続・『ある真夜中に』―各校の表現の差を楽しむのもいいもんです
平成18年度NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部課題曲
ある真夜中に
作詞:瀬戸内寂聴、作曲:千原英喜
最近よく聴くのが、平成18年度
高等学校の部の課題曲「ある真夜中に」。
本当に素敵な曲です![]()
高校生にはおとなっぽすぎる
気もしていたのですが、
高校生だからこそこの曲を
表現してもらいたいと
思うようになりました![]()
ある真夜中
どこかの星の熱いため息が
花びらになって降ってきた
花びらは舞いながらささやいた
わたしはここにいます
そして あなたがそこにいてくださる
ああ 何というしあわせ
たとい永遠にあなたの額に
たどりつけなくても
ある真夜中
どこかの星の熱いため息が
雪になって降りしきった
雪は身を揉みながら歌った
わたしはここにいる
そして あなたがそこにいてくれる
ああ 何というよろこび
たとい永遠にあなたの唇に
たどりつけなくても
この年の結果なのですが、
金賞:安積黎明高等学校
銀賞:埼玉栄高等学校
銅賞:宮崎学園高等学校、岡崎高等学校
となっています。
よく聴くのが、埼玉栄、宮崎学園なのですが、
同じ混声でも表現の仕方に
大きな差があるんですよね。
宮崎学園はどの曲でも個性的な表現をされますが。
埼玉栄の「ある真夜中に」が"静"の愛とすれば、
宮崎学園は"動"の愛です。
私はこの曲に、古典の世界の中の
男と女の愛を見ています![]()
極端に言えば、紫式部が描く
平安古典なイメージです(笑)
(瀬戸内さんの描こうと
していたものとは違うと思いますが)
たぶん、ほとんどの学校が
埼玉栄のような表現方法だったと思います。
金賞の安積黎明もそうでした。
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ある真夜中に、
静寂の闇に花びらが一枚ひらり、
それを追うかのように、
雪がしんしんと降りはじめた…
たといまじわることはなくても、
その姿は優雅で美しい
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安積黎明と埼玉栄は
(安積黎明は少し幼すぎる感じもますが)、
こんな感じの世界を表現していました。
今は遠くから見ているだけの二人、
「私はここにいる」と、想いに
気づいてほしい気持ちとともに
そっとささやく感じがします。
平安古典の世界のような
日本ならではの趣を感じました。
そして、私の大好きな宮崎学園。
オペラ的な要素も加わった感じでしょうか。
これもまたありなんですよね。
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ある真夜中に、
高貴な女と下衆な男。
永遠に結ばれることのない二人は、
冬でも可憐に彩る花と
身悶えるように降りしきる雪に
互いの想いを重ねた…
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身悶えるような愛と結ばれない愛、
平安古典+オペラという感じでしょうか。
「私はここにいる」というフレーズには、
たとえ結ばれずともずっと
あなたのそばにいるという強い想いを感じます。
いやぁ、面白いです![]()
今の好みは宮崎学園ですね。
少しオーバーさも感じますが、
相変わらずここの表現には
艶っぽさを感じるんですよね。
こういった世界観を表現し
よう、というのがはっきりしてて
気持ちもいいです。
来年の課題曲はこういった
流れを汲んだ課題曲が聴きたいなぁ![]()