《温暖海域が広がっています》
今年、氷の面積が観測史上で最も小さくなったとされる北極海で、海水に含まれる
熱量が1990年代に比べて最大で約3.25倍となるほど温暖化した海域がある事
が2012年11月10日、東京海洋大の島田浩二准教授(海洋環境学)らの研究チーム
による現地調査で分かりました。
北極海の海水面積は今年、80年代の半分以下に激減しており、その原因の一つに
温暖化した海水が影響した可能性があります。島田准教授は「床下暖房の上に水が
載っているような状態だ。いったん暖められた海水は冷めにくく、今後も氷の減少は
続く恐れがある」と警告しています。
研究チームは2012年の7~9月、韓国とカナダの砕氷船で北極海を広範囲にわたって
観測しました。約200ポイントで海水温や塩分濃度などを測定しました。
その結果、太平洋から北極海に海水が流れ込むアラスカ沖北緯75度を中心にした
海域の水深20~100mで、0度から0.5度の暖かい海水の層が広範囲に存在して
いるのを確認しました。この海域では、1平方メートル当たり最大で約650メガジュール
の熱量が含まれていました。
氷の減少が顕著ではなかった97年以前では、同じ海域で水温は最も高くてもマイナス
1.2度で、熱量は1平方メートル当たり約200メガジュールです。今年は約3.25倍に
なった計算です。
例年、北極海には、太平洋から比較的暖かい海水が流入し、北米大陸に沿って東側に
向かっていました。しかし、近年、氷の減少に伴い、海水の回流が起きやすくなり、
暖かい海水が北側に向かうようになりました。
氷減少の要因は、他に海面のうねりなどが指摘されています。
《温暖化ガス削減/46業界が目標設定》
京都議定書の約束期間が2012年で切れるのを受け、鉄鋼、化学など46業界は20年
までに達成を目指す温暖化ガスの自主的な削減目標を設定します。温暖化ガスを
大量に排出する産業界が、自主的な目標で「ポスト京都」の空白を埋めます。ただ、
原子力発電の依存度が見通せないため、産業界全体の目標は設定しません。本当
に効果を上げるかは不透明です。
二酸化炭素(CO2)など地球温暖化をもたらすガスの排出を減らすための数値目標。
日本は1997年に採択した京都議定書で、2008年~2012年に1990年比6%
削減する義務を負いました。経団連もこれに合わせ「自主行動計画」をまとめ、各業界が
自主削減目標を掲げました。自主的な努力目標とはいえ、参加した業種で2010年度の
排出量は1990年度比で12%減りました。日本は現在、2013年以降の義務的な
削減目標を負っていません。
主な業界の2020年の温暖化ガス削減目標 単位:〔万トン〕 2010年度実績
〔総量目標〕 排出量実績 自主目標
鉄鋼 18、785 総排出量を自然対比で500万トン削減
化学 6、194 同150万トン削減
製紙 1、875 同139万トン削減
セメント 1、654 エネルギー消費を1990年度比、石油換算で28.1
万キロリットル削減
自動車 505 総排出量を1990年度比28%削減
心豊かなライフスタイルを達成するため、上記の事実を大切にして行きたいと考えます。