ア・カペラは聴覚を育てる?Nコンでア・カペラが歌われだした頃、生徒はどう思っていた?
最近のコンクールではア・カペラ演奏が
当たり前のものになっています。
私はア・カペラ合唱の経験はないですが、
合唱部ならア・カペラの経験は多いと思います。
きっかけはどうなんでしょうか?
ピアノの伴奏者がいない、というきっかけの場合や、
強豪校だと当然のように行われているのかな?
Nコンでア・カペラ曲が歌われだしたのは、
Nコンプレイバック
の自由曲を見る感じでは、
小・中学校だと昭和50年代後半頃でしょうか。
八名川小学校の「けだものが来た」(S55)、
小・中の優勝校がア・カペラ曲となった
昭和59年の金竜小学校の「山男のヨーデル」、
根城中学校の「天使と羊飼い」などが挙げられます。
この頃は、ア・カペラは小中ではすぐには
普及しないと思われていましたが、
今では郡山第二中学校に代表される
中学校の次元では考えられないような完成度の
ア・カペラ曲を披露する学校も現れています。
では、ア・カペラ曲がまだ盛んでなかった頃、
歌い手の中学生はどう思っていたのか?
元・根城中学校
の合唱部顧問の
竹内秀男先生の著書で見てみたいと思います。
【生徒A】
・音程を正確に取れるか心配で、
最初は無伴奏に抵抗があった。
・自分の欠点を直すのにいいし、
自分の声に目標を高く持てる。
・透明感のあるやわらかい声を目標にし、
音程も心配したほど狂わなかった。
・練習していくうちに厚みがつき、
ピアノ伴奏に引けを取らないほどになった。
【生徒B】
・初めてやったア・カペラ曲は宗教曲のため、
表現・ハーモニーの構成・歌詞の理解など、
どれも容易なものではなかった。
・いつも以上に練習内容が濃くなり、
部員一人ひとりが全神経を集中して練習した。
・声質はいいか、曲の主旋律はどこか、
第三者が聴いたときにどう感じさせるとよいか、
毎日、先生対部員全員で話し合い取り組んだ。
・「これは私たちの曲だ」と感じたとき、
想像していた以上の出来だと思った。
・ハーモニーが厚いか薄いかによって、
曲の良し悪しが決まると思った。
・和音の組み合わせ、和音に対してのソリの在り方など
1小節ずつ気を配ったのがここまでこれた結果だと思う。
【生徒C】
・無伴奏の曲は、小曲から練習を行い、
最初は不安だったが、ハーモニーの美しさを感じた。
・無伴奏は合唱の原点、合唱の基本。
伴奏がない分、自分の音をしっかり聴いて、
音作りをすることができたので、
透明感のある声になってきた。
・ア・カペラをやる前は音程が不安定だったが、
音程が確かなものになってきた。
・ア・カペラは、いつでもどこでも誰とでも
ハモれるところがいいと思う。
ということで、竹内先生もおっしゃてますが、
「ア・カペラは生徒の耳を育てる」
ということが言えそうです。
ピアノに頼れない、ということは、
自分の耳だけが頼りになるので、
聴覚が研ぎ澄まされるのでしょう。
最近は小学校の部ではア・カペラ曲が
あまり聴かれないような気がしますが、
小学生もア・カペラというのも
聴いてみたいような気がします。
【参考文献】
「合唱指導の実際と運営」
(竹内秀男・著)より一部要約
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