Lady Strawberry アパレル君 -56ページ目

第15話 孤独 後編

ペタしてね

コンビニのビニール袋に2袋分、どっさりと牡蠣を拾ってきた。

「ユカリさん!ただいま!」

一階の駐車場から、二階に向かって大きな声をかける。

ガラリと窓が空き、ベランダにユカリさんが現れた。

「おぉ、センシュウも来たのかい。」

ユカリさんに、声をかけられて、センシュウも赤ら顔で応える。

「姉さん、僕なんかが来てしまって、すいません。」

ベランダに出てきたユカリさんは、エプロンをまいていた。

「今、ご飯作ってるから、あんた達も食べてきな。」

マツダがヘルメットとサングラスをとらず、俺につぶやく。

「パールも連れてくれば、ユカリさん喜んだかな。」

チーマー、暴走族、オタク、お水と風俗嬢、静岡の大学生の共同体の俺達に、狂犬病の中学生パールまで混ざると、さらにややこしい。

「マツダ、あの中学生は、少なくとも俺達には馴染まないよ」

そう言うと、センシュウは、「俺、チェンチョン呼んで酒を買ってくるわ。」と残して出かけていった。

多くの色んな奴が集まるが、俺達は孤独かもしれない。

どこかから引っ張ってきたホースで、牡蠣をガシガシ洗うマツダは、孤独とは無縁かな。

ユカリさんが、一階に降りてきた。

スーパードライを、六本持っている。

「あれ、センシュウどこにいった?」ユカリさんは、いつでも綺麗だ。

「ユカリさん、センシュウは、酒の買い出しとチェンチョンを呼びにいったよ。」

「まだ、離れていないよね。私の買い物付き合ってもらおうかな」

赤いマスタングに乗っかり、エンジンをかけたユカリさんは、窓を下げてマツダに聞いた。

「それ、何洗ってるの?」

「牡蠣ですわ。」

「食べれるの?」

「知らんです。」

「ふーん。あたるかもね。」

大量の牡蠣、食べれるかわからない牡蠣は、俺達みたいだ。

牡蠣は、あたるらしい。

やっぱりケチらず、潮で焼きそば買ってくればよかった。
ペタしてね