「いや、虫は…」
「頼んだよ?」
こちらの返事も待たずに、姪っ子は家へと駆け出して行った。
なんてこったと空を見上げる。
曇っている。
そうかそうか、今日は君もこんな気持ちかと同情すら覚える。
虫は本当に得意ではない。そんな服部の太ももを蟻が上ってきている。
ヒッ!!!!!足を伝うあの感じですら無理だ。
俺だってだって小さい頃はその所謂、虫愛的時期はあった。
虫=弱者く人間 甘かったのである。
トンボを催眠術にかけ掴めたり、蟻の巣を見つけては駆逐しようとしていた。
恐らくそれが大人になって恐怖を与えるように虫全土へ伝えられたのであろう。
洗濯物に紛れたカナブンに叫び散らかして部屋を霧まみれにしている。
そんな日常である。
「なに?もしかして怖いの?」
気がつけば姪っ子の桜子が隣にいる。ハートのTシャツをスカートにインするあたりは流石美容師の娘と思うが、今ではそのハートがオプションとして付属し私の恐怖を駆り立てる。
「…こわ、くなんかねえし…?」
怖気付いた私をよそに「じゃ捕まえてね?」と真っ直ぐな目で伝えてくる。
「お!!お手本を!!!」
あっさりとやられた。
なんだ、そもそもダンゴムシ捕まえ役とは。
今までいろんな役を演じてきたが、こんな役は初めてだ。
「綺麗なお花探しに行こう」
なんとかすんなりシフトチェンジできた。
姉が久しぶりに旦那さんと二人きりでご飯に行きたいとのことだったのでシッターを頼まれたのである。
お風呂にかけ算シートが貼ってあって成長を感じる。
「さく、ごっく?」
「じゃあさ、じゃあさ、しにご?」
「しにご?」
「じゃごに?ごにぃ!?」
「10」
「じゃごにぃ!?」
どうやらこれから覚えるようです、ハットリです。
最近は初のゲストで山田ジェームス武ちゃんに来てもらい、ニコ生配信したり。
今回主演のタクちゃんがヴォーカルで楽曲提供してくださるDr.UNDYのライブに出演者でお邪魔してきました。
(チョキチョキキングのヤマシタタクヤ!!!)
し、びれたぁ!!
ぴょんぴょん飛び跳ねて聴いてきました。
がっつり魅せられてきた。
魂が震えるっていうのはこういうこと。
稽古に向かってる時最近専らDr.UNDY聴いているんだけど、歌の力って改めてスゲェと思う。
みんなも是非聴いてみてっ!
●舞台
プリラジ
===============
——声を残して、
彼女は消えた——
ファンを騙し、詐欺を働いたバンドマン、リュウセイ。
刑務所に放り込まれても、彼は全く反省しない。
誰もが恐れる刑務官すらも騙して、悠々とムショ暮らしをしていた。
ところが……。
刑務所内のみで放送されるラジオ「ムショラジ」を聴いて、
彼は生まれて初めて、本気の恋に落ちた!
だが、好きになったDJは顔も知らない、声しか聞こえない……。
どうしても彼女に会いたい、一目でいいから見てみたい!
そこで彼は、同じ雑居房のバカな仲間たちと、
ある作戦をたくらむのであった……!
——人気バンド"Dr.UNDY"のボーカリストが、初めて演劇に挑む、
マジで熱い、クールでピュアな、ロックコメディの誕生だ!
===============
『プリラジ -Prison Radio-』
■作
岡本貴也
■演出
榊原仁
■出演
ヤマシタタクヤ(Dr.UNDY)
上田悠介
黒沢ともよ
萩尾圭志
坂本康太
森戸宏明(動物電気)
オオダイラ隆生
服部喜照
佐藤聡哉
清原ケンジ
嘉人
インコさん(特別出演)
■楽曲提供
Dr.UNDY
■プロデューサー
小山まりあ
■公演日程
2019年6月26日(水)〜30日(日)
26(水)19:00
27(木)14:00/19:00
28(金)19:00
29(土)13:00/18:00
30(日)12:00/17:00
*受付は開演の1時間前、開場は開演の30分前です。
■会場
築地本願寺ブディストホール
〒104-0045 東京都中央区築地3-15-1 築地本願寺内第一伝道会館2階
■料金(全席指定・税込)
前列応援シート(非売品Tシャツ・オリジナルペンライト付き)…7,800円
一般前売…5,300円
■公演HP
http://prison-radio.com
芝居と演奏の融合。
自分の目で耳で肌で感じてください。
しかも脚本は朗読劇 「頭の中の消しゴム」「世にも奇妙な物語」を手がける岡本貴也さんです。
あのですね、間違いないです。
是非劇場へお越しください。
せーのっ!
どろん。