オリエント、中東と言えば、やはりローマングラスは話題に欠かせません。

 

ローマングラスの見どころは色彩も然ることながら、銀化が如何に輝いているかだと思います。

こちらの博物館ですがローマングラスは銀化はイマイチでも、色彩、形は結構、惹かれるものがありました。

そう考えると写真にはアップ出来なかったですが、中近東文化センターのローマングラスの銀化は素晴らしかったです。

銀化は自然の賜物です。土壌とグラスの化学成分の相性が良い時、永い経年のタイミングと相俟って銀化が生じます。

 

ローマングラスは大好きですので、全部、撮らせていただきました。 ホンマ良い勉強になります。 以下はその一部です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリエントの骨董は全くの素人です。故に、写真をペタペタ貼るだけになっちゃいますがお付き合い下さい。


アジアには無い、色使い、器形ですが、絵柄のモチーフには何処となく、相通じる感覚があります。


オリエントの青釉は、アジアの青磁と何か関係があるんだろうか? 文明的にはオリエントの方が早く発達したので、交易の中でアジアが青の文化を取り入れたのか?素人なりに、想像しちゃいます。


以下は私の好みの陶器をピックアップして見ました。
























 

東京国立博物館は金曜、土曜の閉館時間は20時まで開館しています。これは都内の博物館を梯子するにはとても便利です。

石洞美術館の後、水天宮で人形焼を買う予定だったのですが家からキャンセルが入り、雨の予定の最終日に東博の予定を石洞の後に行くことにしました。これが良かった! 翌日は、半蔵門とオリエントのお初の美術館への訪問が叶いました。

 

さて江戸に来て東洋館の地下一階は欠かせません。何故なら東南アジアのアートが揃っているからです。とは言え、前回の5月と比べ、そんな代わり映えは無かったのですが、2、3のアイテムが追加されていました。

 

先ずはミャンマーからの仏様です。

 

 

 

 

 

仏陀坐像 コンバウン朝・18世紀

特に説明が記されていなったのですが、この仏様はマンダレー様式で18世紀とされていますが、恐らく19世紀初めになるかと思われます。18世紀だとシャン様式が混じっているかと思うのですが、この仏様にはその傾向は見受けられないからです。

 

仏涅槃像 18~19世紀

博物館の説明では中国かミャンマーかのどちらかの仏像と記されていましたが、この仏様は明らかにミャンマーの仏様で、こちらも典型的なマンダレー様式になります。

 

宋胡録です。

 

 

鉄絵唐草文瓶 タイ・シーサッチャナーライ窯 15~16世紀

 

シーサッチャナラーイ窯と記されていますが、シーサッチャナラーイのパヤーン窯で焼成されたものかと思います。

先日、江戸の骨董屋さんから同種の長頸の青磁鉄絵の壷を見せてもらいました。欲しかったのですが、頗る良いお値段で検討中です。タイ語で検討中のことを「キット・ドゥー・コン」って言います。直訳すると「先に見て考えてみる」と言う意味ですが、これを言われると大概は買わないことを意味します。タイ流で言うところの敬遠と言ったところでしょうか?!

 

 

白釉三耳壺 タイ・シーサッチャナーライ窯 愛知県豊川市金沢町出土 15~16世紀

 

こちらはシーサッチャナラーイのヤック窯で焼成された壷です。日本で出土とは壊れず、何と幸運なんでしょう。

 

 

青磁蓮花文台鉢 タイ・シーサッチャナーライ窯 15~16世紀

 

私も同種のものを持っています。

 

当時は私もシーサッチャナラーイ窯と記していましたが、こちらの台鉢は、シーサッチャナラーイのコ・ノーイ窯で焼成されました。

 

さて問題は次の漆製品です。

 

 

 

 

 

 

 

博物館の説明では、ランナータイ様式と記されていますが、恐らくですがこれらはミャンマーの漆製品かと思われます。 地理的には同じ緯度であること、当時の国境も定かでないことからランナータイとしても良いのですが、当時の漆製品はミャンマーが最も発達していました。

 

 

以上、博物館の説明の是非と補足説明をして見ました。これから行かれる方々の参考になればと思います。

今更ですが、韓流ドラマにハマっています(笑)

 

かなり前ですが「大王世宗」が見始めでした。TVerのアプリを入れてから改めて「大王世宗」を見て、最近では「イ・サン」、「ヘチ 王座への道」を見ました。しかし、ドラマで時代考察することはとても危険です。何故ならフィクションのところも多く、また日本のNHKのように三谷幸喜のような三流作家が書いたコメディータッチのストーリーが出て来たことにより、時代考察に歪みを生じさせることになったからです。

 

とは言え、今回、東京国立博物館で表題のテーマーの特別展示があり、Tiverで見た王様の帽子、貴族の冠など見て、親しみが増しました。

 

