ソプラノ・メゾ・アルトはどうあるべき❓~混声合唱に負けない女声合唱をつくり上げる方法
混声合唱に負けないソプラノ・メゾ・アルトはどうあるべき❓
女声合唱って、コンクールでは混声と同じ土俵に立つので、それに負けない厚みをつくらないと負けちゃいますよね。
各パートのポイントや特徴などを竹内秀男先生の著書で勉強してみたいと思います。
ソプラノってどんなパート❓
ポイント
表現力を持ったソプラノ
特徴
- 輝きのある透明な音色がソプラノの命。
- 音程は正確なのに、高音でひっくり返ったり、澄んだ音なのに細々と歌う子が多い。
どうやって高音を出す❓
フレーズの一番高い音で、両腕を軽く瞬間的に引っ張る。
- こうやると横隔膜にショックを感じ、自然と高い音が出る(もっと腹筋を使うため)。
- 鼻腔を意識し、音を突き上げるような雰囲気で歌えば高音が鳴らせる。
所感
あの透明なトーンはこうやって生まれていたんですねぇ。
突き抜けるような抜けの良いあのソプラノは本当に心地良いです。三枝成彰さんもこの伸びをとても評価していましたね。
▲「海の不思議/田の草取り唄/講評:三枝成彰」(根城中学校合唱部)
メゾソプラノってどんなパート❓
ポイント
メゾソプラノはハーモニーの要
特徴
- 音程もバランスも難しいパート。豊かな響きや幅広い音域を持っていることを条件に決める。
- アルトが頑張ってるのに崩れるときはメゾの弱さからくることが多い。
- メゾは建物でいう柱にあたるから、バッチリ決めないと立体感がなくなる。
- 「合唱の柔らかな響きを作るのは自分たちだ」という意識を持たせる。
所感
私もメゾをやってましたが、どっちつかずの中途半端で、音を取るのが難しいイメージだったのですが、合唱の柱であることを意識しないといけないんですね。
アルトってどんなパート❓
ポイント
響くアルトの育成
特徴
- 立体的かつ安定感のあるものにするには、低音の充実が要求される。
- 幅もなく、厚みもないまま、美しさだけを残して終わることもある。
- 混声と同じ土俵で審査されるので、アルトをいかにして響かせるかが大事。
- ホ音以下は胸声でもいいが、のどはできるだけ使わない(よくアルトのガリガリ音が聴こえるのはのど声のため)。
どうやって響かせる❓
- 音を出すというより鳴らすという感覚を持たせることが大切
- アルト指導に力を入れたのが成功の秘密。
- 練習曲にはコダーイの「夕ぐれの祈り」がお薦め。
▲「夕暮れの祈り」(根城中学校合唱部)
所感
根城中の魅力は、あの特徴的なアルトの響きにあると思います。
「夕ぐれの祈り」(コダーイ)でのあのアルトの響きは圧巻です。
スピーカーが震えるような響きで、あれだけアルトが鳴ってるので、男声に負けない厚みが生まれるのでしょうね。
参考
「合唱指導の実際と運営」(竹内秀男著、1992年)
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