続・『青春譜』―五木寛之さんの合唱への思いと、信長貴富さんの課題曲に込めた思いとは?
平成20年度NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部課題曲
青春譜
作詞:五木寛之、作曲:信長貴富
今日は久々に、このブログをはじめるきっかけになった
平成20年度の課題曲「青春譜
」について、
作詞の五木寛之さん、作曲の信長貴富さんの
コメントを参考にしながら振り返りたいと思います。
五木さんが合唱で不思議に思うこと?
日本語で歌われる合唱が、
言葉がよく聞き取れないことが多々。
(ほとんど聞き取れない。特に混声)
外国で体験した感動
合唱を聴くのが好きで、
ロシアやブルガリア、
バルト三国、フランス、ギリシアに
出向いたこともあるほど。
↓
五木さんが詞を提供した
「ソフィアの子守唄」を
サンクトペテルブルグの
ロイヤル・カペラに歌ってもらったとき、
日本語歌詞が一言一句、
はっきりと伝わったのに感動。
ある実験での実証
有名な合唱コンクールのライブCDをかけ、
老若男女問わず10名程に聞き書きしてもらう。
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結果、正確な再現はなく、
丹念に聴いてもらっても、
50%未満の再現だった。
↓
歌詞は一言一句に思いを込めて
書かれた言葉である。
五木さんにとっての「合唱」は?
どれほど音楽的に優れた合唱であっても、
歌詞がはっきり聴く側に伝わらないような合唱を
五木さんは合唱と認めない。
↓
歌詞の思いがどのように理解され、
表現されているかという高度なこと以前に、
言葉がちゃんと聞こえる、
意味が伝わることが大切なのだ。
↓
その国の言葉は民族の魂の表現。
まずはっきりと、その次に美しく、
という原則を確認することから出発を。
どのようにして「青春譜」は作られた?
五木さんと信長さんが、
互いにシンクロさせながら曲作り。
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五木さんから曲への要望、
信長さんから詩句の挿入や変更を提案。
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言葉と音楽が一体した合唱曲が完成した。
「青春譜」で歌い手に求めるものは?
曲はシンプル、譜読みの苦労もない。
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この曲を使って、基礎的な技術を磨いて欲しい。
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旋律を魅力的に歌うとともに、
縦の響きを充実させることが重要。
信長さんが「青春譜」に込めた思いは?
小学校の頃にNコンに出会い、
合唱が大好きになったので、
課題曲に携わることは特別な思いがある。
↓
「この歌を」という歌詞に、
音楽の重心が置かれているのは、
信長さんの思いの反映。
【所感】
今も金賞の宮崎学園の演奏をよく聴いてますが、
この課題曲はやっぱり好きですね。
お二方のコメントはいかがでしょうか?
五木さんが合唱に造詣深かったのが意外でした。
日本語をはっきり聴き手に伝える、
のはやはりとても大切なことだと思います。
「花」が「穴」に聞こえたりするとがっかりです。
技術に走ると、そこらへんを疎かにしがちです。
かといって、日本語をはっきり、美しく伝えるのは、
簡単なことではないですよね。
やはり日頃からの意識や練習が大切なのだと思います。
楽曲もシンプルだからこそ、
基礎基本をしっかり磨いてからの
詞の心の表現だと思います。
「この歌を」に込めた信長さんの思いは
この部分でグッとくるので、
キーとなる部分なのだと思います。
【参考文献】
教育音楽(音楽之友社)中高版、2008年6月号
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