私のいた野球部では夏の予選で敗退すると、新チームの始動まで、約1週間の夏休みがあった。


普段の土日は休み無しで、たまに雨の日で練習が休みになるぐらいだったので、貴重な休みだ。


基本的に勝ち進めば夏休みは無いので、予定なんか入れられない。


よくいう夏の終わりは負けたときと言うことになる。


でも、1年生や2年生の時は負けても翌年の夏がある。


しかし、3年生は負けた時点で夏が終わってしまう。


でもね、実は、負けるまで夏が続くのは、レギュラーやベンチ入りしている人だけなんだ。


同じ3年生でも、ベンチ入り出来ない3年生は、監督や部長の先生から、ベンチ入りメンバーの発表で名前を呼ばれなかった時点で、夏は終わってしまうんだ。


私は3年の時に名前を呼ばれなかった。


名前を呼ばれなかった3年生達に対して、監督は次の日からの練習は自由参加と伝えた。


なぜなら、予選に向けてメンバー中心の練習になってしまう為、出てもやることが無いからだ。


チームの為にお手伝いをしようって気持ちと、出ても気を使わせてしまって、かえって邪魔になるよなって気持ちが複雑に絡み合う。


その日の練習はどうだったか記憶が無い。


なんとなく、メンバーからもれた3年生だけが早くあがったような記憶がある。


その日の帰り道だったか、別の日かだったか、「どうする?」って話したような気もする。


不思議なことに明確な記憶が無い。


ただ、練習には出なかったように思う。


帰宅部になって、他の仲間が練習しているのを横目で見ながら帰るのは複雑だった。


私の高校3年の夏はひと足早く終わってしまった。