おやすみ、スイちゃん。 | Another day comes

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日々、こつこつと。

7月23日にFIP発症との診断を受けたスイちゃんですが、8月11日16時10分頃にわたしのそばで静かに息を引き取りました。

8月に入ってからもたびたび病院へ行き、たまった腹水を抜いてステロイド等のお薬をもらっていましたが、8月9日頃からごはん(スイちゃんだけ特別に高カロリー食をあげていました)を食べられなくなり、お水も自力で飲むことができず…。

足元がふらつき、まっすぐ歩くことができなくなった10日。
この写真は10日に実家に帰ったときに撮影しました。

スイちゃん

小さく細くなった身体はさらに痩せ、撫でるとごつごつと骨の感覚がしました。
瞳孔が開き気味になり、身体がとてもあつく感じました。

お気に入りの場所に寝そべっていたスイちゃんですが、落ち着かない様子で何度も体勢を変えていました。

11日に病院に連れて行く予定だったのですが、朝に母から衰弱が激しいため病院はやめておこうと連絡がありました。

午前中に予定があったので、それが終わり次第急いで実家へ。
仕事のお昼休みに帰ってきていた妹ともに、昼食をとってスイちゃんの様子をみることに。

足元がおぼつかず、よろける足取りでわたしたちが食事をとっているダイニングテーブルの下まできたスイちゃん。
妹が仕事が行ったあと、わたしはずっとそのダイニングテーブルの下でスイちゃんのとなりに寝そべってスイちゃんの様子を見ていました。

冷えた前足を手で包んでガリガリに痩せた身体をやさしくやさしく撫でて、耳元で名前を呼んで、そばにおるよーってずっと呼びかけていました。

鼻と鼻をくっつけて挨拶をするのが好きなスイちゃんなので、目が合うたびにちょこちょこやっていました。

15時を過ぎたあたりから、時折しゃっくりのような声を出すようになりました。
その感覚がどんどん短くなり、瞳孔がさらに大きく開いてきました。

そういえば去年の11月に16歳でこの世を去った愛猫も動けなくなってから時折「おおーん」と
声をあげていたことを思い出し、いよいよなのかなと涙が溢れてきました。

スイちゃんはFIPのウェットタイプ。
腹水、貧血、黄疸、発熱の症状がありました。
ごはんが食べられていたときまではまだ大丈夫と思えていたのですが、ごはんが食べられなくなってからはほんとうに急速に衰弱していってしまいました。

顔面の麻痺や性格の変化、目やにやてんかん等の症状はなく、ごはんが食べられなくなってから歩行困難の症状が出てきました。
栄養がじゅうぶんに身体の中にいきわたらないため、後ろ足に毛割れが起きていました。

スイちゃん本人が行きたいだろうなという場所へ抱っこをしてつれていってあげ、家族みんなで見守ってきました。

FIP発症と診断がおりてから、正直こんなにはやく逝ってしまうとは…と家族一同ショックで号泣してしまいました。

でも、最期の瞬間にそばにいられてよかった。
かたく絞ったあたたかいタオルで身体をふいてあげ、まぶたを閉じて手足をきちんと揃えて…、涙をぬぐいながら一生懸命ていねいに綺麗にしてあげました。

12日の午前中に、以前もお世話になったひらかた動物霊園さんで個別火葬をしてもらい、お盆休みに入った妹と一緒にさいごのお別れをしました。

白い煙になってのぼっていったスイちゃん。
お骨をひろい、妹とふたりで実家に連れて帰ってきました。
(以前同様、ひらかた動物霊園さんはほんとうにとても丁寧に対応してくださいました)

スイちゃん

スイちゃんはまだ1才なので、可愛い柄の骨壷カバーにしました。
土曜日に、16歳でこの世を去った愛猫のとなりに埋めようと思っています。


スイちゃんが病気になって、FIPについてほんとうにたくさんのことを調べました。
でも、あまり研究が進んでいない病気らしく、お医者様も「あまりできることがない」とおっしゃっていたとおりほんとうにできることが少なくてほんとうに悔しかったです。

調べていた際に見た、FIPの猫ちゃんを看取った方のブログに書いてあった言葉に何度も励まされました。

FIPは難しい病気ですし原因に「ストレス」があげられるものですが、飼い主さんのせいでは絶対にありません、というようなことが書いてあったのです。

猫ちゃんがこの病気になっちゃった場合、飼い主さんは必ずといっていいほど自分を責めるのだそうです。
うちも、母が後悔の言葉ばかりをくちにしていました。
でも、飼い主さんのせいでは絶対にないのだと、強い言葉で書いてありました。
いつもと変わらない笑顔で接してあげてください、とも。

FIP発症の件を、スイちゃんたちをお迎えしたハッピーハウスの方々にもメールで報告をしたのですが、スタッフの方も「ハッピーハウスにいれば見落としてしまうようなことを一生懸命見てくださり、ありがとうございます」と書いてくださっていました。
スイちゃんはわたしたちのもとへきてよかったんだと思いたいです。

ハッピーハウスの見学会に参加した日、スイちゃんがわたしの膝の上に飛び乗ってきてぴったりと身体をそわせてくつろいでくれたことが思い出されてまた涙が出てきます。

人間のことが大好きなスイちゃん。
ちょっとおとぼけで、猫らしくない面も多くおもしろい性格のスイちゃん。
わたしたちのもとへきてくれてありがとう。
大変な病気とたたかって、疲れだろうな。お疲れ様。
おやすみ、スイちゃん。