以下は、その展示と説明です。

 

翼善冠 (よくぜんかん)
ドラマで見る王様の帽子です。 紫は朝鮮も日本も高貴な色なんでしょう。
 

烏紗帽 (うしゃぼう)

日本の烏帽子は公家、武士の地位を示すものでしたが、朝鮮では官位、地位の象徴に使われました。それぞれの起源は中国からです。

 

七宝簪・粧刀・眼鏡入  朝鮮半島 19~20世紀

 

この七宝は目を見張りました。素晴らしく青が映えています。 李朝後期の王族、例えば王妃クラスの方が所持していたのではないかと推測出来ます。

 

 

紋章(胸章)

官服の前に縫い付けられました。この紋章で官位が分かるそうです。 ドラマでも官僚が宮廷内で着る官服にエプロンみたいに装飾されているのを見ることが出来ます。

 

金冠

宮中の重要な儀式、例えば、王様の即位の儀などで家臣が揃って被りました。

 

 

最後に今回初見の仏像、2体です。

 

如来および両脇侍立像  朝鮮半島 法隆寺献納宝物 朝鮮・三国時代・6~7世紀

 

 

 

 

 

 

 

菩薩半跏像       朝鮮半島 法隆寺献納宝物 朝鮮・三国時代・6~7世紀

 

法隆寺と朝鮮半島の歴史のつながりの濃さを感じます。聖徳太子がせっせと文化を取り入れた努力が今日、博物館で当時の逸品を見ることが出来ます。

 

 

今回の展示の主目的が全く分かりませんでした。

コレクターとしてのモノに惹かれる、アートに惹かれる、そして欲しくなる感覚は共感できるのですが、自分の主観で得たものを思いのままに並べて愛でることが果たして他の人に共感出来るのだろうか? 日頃、あるテーマに絞って論理立てられた美術館の陳列に慣れていると、今回のようなザックリ良いモノを展示する方法に少々、アレルギーを感じました。

 

しかし、陳列されたアイテムはどれもこれも一級品で流石、松岡美術館です。

 

以下は、私が惹かれたモノです。

 

 

青磁崑崙奴燭台  六朝時代-隋時代 越州窯 6 世紀末

この青磁の蝋燭台は初見です。 コレクションのドンブリ状態の中で、真っ先に目に入りました。

美しい青磁になる前の素朴な青磁、越窯の青磁は侘び寂びに通じるものがあると思います。

 

 

三彩貼花獅子文鍑  唐時代 8 世紀

唐三彩で青の発色あるものに最近、惹かれがちです。安リーマンでは絶対に手の出せないアイテムですが、来世では会社のお金を湯水のように使える社長さんになって、骨董ハンターになりたいものです。

 

三彩華文三足盤   唐時代 8 世紀

この手の類似で、永青文庫の三彩華文が最高です。 永青の三彩華文皿を見た時、ホンマ、見入ってしまいました。

 

黒釉堆線文双耳壺  北宋-金時代 磁州窯系 12-13 世紀

北宋ー金とありますが、これは北宋だと思います。 北宋は漢族、金は女真族、双耳の雰囲気、壷の胴周りのあり様、そして作風はやはり漢族、即ち北宋に見えます。

白っぽく見えますが、真っ黒です。白っぽく見えるのは照明の当て方と他の展示の光の反射の為で、確りと配置を考えれば、こう言った白化現象は起きません。

 

 

青磁琮形瓶 南宋時代 龍泉窯 12-13 世紀

琮形瓶は様々な博物館に所蔵されていることから、当時の生産量が多く日本への輸入も大量だったと思われ、日本の各名門の公家・武家・商人ところへ収まって行ったのでしょう。

 

青花双鸞菊文大盤   元時代 景徳鎮窯 14 世紀

 

青花瓜草文大盤   元時代 景徳鎮窯 14 世紀

 

青花花卉文水注   元時代 景徳鎮窯 14 世紀

 

元染の3品、見事です。 

元の染付は空間の余すところ無く絵を描くのが特徴で、器形は凛としています。

 

 

法花蓮池仙鶴文壺   明時代 景徳鎮窯 15-16 世紀

 

この類の蕾を見ていると、景徳鎮の品数の幅広さと、多種多様の技法の習熟に如何に長けていたが分かります。

 

 

黄地緑彩鳳唐草文角鉢   「大明嘉靖年製」銘 景徳鎮窯 16 世紀

 

明から清へ時代が移るにつれ、彩色技法がカラフルに発展して行きます。それと同時に近隣の国々も彩色陶磁器を作陶する傾向にあります。例えば、タイのベンジャロンもその類かと思っています。

 

