すぐ左隣の大国は自重を支えきれなく、その巨体に付いた細い脚を今や折れんと震わせているのですから、生きるために彼らは何でもするでしょう。
多少国家としての体裁を無視してでも、生きるために必要なことと考えれば。
そこで出てきた触手が宇宙空間です。
溺れる者は藁をもつかむものです。
そこに資源があると思えば宇宙でも月でも行くのです。
そうなると焦ってくるのがアメリカです。
アメリカはソビエト無き今、まさか火星の重要性に気付き手を伸ばす国があるとは思っていなかったでしょう。
いや思っていても、可能性は半々程度だったのではないでしょうか。
月の水を求める勢力は、その本当の目的は火星にあると言われています。
火星の価値に気付いていなければ本気で火星を目指さないでしょう。
そして中国は月の水を求めに探査機を送った。
つまりそういうことなのです。
中国もまた、火星を目指しているのです。
アメリカと中国、この二つの国家が本気で月の水を求めているのであれば、それは僅かな氷の塊レベルではないでしょう。
相当数の氷、若しくは水が月にはあると踏んでいる、即ち私が仮説している月の海にはかつて本当に潤沢な水、海が存在したことを理解していることになるのです。
よく考えてみましょう、月には大気があり、水があった。
そうすると自ずとその先には何があると期待するでしょうか?
そうですよね、生命の存在を期待してしまいますよね。
月には生命がある。
私はそう思っています。
それがどんなレベルかは全く別の話として。
生命といっても、そのレベルは範囲が広いものです。
高等生命体からバクテリアまで。
地球の内部には、私たちが知らない、というか知りえない膨大な生命が存在する。
特にバクテリアという存在を考えれば。
石油はこれら生命体の死骸であるというのが、私の若い頃からの持論です。だとすれば、一定の大気と、液体状の水の存在を許す環境は、地下世界での生命とほぼ同義といえるでしょう。
月や火星の地下にも石油があるかもしれません。
もしかしたら、アメリカもソビェトも、そして中国、インド、もしかしたら当の日本もそのことに気付いているのかもしれません。
だって巨額の費用をかけて送りませんよね、、、「かぐや」。