合唱コンクールの並び方も演奏のうち❓ポジション配置の秘密を覗く
POSITION合唱のポジション配置の秘密
コンクールを見ていると、こんなこと思うことはないですか❓
あ、あの子はまたあの位置か。
あの位置に置かれる子は、どの学校も声がいいよなぁ。
そう思うと、ステージ上の並びは学校ごとに意味がありそうな気もします。
元・根城中学校合唱部の顧問の竹内秀男先生の著書から、合唱の並び方の一例を学び、秘密を覗きます。
ポジションも演奏のうち❓
子どもが安心して立てるステージは好結果へとつながる。
➡ 教師は生徒ひとりひとりの力量を人間関係も含めて、常に把握しておくべきである。
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音響学的にみても、トーンの合わない集まりより、同質のトーンを揃える方が、少人数でもボリュームが大きい。
並び方の一例
1パートに12人のソプラノと仮定
- A:声量・音程・音色などが全般的に良い
- B:Aよりやや劣るがメンバーとして生かせる
- C:あいまいな生徒
Aランクの配置
Aランクの響きの子を2人並べる。
➡ 自信満々で、さらにやる気が起き、音色・パワー・表現力などが、1プラス1が2ではなく4にも5にもなる。
パートの真ん中位
パートの真ん中にAランクを2人置き、その周辺にBランクやCランクを配置する。
➡ Aランクの子を頼って歌える。
前列の端
不安を抱きやすいのでBランクを置く。
パートの境目
つられやすいのでBランクを置き、Cランクを置くときは音程が正確であることが条件。
人間関係も考慮
人間関係も考慮する必要があるので、1回は生徒に任せ、その後で指導者が子どもたちの了解を得ながら手直しする。
▲ 根城中学校合唱部の実際の演奏の様子(昭和63年度金賞)
合唱の並びは奥が深い
手直しの方法や配置も図解で細かく書いてあるのですが、やはり顧問の先生は大変ですね😓
歌だけでなく人間関係も把握するのは…想像しただけでも大変そう。大人になるとそういうところはサバサバしてるのですが、思春期だと難しいですよね。
あくまでも一例なので、実力のある有名団体だと、背の順で見た目重視、という団体もあるようです。
ただ、小中学生なんかは、今回紹介したような並びによる効果を狙うのは、大きな効果を生みそうです。
参考文献
「合唱の指導の実際と運営」(竹内秀男著、1992年)
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