海を渡ればー番外編 はじめてのバックパッカー旅ー | ちょこっと、つぶやいてよろしいでしょうか。

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海外生活28年、現地でのオモロ苦労話や、時々する旅話をつぶやいています。

1月下旬、少々お天気が乱れ気味の夏!ニュージーランドです。

 

 

祝 海外生活25周年

 

を記念しまして、勝手に今までの道のりを綴っております。

 

今回は旅だよ(^O^)/

 

初回からはこちら↓をご覧ください。

 

 

2週間で自分の未来を見つけようと滞在していたオークランド。

就労ビザももらえるという会社での採用が決まり、残りの1週間は旅をしました。

 

ガイドになったらご案内する場所を聞くとロトルアとワイトモという事なので「Kiwi experience」というバックパッカー専用のようなバスを利用して、その辺りを回れるコースにしました。


 

このバス旅はかなり合理的に出来ていて、いくつかのコース設定があり最短3日間で近郊を回るものから半年かけてニュージーランドを一周するというものまでありました。

 

毎朝9時に各都市のバス停から各都市行のバスが出ます。

 

チケットは半年間有効(当時は、なので詳しくはHPをご覧ください)

都市間の移動で前に通った都市に戻る事はできませんが、降りた都市には自分の好きなだけ滞在できるというフリーパス的なものです。

 

私は最短5日間で回れる「コロマンデル→ワイトモ→ロトルア→タウポ→オークランド」というチケットを買っていて、ロトルアからワイトモに戻る事はできませんが、このコース通りであれば半年間使え、コロマンデルで1か月間働きワイトモを見て、ロトルアで2か月滞在し、タウポに移動し、最初に使った日から6か月後にオークランドに戻る事もできます.

エクスペリエンスというくらいだから、通常の長距離バスとは違い各地で観光もあり、近郊の洞窟などにも立ち寄ってくれます。

 

泊まっている宿ACBの前にある普通のバス停から出発するというので待っていると、緑に塗られ羊やらアイスクリームの絵が描かれたバスに乗りご陽気なドライバージミーさんがやって来ました。

 

こんなバスを利用するのは初めてだし、結構遅れてやってきたので不安に思っていたら、ドライバーのジミーさんが笑顔で親指立てさっそく出発。

 

まずはコロマンデル半島まで。

バスを降りると集合時間と場所だけ伝えられ各自で勝手に過ごします。

ここはトレッキングのコースがあり、40分ほど歩くと映画「ナルニア国物語」のロケ地になったカセドラルコープがあります。

 

歩きながら私はすっかりニュージーランドの自然に癒されていました。

牧場の緑、小さな赤い屋根の小屋、なにもかもが可愛い、時々見える海の色は真っ青で絵葉書の中にいるようです。

 

バスに戻るとジミーさんから今夜の宿(もちろん全部バックパッカー宿)についての紹介があり、回ってきたボードに書いてある宿泊を希望する宿に自分の名前を書き、そこについたら降りるだけです。

 

宿に行く前にバスはスーパーマーケットに寄り、宿のキッチンで自炊する人たちが多かったです。

 

 

翌日はワイトモ洞窟まで行きラフティングツアーに参加しました。

各地のツアーもジミーさんから説明があり参加希望ならボードに名前を書いておくだけです。

その後ガイドになりアホほど通った場所ですが、最初の感動は今でもしっかり覚えています。

真っ暗な中見上げた天井には無数に光る土ボタル。

 

 

こんな格好で水に飛び込みタイヤに乗り自分で漕いで洞窟を回るんですけど、これは最高に楽しい!!

(日本のツアーではちゃんと普通に安全に見学できますっ!)

 

ワイトモの朝、泊まっていたYHAから見た朝靄に煙った景色は心が揺さぶられるほど美しく、その日はロトルアに移動。

先住民族マオリの文化に興味があったので3泊しました。

 

 

足湯やスパバスもある温泉地

 

夜は少々値段が張りましたが「先住民族マオリの伝統料理ハンギとショー」のツアーに参加。

ロトルアにある各ホテルでも見られますが、この「TAMAKI Maori village」では本来のつくり方でハンギを調理し、ショーも舞台を見るのではなくマオリ村にお邪魔しているように体験が出来て、すごくよかったです。

 

ここで私はバックパッカーがいかにニュージーランドに大切にされているのかを知ります。

 

ハンギはいわゆるバイキング形式でテーブル毎に呼ばれ食事を取りにいきます。

私たちバックパッカー組は最後でしたが、司会者が

「沢山食べろよバックパッカー!パンを齧っているだけが旅の食事じゃないのだ!!」

と叫んだのです。

 

バックパッカー旅。

 

リュックサックにすべての生活品と食料を詰め旅をする。

今でこそバックパッカー宿に泊まりあちこちを旅している私ですが、この時は「こんな旅の仕方あるんだ」とひたすら感動していました。

 

Kiwi experienceバスは同じ人たちが同じように回るのではなく、すべて自由です。

旅立ちも自由、のんびりするも自由。

思い思いの旅が過ごせるようにニュージーランドではさまざまな工夫がされていました。

 

ロトルアに3泊してからタウポに向うと、ワイトモの宿で一緒だったグループに再会し、部屋にお邪魔して楽しい時間を過ごしました。

 

 

旅の間、私は本当に沢山の優しさに触れました。

 

バックパッカー宿のスタッフも、スーパーマーケットの人もロトルアの見学地で有料の餌を「魚にあげてきて」とくれた人も、オプショナルツアーで埋没村の見学に連れて行ってくれたおじさんも興味があるというと遠回りして見せてくれた。

 

なんちゅう美しい国、なんちゅう優しい人々。

 

ニュージーランドには、人が忘れてしまったような、現代社会には必要とされていないような、だけど実はとても大切だ!という何かがあります。

19年住んでいても明確に言葉には出来ないけれど、それは「ぬくもり」とか「癒し」のようなすごくいい言葉のような気がします。

 

 

オークランドに戻り、オーストラリアに捨てられた野良猫の私を拾い採用してくれた優しすぎるガイド会社でビザ申請の資料をもらい、

まずは日本に帰ります。

 

この2週間の滞在で私の運命は大きく変わりました。


つづく。