これはつまり、さっさと魔法でぶっ壊さないと、俺があの鋼鉄のガントレットを嵌めた両腕でたこ殴りにされるってことだ!
「うおっ、危ねっ!?」
人形は拳を振り上げて真正面から殴りにかかってきた。
俺は、小学校低学年の時、苦労して作り上げた夏休みの工作をクラスメイトにおふざけで破壊された腹いせに顔面パンチくらわせた経験以降、殴り合いの喧嘩をしたコトは無い。
勿論、格闘技に打ち込んだことも、秘めた戦いの才能なんてものも持ち合わせていない、体がデカいだけのただの素人だ。
それでも、フェイント無しで真っ直ぐ放たれたパンチを、どうにか回避することくらいは出来た。
当然だが、一回パンチを避けた位で攻撃が終わるはずも無く、人形は大振りだが連続でパンチを繰り出してくる。
「くっ、くそ-――」www.zymhyp.com
へっぴり腰で後ろへと逃げ続けるが、このままいけばあと数秒で壁際に追い詰められる。
魔法を使え、とか言ってたが、使おうと思っていきなり使えるわけが無い。
確かに、自分の体に魔力の存在ははっきり認識できるが、それをどうこうするには、もうちょっと意識の集中が――
「ぐあっ、痛っ!」
肩口に人形の鉄の拳がヒットする。
拳の硬さと衝撃で、一発で骨が折れるんじゃねぇかと思ったが、いざ一撃くらってみれば、思ったほどのものではない。
勿論、痛いものは痛いのだが、もしかすると、俺が思っているより人形にパワーはないのか?それとも謎の改造によって変身ヒーローのように俺自身が頑丈になったか?
ええい、どっちでもいい。
「おらぁ!!」ニューバランス サイズ
お返しとばかりに、渾身の右ストレートを人形へとお見舞いする。
人形は避けるそぶりも見せず、その白いマスクへと吸い込まれるように俺の拳は命中した。
拳に伝わるインパクトの感触、鈍い衝撃音をあげ、人形は真後ろへと吹っ飛んだ。
「ど、どうだぁ……」
かなり手ごたえのある感触だったが、人を殴った経験がほぼゼロの俺に、今の一撃がどの程度のダメージになるのかなんて見当はつかない。
それでも、人形がぶっ飛ぶほどだ、このまま仰向けに倒れたまま、起き上がってこなければスポーツシューズ
「ちくしょう、そう簡単に倒れちゃくれねぇか」
人形は苦も無く立ち上がる。
が、マスクは俺のパンチを受けて大きなひびがクモの巣状に入っている。
あの硬そうなマスクにひびが入るほどの威力だったにも関わらず、人形は平然としているところ見