Lady Strawberry アパレル君 -44ページ目

第19話 オフショア 後編

シャツをSupremeに着替えて、ショートボードを持って静波に向かう。

途中で、チェンチョンとセンシュウもサーフィンに誘おう。しかし、センシュウは腹が痛いようだ。

「タクボン、俺は腹の調子がすこぶる悪いんだが、そこんとこ、そっちはどうよ?」

「いや、俺は普通だよ」

「俺は、タクボンの採ってきた昨日の牡蠣が当たったとみてるんだがな。」

「まぁ、当たってもおかしくないわな。そういえば、マツダが牛乳飲んだら牡蠣に当たらないって言ってたぞ。」

「おいおい、タクボン、あんなチンパンジーみたいな奴の狂言を信じたのかい?」

「だって、あいつ生牡蠣をトゥルトゥル食べてたぞ。牛乳2リットルも飲んでたけどな。」

「そもそも、あんなとこで採れた牡蠣食えるのかよ。」

「…わからんな。」

「生牡蠣を大量に食ったのは、マツダとカイチョウで、少し食ったのが、俺とタクボンだけだろう。」

「みんなチビりだからな」

「チビりじゃねえよ。賢いんだよ。あー腹がまた痛くなってきた。」

「それじゃあ、マツダとカイチョウにも後で腹の調子を聞いておくわ。」

「あー頼むわ。」

「そうだセンシュウ、サーフィン行かないか?」

「行けんわ!一限から授業あるし、腹痛いし!あーもう駄目、トイレ入るわ、じゃあな」

今、オフショアの好い風が吹いてるのに、もったいない。

俺はチェンチョンを誘って、海に出かけた。

波は良かったが、ポイントには、ローカルじゃない派手な髪色の奴らが数名いた。

ビースティボーイズ、メタリカ、メガデスといった音楽が大音量でラジカセから流れていた。

いつもと同じ場所だが、いつもと違う景色。

ラジカセの近くには、ビール、タバコ、無数のゴミ、ピンクのバンダナの上には、ごそっとシルバーアクセサリーや財布などが置かれ、汚くペイントされた木刀が二本砂浜に刺さっていた。

あの時に感じた嫌悪感は、今でも忘れられない。

触ったら殺す。

俺の神経がおかしくなる位、メッセージが伝わった。