夜明け前。 -171ページ目

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  夜明け前。








君が、元気でいるなら、僕は笑顔でいられるよ。なんて、真っ赤な嘘だ。君が元気だって、僕は笑顔がない日だってある。そう、僕は嘘つきだから、平気な顔してそんな言葉を、君に向かって言うんだ。何の躊躇もなく。君が元気でも、君に会えない日々は、僕は笑顔でいられない。ってのが、本音。だけど、そんなの格好悪くて言えるわけないんだ。言えるわけ、ないじゃないか。








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月曜日の僕はぼんやりした頭で、過ごす。

本を読んでいても、何度も同じところを読み返してしまって、まともに頁が進まない。



火曜日の僕は少しだけぼんやりした頭で、過ごすんだ。

まだまだ今週も長い、な。なんて想いながら煙草で時間を潰してしまう。だけど、煙草で時間を潰すにはあまりもの長すぎて、煙草の本数ばかりが増えてしまうんだ。



水曜日の僕はまともな頭になって、少しは眼の前にあるものを見つめようって想うんだ。

ぼやぼやしてた二日間を取り戻そうとして、フル回転で頭を動かす。そう、電池が切れてたようなものだからね。しっかり充電できたから、その分ちゃんと仕事だって、するんだ。そして、何も考えないように本ばかり読む夜を過ごす。






週の後半から、元気になる男なんだ。僕って男は。









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富士山でも見に行かない。って、君からのメール。先週の土曜日は、湘南の海、そして今週の土曜日は、山だ。対照的な組み合わせに、なんだか君らしいなって想ったけれど、ああ、そういや海を見ながら富士山、見たいなって話をしてたんだっけ。と、想い出したらなんだか物凄く胸が苦しくなった。あんな他愛もない会話を、君は覚えていたんだなって。忘れてしまう程の些細な会話が君の中に残ってたなんて。君が好きって想えるところは、そういう部分も、あるかもしれないななんて想ったら、早く早く、もう今すぐにでも君に逢いたいって想う気持ちが僕を、じっとしてられなくさせる。金曜日が早く終わってしまえば良い。そして早く土曜日が来れば良いって想う僕はどこか単純で、子供じみてるなぁって想うと耳が熱くなってしまう。






いつになれば、僕は、大人になるんだろう。