気にたじろぐのだが、少女は退く気配を見せなかった

「てめえ、中坊か?」
ユウコが構える 少女が異様な妖気を放つのを感じたからだ


「さあ、よくわかんないっす」
少女が口からガムを吐き出した


「そうか」
ユウコが微笑む


「先輩、余裕っすねえ 自分が勝つと勘違いしちゃってるんじゃないっすか」
少女が、新しいガムを口に放り込んだ


「勝か負けるかは、時の運だ しかし、気持ちで負けてちゃいけねえ」
ユウコの顔から笑みが消えた 獲物を狙うメスのライオンを彷彿とさせる やるか、やられるか


少女は、生まれて初めて、恐怖を感じた やられる…
「それじゃ始めましょうか」
少女は、鼠のようなすばしっこい動きで、ユウコに襲いかかった









少女の放ったボディーブローに、ユウコの胃袋がひしゃげる
「やるじゃねえか」


「うるせえ いちいち感想を述べるな」
少女がユウコを滅多打ちにした 攻め疲れて、フラフラしている


「すまん、すまん、おしゃべりなんだよ」
ユウコが微笑んだ
「んじゃ、そろそろ終わらせようか」


「死ねぇぇえ」
少女が連打を繰り出す 防戦一方のユウコ
「お前がいたら、マジ女のてっぺんが見えねえんだよ」