第18話 サーファー 前編
朝まで騒ぎ倒したところで、ユウダイから、パールが独りで夜に牡蠣を採っていた事を聞いた。
散歩がてらに、様子を見に行く事にした。
もういないだろうとは思うが、まだいたら、サーフィンに誘ってみようと思った。
孤独で壊れた中学生には、海が似合う。
昨晩、牡蠣を採った浜辺に、パールはいなかったが、
車一台程度の大きさで、砂の上に人工造形物があった。
壊された舟の残骸に、黒いビニールテープで巻かれた牡蠣が無数についていた。
舟を壊したのも、牡蠣を残したのもパールではないかと思った。
アイツは、壊れている。
マツダが言った。
「タクヤ、これ昨日まで無かったよな。パールがやったのかな?」
「わからないが、大人数の仕事ではないな。」
「いや、これ絶対アイツだろう。牡蠣ついているもん。」
「…わからないよ。」
ダイイチロウがタバコに火を付けて、聞いてきた。
「パールって、金髪の糞ガキか?そういえば、この前、何か言ってきたから、タクに聞けよって言ったわ。」
「ダイイチロウ、何て言ってたかな、アイツ。」
「…忘れた。」
ダイイチロウは、覚えているように見えた。
