Nコンの審査方法とその歴史のまとめ~審査基準や現在・過去の審査方法は❓
Nコンの審査方法の歴史を探る
Nコンの審査方法について、最近検索されることが多いので、ここで一気にまとめておきます。
※ あくまで個人で文献を調べたもので、内容の正確性は保証しません。
HISTORY歴代のNコン採点方法
【昭和50年代頃】過去の審査方法・その1(点数換算法)
原則
同点を認めない。
手順(音源審査時代<昭和55年まで>の例)
- 出場校はアルファベットで掲示される。
- 1位はH校、2位はB校、3位はA校……というように順位をつける。
- 審査員全員の得点を集計し(合計得点の少ない順が一般的だが、Nコンは不明)、話し合って順位を決定する(同点は認めない)。
- 順位が決定して初めて、審査員に演奏校が知らされる。
▲昭和55年中学校の部の審査風景
▲昭和55年審査員・中田喜直さんによる解説
【昭和59年~平成初頭】過去の審査方法・その2(新点数換算法)
点数換算法の原則を変更
- 同点やほぼ同点ならいっしょに表彰。
次の3位と大きな差があれば、1・2点の差を認めても良い。 - 1位グループ、2位グループ、3位グループを決める。
※昭和59年に限り、コンピュータ判定したグラフをテレビ放送で公開した。ただし、1年限りで終了。
▲点数を公開した昭和59年の小学校の部の審査風景
(1位と2位がほぼ同点なので2校が最優秀校となった)
審査基準に「教育的評価」
審査基準に「教育的評価」が盛り込まれた。
【平成6年頃~】現行の審査方法(NHKコンクール方式)
審査方法
ほぼ新増沢方式のNHKコンクール方式である。
※「NHKコンクール方式」の統一名称は平成14年から。
NHKコンクール方式
各審査員が全出場校の順位をつけ、その結果をもとに、原則として過半数方式で最終的な順位を決定する。
※ 都府県地区コンクールにおいては、参加校数などによって違う方式を採用する場合がある。
※ 参加規定から外れた場合は、審査の対象外。
HISTORY近年のNコン審査基準の変遷
【?~平成24年まで】過去の審査基準
- 歌詞の内容をどのように伝えているか、感動をよびおこす演奏であるかを評価します。
- 演奏技術については、発声、音程、アンサンブルなど、様々な演奏技術の特定要素だけを取り上げることなく、総合的に評価します。
- 演奏態度や表現意欲、協調性はもちろん、工夫や意欲的な試み、独創性や創造性も積極的に評価します。
- 課題曲と自由曲の評価の比率は1:1です。
- 自由曲については選曲面も考慮して評価します。
- 伴奏は審査の対象外とします。
【平成25年~現在】現行の審査基準
🔷教育事業として、参加各校の音楽活動の多様性を尊重し、演奏内容を特定の演奏技術に偏ることなく総合的に評価します。
🔷観点としては以下のようなことが挙げられます。
- 音程や各パートの役割とバランスに気をつけて歌えているか。
- 適切な速さとリズム、フレーズを意識してまとまりのある演奏ができているか。
- 美しい響きを出すよう発声が工夫されているか。
- 歌詞と譜面をよく読み取って表現しているか。
- 意欲と感動をもって歌えているか。
🔷自由曲については選曲面も考慮して評価します。
🔷伴奏つきの楽曲においては、合唱を重視して評価します。
🔷課題曲と自由曲の配点の比率は1:1です。
その他の資料
審査結果の公表状況
参加校へ審査投票が公開された時期
- 小:平成16年
- 中・高:平成15年
※ 審査員匿名での公開。
第60回大会で主催者から審査員に配られたお願い
- 学校に於ける合唱の底辺を広げると同時に、合唱活動を通して、学園の豊かな音楽生活を育てることを目標としている。
- 優れた音楽活動を示した学校を選奨、しかし技術面の過大評価はせず、技術面の吟味は当然のことながら、若干のミスなど過大評価しない。生徒の演奏態度、表現意欲に目を向ける。
- 選曲の曲の部分省略が不自然でないか。
- 音楽表現の多様性の尊重…など
近年の変更
平成16年
全国コンクールの演奏順を、出場校の直接抽選により決める方式に改める。
平成18年
NHK職員審査枠を原則廃止。
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