昨日は何の予定も無いゆっくりした日曜日でした。こう言う時は、これまで買った美術館の図録を見るに限ります。



さてちょっと気になった青磁がありました。左は出光美術館の図録、右は京都国立博物館の図録です。

そして、



2つとも出光が所蔵する青磁の蓋付き鎬紋壷ですが、ご覧の通り色が違います。色の正解は当然ながら出光の図録です。何故こんな差が出たか?


これは明らかに撮影者のスキルと写真へのこだわりの差でしょう。カメラのレンズで見る色と肉眼で見る色は異なります。従って、フィルターや光線を駆使して肉眼で見る現物に近い色に近づけるのです。京都国立博物館の図録は大概がこの一手間が無いように思われます。それと背景の色が青磁の色を殺しています。恐らく背景の色が青磁の色を青っぽくするようにカメラが反応したのでしょう。仮に京都国立博物館の青磁の色だと、南宋時代まで遡ることにもなりかねません。また京都国立博物館の図録は説明にくだらない蘊蓄も目につきます。


やはり図録は写真が命です。しっかりと撮影出来ないなら、写真撮影を自由にすべきです。最近のiPhoneの写真の方が数倍、忠実に色の再現をしてくれます。それと所詮、既存の文献の言い回しをコピペして蘊蓄を捏ねる解説は国立博物館の図録に目立つので、これも慎むべきでしょう。