4月上旬、朝は9℃昼は21℃、暴風吹かせてくる、ニュージーランドは気まぐれですね。
私はオークランドにあるホテルでハウスキーピングとして働いている傍ら、元現地ガイドという繋がりで、最近はガイド業も少々しています。
ニュージーランドの3月と8月は、修学旅行や語学留学ツアーで日本の学生さんが大挙してやってきます。
なのに受け手のニュージーランドは、
過去記事↓のように
壊滅的な現地ガイド不足で、この2,3月の間は私もちょこっとお手伝いでガイドに復帰しておりました。
本日は長い愚痴を大公開。
これで最後、もうやめよう、と思いながら迷いながらガイドを続けてきましたが、今回キッパリ辞める決心できました。
その最後は、かなり心に残るトラブルツアーとなりました。
生徒さんの数も多いので、引率の先生2名と添乗員さん2名。
ただね、実質1名の添乗員さんが動かしているという状態で見ていられなかったです。
添乗員さんには2種類あって、
添乗だけを専門にする通称プロ添さん。
会社の営業職で付いてくるだけの通称ダメ添さん(あくまであだ名です)
今回2人ともプロ添って聞いていたのに、ひとりはダメ添以上にダメだった(T_T)
で、この人チーフ添乗員。
この人がツアーの最高責任者です。
予想以上に厳しいツアーになりそうな予感が「はじめまして」の段階でゾワゾワきました。
学生ツアーの目玉となるのが、大学見学。
現地の学生さん一人と日本の生徒さん数人がグループになって大学を回ります。
ランチと見学、どこを見て何を食べるのかは各グループで話し合って決めます。
お願いしている現地の学生さんはわりかしレギュラーで来てくれる子たちで慣れているので、英語がたどたどしい日本の生徒さんとちゃんとコミュニケーション取ってくれるし、何がウケるのかわかっているようで、皆さんいつも楽しく過ごしてきます。
問題はそれについていく先生な。
ほっておいてやれよ。
確かに引率で来ている以上、心配にもなるし保護者に見せる写真も撮らなきゃだろうけどさ、先生が指導しちゃったらアカンやん。
さらに今回ひどかったのは、、、、
回る場所は現地の学生さんにお任せなので、グループによって違います。
その先生「自分が付いた学生さんは2個所しかいかなかった、5個所回ったグループもあった」
まあ、最初から「ランチの場所が学食って聞いてたのにフードコートだった!」ってほざいてたから、それくらいの文句が来てもおかしないとは思ってましたけど、、、。
学食ねーわ。
学校内にフードコートがあんのっ!!
アメリカにご留学されていたようなので、確かにあちらにはカフェテリアってのがありますが、ここNZ、別の国やからね。
「ランチは学食で一緒に」
って考え方もキライやわ〜、もう各グループで自由にさせたれよ。
最終的に「回る個所は全員が同じじゃないとダメです」って言いやがった。
そういう日本文化は素晴らしいとは思います。
でも、その日本文化で一生懸命案内してるNZ学生の個性否定すんのやめてくれる!?
NZ学生が日本の生徒さんをほったらかしてた、とかならアカンですけど、日本のような”皆同じ”の同調圧力がなく、個性こそ最強のNZの子たちが「じゃあ、皆で5個所回りましょ」は無理っ!
そもそもこのツアーの目的は、大学見学ではなく生徒さん同士のコミュニケーション。
「そんなにしっかり大学見学したいなら、学生さんじゃなくてガイドを手配下さい」
学生さんは自分たちの学科を案内してんだから、同じにできるわけないだろっ!!
本来ならそういう趣旨をしっかり先生にお伝えするのがチーフ添乗員の役目なのに、そのダメ添「ぼくは4個所回った」って言ってんの、アホすぎる。
わかりますよ、先生だって日本に帰って保護者から「うちの子は2個所しか回ってないんですけど」って言われたらイヤですもんね。
モンスターペアレンツはもう酷いですからね。
だけどさ、誰のための留学なんだか。
親を喜ばせるための留学、先生が安心できる留学、あたしゃ違うと思いますよ。
そんなこんなの大変だった1日目を終えて、ぐったりなった体を振るい立たせ翌朝早朝は空港までの送迎です。
バス、
来ねぇぇぇぇぇ〜。
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
バス会社に何度も電話するんですけど、その度に
「あと2,3分で着きます」
「あ、別のホテル行ってました」
「渋滞してて」
ホテルの目の前で道路見ながら電話してますが、早朝すぎてなーんの渋滞もしてないのよ。
真実は知らんけど、バスが来ないのは事実。
バス待ちの間、私がバス会社から聞いた情報をプロ添さんがロビーで待っている先生や生徒さんに伝えてくれてる。
チーフ添乗員、ひたすらNZのエージェントに電話してるだけ。
あのさ、
事件は現場で起きてんの!
自分の家で早朝に起こされたエージェントさんに何が出来んのよ😂
ロビーで立ったまま集合している生徒さんをホテルのバーとか借りて座ってもらうとか誘導しろよ〜。
もうそろそろ代替えのタクシー手配するか!ってくらいにやっとバス到着。
もう、ちょっ早で荷物詰め込んで、いざ出発〜!!
