この長い平成不況の間、時折聞かれてきたのが、我が国の移民受け入れを是とする論調である。
もちろん、一方で治安の悪化や犯罪の増加、価値観の衝突など、移民流入に対する強い懸念もその都度主張されてきた。
移民流入推進派の主旨は、国家経済の成長に必要な「活力」を移民流入によって得ようということだ。
私はしばらくこの問題に、自分なりの判断を下せずにいた。
確かに、今までの官僚政治、政策がもたらしたこの国の状況では、当面人口増加は望めないだろう。
しかし、だからと言って、世界中で今この国しか持っていない多くの美徳や秘められた矜持、暗黙の規律を手放していいのだろうか?
殊に東日本大震災以降、海外の人々が発見し激賞する、日本人にとっては当たり前の考え方や習慣。
それが度々報じられるに至り、私は日増しに移民は受け入れ難いものに思えてきた。
先月になるが、それをまた、確信へと高めるニュースがあった。
日本の「成人力」世界で突出「読解力」「数的思考力」トップ OECD調査
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131008/edc13100823540003-n1.htm
日本の社会人はホワイトカラーもブルーカラーも、また中卒から大卒まで、いずれのクラスも2位以下を大きく引き離してのトップだという。
ただ、若年層では2位以下との差が上の世代よりも接近しているとの解説もあった。
他国のことは分からないが、確かに我々日本人は学校を出てからリタイアするまで己れのブラッシュアップに余念がない。
「自分の至らなさで、全体に迷惑を掛けられない」という責任感もある。
また、熟練度に連れて仕事が面白くなり、組織が求める以上に能力を伸ばすケースも珍しくない。
つまり日本社会は、世界の中で見ると高校の「選抜進学クラス」みたいなものなのだ。
ここでは授業中に居眠りしたり、メールなどしてる生徒はいないし、私語も聞かれない。
ただ、下の若い学年の生徒には学費の心配が絶えなかったり、理由なく「選抜進学クラス」を外されるケースが出てきたことから、学業に専念できない者も増えているようだ。
それなのに、一方で他の「落ちこぼれクラス」から補充しようというのが移民政策だ。偏差値60~70のクラスに35~50の生徒入れたら先生も大変よ。
(ちなみに、真っ先に駆けつけるだろう韓国は読解力・数的思考力でそれぞれ12位・16位(23ヵ国中)。中国は非加盟国)
現実に言い換えれば、就職の氷河期、終身雇用・年功序列の崩壊によって若年層の多くは、本来受けて然るべき企業内での教育機会を喪失している。
そのことによってこの年代は、他国との差が縮まっているのかもしれない。
または、日本人の就職後の頑張りで高齢になる程、差が広がる傾向が元々あったのかもしれない。
過去の記録が無いのでそこは判然としないが、昔に比べ、今の若者は就職が難しく、就職出来たとしても一心不乱に精進していこうという決意を立てにくい状況に置かれている。
今の日本は移民を受け容れるより前に、自らの子供たちを将来の善良な民族の後継者に育て上げることに全力を注ぐべきではないのか!
「ウチの子がブラブラしてるのに、何でヨソの子をわざわざ呼んでるのよ!?」とウチの妻なら言いますよ。
日本の若者を活性化させることに全く努力を傾けずに、移民なんて100年早いわ!
で、、、今まさに、日本は社会全体のパフォーマンスが世界一ということを証明したところだ。
でも今のままでは、我々の子供たちは、高いハードルを設けて受け容れた移民たちに社会のリーダーシップを奪われるだろう。