「私がホテルで働く理由」 | ちょこっと、つぶやいてよろしいでしょうか。

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海外生活28年、現地でのオモロ苦労話や、時々する旅話をつぶやいています。

8月下旬、冬も終わりかな〜、ニュージーランドです。

 

私はオークランドにあるホテルでハウスキーピングとして働いています。

多種多様な民族がいる多国籍な職場です。

 

私はお部屋係ではなくパブリックエリア担当で、部屋以外のすべての場所が清掃場所なのでホテルのあちこちに出没します。

 

職場ホテルは5階建て(オークランドは決められた建物以外5階建て以上のものは建てられない)

 

5階に行くと、バスタオルだけを腰に巻いた青年とすれ違います。

バスタオルがハラリと落ちないかハラハラしながら、「ハロぅ〜」とご挨拶です。

 

4階では元気な子供ちゃんがおもくそ走ってきます。

後ろから追いかけてきたお母さんにご挨拶。

近くに病院があるので看病やお見舞いで長期滞在される方も多く、こちらの家族は本日おばあちゃんの手術に付き添うようです。

 

 

3階ではメンテナンス部が四苦八苦。

部屋のカギが本格的に開かなくなったようで、バールでこじ開けていました。

 

 

2階ではハウスキーピングお部屋係のヘレナとアンジェラが激しく口喧嘩。

ヘレナが問題を起こすのはこれで3度目です。

 

過去の悪事記事はコチラ↓からどうぞ。

 

職場ホテルは3度注意を受けたらアウト。

こんどこそ退職させられるかも!と期待が高まります。

 

1階はグループ専用フロアー。

夏休みのアジア圏から毎日のようにツアーグループが滞在していて、かなり賑やかです。

 

ロビーに降りると、スーツケースを持ってこれからも旅を続けていくゲストたちのチェックアウトラッシュ、レストランでは朝食をとる人たちで溢れているし、バーではコーヒーを飲みながらゆったりまったり。

 

皆さん楽しそうでとにかく沢山の笑顔を毎日見ます。

 

日々色々な出来事が起きてオモロい。

 

そういえばホテルってドラマや映画の舞台にもなりますもんね。

 

 

私がホテルで働きたいと思ったのは小学校5年生の時。

 

泊まった舘山寺のロイヤルホテルで出会ったハウスキーピングさん(仲居さんだったかも)が素敵だったからです。

 

レストランで朝食を終えた妹と部屋に帰ってきたら、お布団を畳んでいて、部屋に人がいたからびっくりした私に「お嬢ちゃんたち、ご飯は美味しかったですか?」と笑いかけてくれたのです。

 

そのお布団を畳む姿を見て、かっこいいな〜と思いました。

 

私はちょいと頭が足りず大学や短大には行けなかったので、観光専門学校の”ホテルコース”に進学しました。

その後、授業の一環で行ったホテル研修が辛すぎて先生にダダをこね”観光コース”に移動し、そのまま観光業の道へ。

 

途中でホテルコースを辞めてしまったので、今の仕事に就いた時、専門学校時代の友人たちには「原点に戻ったな〜」と言われました。

覚えてくれてたのが嬉しいわ。

そうそう、私ホテルマン志望だったのよ。

 

ホテルで働きたかったのよ。

 

ハウスキーピングに落ち着いたのは、自分に合ってると思うから。

フロントとかだと英語にも苦労しそうだし、キッチンやレストランには興味がない。

給料は変わらないのだから、新しい環境に飛び込む気にはならないな〜。

 

お部屋係だけやっていたらフィジカルが圧倒的に現地の方々とは違うからすぐに辞めていただろうけど、パブリックエリアは色々な事をやらせてもらえるから飽きないです。

 

 

私の出勤時間はだいたい7時頃。

まずは、クリーニングから戻ってきた布団や毛布を倉庫に運びます。

 

 

まだ誰も動き出さない静かな廊下を歩くのも好き。

 

 

 

 

5階廊下突き当りの、いつも磨いている大きな窓から見る風景も好き。

 

 

季節や時間で変わるその日の景色がすんばらしい。

 

 

 

美しい朝焼けや、

 

 

 

この時期によく見られる雲海(っぽい)

 

 

 

見事にかかった虹

 

ハウスキーピングのパブリックエリアというお仕事は、ホテルに多大なる貢献をするお仕事ではありません。

 

ひっそりこっそり清掃し、ほぼ誰にも気づかれない。

 

だけど私は、あの日ロイヤルホテルで会ったおばちゃんのように、かっこよくお仕事したいと思っています。