シノダマリコが何者かに襲われた 金属バットを持った集団の奇襲に、さすがのシノダも為す術がなかったそうだ マジ女では、基本的にはたいまんしか認められていない 犯人は矢場久根の生徒たちなのだろうか ジュリナは、シノダに付きっきりだった また、襲ってくるかもしれないからだ マジ女の総番に恨みを抱く者は五万といるに違いない 優子は、ラッパッパ部長として、マエダアツコ、タカハシミナミ、コジマハルナ、マツイレナに、シノダの警護をするように命じた 吹奏楽部に所属していたイタノトモミは、ラッパッパなんていう変な名前の集団に加わりたくないと拒否し、カシワギユキは、体調不良を理由に協力を拒んだ
サカエのリーダー、ナカニシユカのもとを、サシハラリノが訪れていた ふたりは、マジ女時代から仲がよかったのだ
「参ったぜ マツイがあんなに強いとは知らなかった」
サシハラは、鼻に鉛筆を差し込まれた時の恐怖を思い出して身震いした
「あはははは、名古屋では、レナの恐ろしさを知らない者はいない 暴れだしたら、手がつけられないんだ」
「喧嘩してるのなんか見たことなかったぞ 猫被ってやがったんだな」
「中坊の時、奴のとばっちりを受けて、ダチがかたわにされちまった それから、奴は喧嘩をしなくなったんだ」
「そうだったのか… それにしても変な野郎だぜ うちの(トモナガ)ミオをぼこぼこにしたくせに、可愛がってやがるんだ」
「奴は可愛い女の子が大好きなんだよ(笑) それにしても、厄介だなぁ レナが覚醒したとなると、ますますマジ女が手ごわくなるぜ なあ、ユリア」
ナカニシは、直立不動の姿勢で控えているキザキユリアに声をかけた
「こいつはうちの親衛隊長のキザキっていうんだ まだ2年だが、喧嘩はおそらく一番強い 身体能力が半端ないんだ こいつなら、レナともやれる」
「なら、一刻も早くやってくれ シノダが入院してる間の方がいいだろ」
「なんか卑怯な感じがするが…」
「卑怯もへったくれもねえよ たいまんすりゃいいんだろ ぐずぐずしてると、なんばのツートップに油揚げさらわれるぞ」
「先輩、お強いんですね」
ワタナベマユが優子と対峙している
「わたしの父は政財界に顔がきくみたいなんですが、何かお困り事はないですか お力になれると思うのですが」
「別に困ってはいないけどよお、話は聞いてやってもいいぜ 魚心あれば水心ありってやつだな(笑)」
「ありがとうございます それじゃ、単刀直入に話させて頂きます 私を助けてください ジュリナにはシノダ先輩、ハルカにはイタノ先輩がいるのに、私は独りぼっちなんです てっぺん争いをするには、先輩のお力をお借りしないと…」
「そうかい(笑) それじゃ金を用意してもらおうか 私をいくらで買ってくれる? おやじさんと相談して来い 納得できる額なら、てめえをてっぺんにしてやるよ」
優子はそう言い放つと、マユに背中を向けた
「みゆきー、ユイからメールが着た マジ女がきな臭い シノダさんを警護するぞ」
「サヤカちゃん、お人好しやなあ 今がチャンスと違うの」
「それ、本気で言うてる?」
「意地悪やなぁ(笑)」
「いよいよやなあ」
「そやなぁ うちは、そういうサヤカちゃん、好きやで 早よ、サヤカちゃんとてっぺん争いしたいわ」
なんばのツートップ、ヤマモトサヤカとワタナベミユキには、マジ女のてっぺんがすぐそこに見えているに違いない