で、少し動いたっきりバス止まりました。
最初は何が起きているのかわからなかったんですけど、宿泊していたホテルは私の職場ホテル、スタッフがやってきて事情を説明してくれました。
バスは、あと1ミリでも動けばホテルゲストの車にぶつかる。
なぁにぃ〜
やっちまったな。
原因は
通常のバス用駐車場に停めていれば問題なく真っ直ぐ出られるのですが、バスが遅れてきた為すでに他のバンが停まっており、無理やりその前に2重駐車して荷物を積み込み乗り込んだのです。
バスが斜めのまま抜けられると思ったら思いの外スペースがなくあわや接触事故寸前。
慌ててバックするも、今度は反対側の縁石でバス車体をガガガガガ〜とこすりました。
もう、前にも後ろにも行けない。
私が降りて見た時には、ゲストの車との間にほんの数ミリの隙間があるレベル。
その事を添乗員さんと先生に伝えます。
いつも一緒に仕事しているホテルスタッフたちがワラワラと出てきてナビしてくれて、無事バスは出発できました。
すると、例の先生
「このホテルの駐車場、間違ってる」
違うのよ、バス用駐車場に停めれば問題ないの。
停めてないからこうなったの。
もっとはっきり言わせてもらうと、こんな大人数2台口でやるもんなの。
それをケチってすべて1台にぎゅうぎゅう詰めにやってるから、でっかいバス用意するしかないんでしょうが!!
バス車内で空港に着いてからの案内をします。
先生「朝食付いてるんですけど、どうして空港で買わないといけないの」
あのさ、9時に離陸した飛行機の朝食サービスが何時から始まると思ってんの。
早くて10時30分ぐらいでしょ、だから「お腹空いちゃうと思う人は」ってこっちは案内してんの。
今心配すべきは飛行機に搭乗出来るかどうかでしょ。
1時間も遅れてんだからっ!!
もう、めんどくっさ。
日本のツアーはいつもこんな感じで、日本文化をガンガンに押し付けられる。
日本文化は素晴らしい。
だけど、それは日本にやってきたインバウンドがワォ!ってやればいい話で、NZに押し付けるもんじゃないと思うんですよ。
去年くらいから語学留学ツアーが沢山やってくるようになりました。
確かにNZは他の国に比べると少々物価も安いし、絶対的な安全性があります。
2024年、安全な国第4位(日本は9位)
でも先生や添乗員さんから言われるのは
「すべてが高い」「質が悪くなった」
NZドル自体は日本円で約90円前後と弱いけれど、NZの物価自体が爆上がりしています。
でも日本のツアー代金は上げられないから、滞在日数を減らしたり食事のレベルを下げたりしてツアー催行している現状。
前と同じようなツアー内容ではなくなっている事に、先生や添乗員さんが猜疑心を持つのも理解は出来ます。
だーけーどー!!
ホストファミリーだって、その安い料金で請け負ってやれるだけやってくれてる。
ウチのホテルだって、提示される安い料金でシェフが工夫して料理作ってんの。
円安を「NZの質が悪い」って八つ当たりすんなって。
もうね、付いてくる大人たちが「日本はもうダメ」っていう話ばっかりで負のオーラが半端ない。
前にウエリントンのバックパッカーを延泊しようとしたら「アメリカからの修学旅行団体が入ってる」って出来なかったことあるんです。
生徒さんたちロビーに直座りしてパン齧ってた。
日本の子たちホテル泊まってるじゃん。
ちゃんとご飯食べてるじゃん。
一体何がダメなんだ。
政治・経済にはなんの関係にもならないだろうけど、
旅をしていると、日本人というだけで何もしていない私に日本がしてくれた事のお礼を言う人が沢山いる、日本をめっさ褒めてくれる。
そういう誇りを持たせてくれる日本という国の信頼は日本の人が築いてきたんじゃんか。
海外はその誇りを感じられるいい機会なのに、大人が文句言って潰すなよ。
「ダメ」だという事実はあるけれど、これで終わる日本か?無責任すぎるけどそうじゃないと思いますよ。
「日本大好き」「日本行きたい」って言う現地の学生さんたちと、頑張って英語使って楽しい思い出作ってきた生徒さんたちに、明るい日本の未来を見せてあげたいよ。
やっぱりガイド業は好きな仕事だからやっていきたい気持ちもありますけど、自分が大好きで勤めているホテルの悪口、聞きたないわ。
ガイドをすると日本側に立たなくちゃいけなくて、NZの文化を否定しなきゃいけない時もある。
それが本当に悲しいです。
長い間NZの環境にいたせいで、私は海外かぶれ以上にかぶれてしまったようです。
でも”かぶれ”なければ、私は生活が出来なくなるから。
もうきっと日本文化には戻れない。
もう、日本に携わってはいけない。
辞めよう。
こうして、私のガイド人生は幕を閉じました。
無事皆さん出国され仕事終了。
空港から家まで帰ります。
バスの中から見慣れたNZの景色をぼーっと見つめます。
博物館で目を輝かせて話を聞いてくれた生徒さんたちの顔が浮かぶ。
ホストファミリーとのエピソード話してくれた生徒さんたちの顔が浮かぶ。
ちょこっと、涙は出たよね。
*すべての海外語学研修ツアーがこうではありません。
*ただの愚痴ですので、聞き流して頂けると幸いです。
「語学留学意味ないやん」と思われるとアカンので、
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