「てっぺん、もらいにきたぜ」
吹奏楽部の部室に博多の兵隊たちが押し寄せてきた 部室に上る階段の下には、多くのヤンキーたちが倒れている
「マジ女もたいしたことねえな 私がいた頃は最強だったのによお」
サシハラリノがシノダマリコと睨み合っている
「お前たち、神聖なラッパッパの部室に土足で上がりやがって 無事に出られると思うなよ」
シノダが指を鳴らした
「ラッパッパ? なんだそりゃ(笑) てめえ、オオシマに負けたんだってなぁ でかいツラするんじゃねぇ(笑)」
サシハラの後ろに、美少女が五人立っている 皆、不敵な笑みを浮かべていた 向かって左から、モリヤスマドカ、ミヤワキサクラ、タシマメル、トモナガミオ、コダマハルカ そして、その後ろに、鋭い眼光のオオタアイカが控えている オオタもまたマジ女から博多に転校したのだった サシハラと仲がよかったというのもあったが、マジ女ではキャラが立たなかったのだ 鶏頭牛尾という言葉があるが、博多で活躍するうちに、オオタは開花したのだった
優子に負けたシノダに従うつもりはないと、イタノトモミが吹奏楽部に背を向けた 鼻っ柱が強いところが、シブヤに似ている もしかしたら、あっちの世界とこっちの世界は似ているのかもしれない 優子は、自分と出会う前のサドやシブヤのことを何も知らなかった シノダは優子と出会ってサドになったわけだし、それはこっちでも同じだ てことは、こいつは最狂ってことか 優子は思った レナには激辛なものは控えさせよう
「おい、オオシマ、何をニヤニヤしてやがる シノダに勝ったからって、いい気になるなよ まず、てめえから料理してやるよ」
サシハラが優子の胸ぐらをつかんだ
「ちょっ、ちょっと待ってくださいよ、サシハラさん 私よりも、まずレナと戦ってください 一応、私はラッパッパの部長ですから」
優子が人の悪そうな笑顔を浮かべた
「レナって、マツイのことか あんなもやし野郎とやってるヒマねえんだよ」
サシハラの唾が優子にかかった
「汚ねえな こいつらやっちゃって」
優子がレナに向かってウインクした
吹奏楽部の中では目立たない存在のレナだったが、彼女も名古屋からスカウトされてきたのだった 自らを“マジ女のカスミ草”と称し、前に出たことはない
レナの前にコダマが立ちはだかった
「あはははは、あはははは…」
気が狂ったように笑い出すレナ
「怒ってる?」


