私が生まれて約50年。一度は都会へと離れたが、戻ってくると故郷の安心感はこの上ないと感じる。
 
 50年の間に変わってきた街並み、人々、考え方、世の情勢。生きてきてこんなにも変わり、私が幼い頃の事は本当に昔の事であり、もう戻れないんだなとしみじみ思う。

 寂しく辛い、そして思い出に穏やかに浸る夜もある。まだ私は生きている。でもきっとあっという間にさらに年をとり、気付いた時には人生の終わりに近づいているんだろう。

 画像や音には残ってない私を作った過去。今も鮮明にまた朧にいつも私と共に歩んでいる。懐かしい風、懐かしい空、懐かしい匂い。一度でいいから、あの頃に戻りたい。