釉裏紅花卉文大壺 
明時代 洪武期 中国
 
釉裏紅は、当時の陶工の赤発色への挑戦と言うべきもので、青は呉須で容易に作陶出来ましたが、赤は銅を使う為、焼成温度の調整が非常に難しいのです。また、赤は中国の象徴的カラーでもあり、赤へのこだわりはかなり強かったかと推察出来ます。
 
 
私の趣向ではないのですが、マヨルカ焼きが並んでいました。




 

以前、北野天満宮で見つけたマヨルカ焼きの壷を思い出しました。我が家にあるマヨルカ焼きはもちろん、現代のものだと思います。

マチュピチュ展の最後は装飾品です。

 

ターコイズ(トルコ石)は当地では貴重な原石で、これらを加工して当時の王族、貴族の権威を示すための装飾品。この概念は万国共通です。 人の心理って海を隔だてど、同じのようです。しかしどの装飾品を見ても、デザインの繊細さがターコイズの青で映えるので、眼を惹きます。

 

今回の江戸の旅の一押しは石洞美術館のアジアの古陶磁だった筈なのですが期待外れになり、今回の目玉がマチュピチュ展の黄金となりました! 以前、出張に行った際に撮った黄金の装飾品の写真と見比べながら勉強させてもらいました。高額な拝観料ではありましたが、良い時間を過ごさせてもらいました。

 

日本からペルーまで直線距離で15,000km、飛行機だとDoor to Doorで36時間もかかるので、行くにはちょっと気合が要ります。黄金はもちろんペルーへ行って見るのが一番ですが、そう簡単においそれと行けないのが大半かと思います。だからこそマチュピチュ展は来年の3月1日まで開催していますが、行って損は無いと思います。

 

3つのテーマに分けてブログをアップしました。これから行かれる方の参考になればと良いなぁ~~って思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インカのアートは、人の性、動物への神格化、動物と人との融合、そこから生まれる神話創造を陶器に込められました。地球上のどの文明でも、また、どの時代でも、神話のテーマの起源と信仰へ概念は大体同じに思われます。

 

15世紀に栄えたインカ帝国の地方都市マチュピチュの展示に、紀元後1世紀から作られた古陶磁が並べられていました。

 

先ずはモチーフが、動物、動物と人の融合です。

 

 

 

 

 

 

こちらは、人の性のモチーフです。

子供の出産ほど、神秘的な事象は無かったのでしょう。偉大は女性!

 

 

 

ここからは人と動物の神格化、偶像化です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その他、気になった陶器関係です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前回の森美術館では、「単に高いところから夕陽を見たい」と言う思いだったのですが、今回はマチュピチュの展示と聞き、私のコレクションラインではないのですが、南米に出張に行って彼の地の博物館で金銀財宝見て以来、とても関心を持つようになりました。



マチュピチュはアンデス山脈の山中にあった15世紀の天空都市で、インカ帝国の一都市でした。その時代の遺物を今回、森博物館で見ることが出来ると言うことで、今回の江戸の旅の目玉でした。

 

ペルーの首都、リマには黄金系の所蔵品を持つ博物館が多く、そのうちのラルコ博物館から所蔵品が森美術館に持ち込まれました。

 

 

私がリマへ行った時は、Museo de Oro del Peruと言う博物館を拝観しました。こちらの黄金の装飾品のコレクションも豪華絢爛で、また、黄金とはちょっと変わったアイテムのコレクションもあり、良い思い出になりました。

 

日本にいながら、もう一館のコレクションが見れるなんて、めっちゃくちゃお得感を感じます!!!

 

沢山のことは語らず、私が見たラルコの黄金コレクションをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中近東文化センタ附属博物館へは都内から中央線に乗って三鷹で下車するか、もしくは武蔵境駅で下車し、そこからバスで博物館へ行くことになります。三鷹は快速が停まるので便利かと思われますが、駅から博物館へのバスの乗ってる時間は武蔵境駅からの方が近いです。

 

三笠宮崇仁殿下の発意で、出光興産の創業者である出光佐三氏の協力の下、1979年に博物館が開館されました。従って今回の出光の所蔵品の出張も、こう言った歴史的な縁から成り立っているのかと拝察しました。

 

 

今回の出光の中国陶磁は、恐らく2軍レベルのモノが出張に来ている感じがしました。2軍と雖も、コレクションの質は他に比べ勝っているかと思います。ただ、20点ぐらいしか展示がされておらず、このために都内から一時間かけて来るのも如何なものか思われますが、中東の骨董もお好きな方なら、こちらの博物館の所蔵品は結構、楽しめるかと思います。私的にはローマングラスにめちゃくちゃ惹かれました。

 

三笠宮様の使っていたヘブライ語用のタイプライターなど、宮様の調度品や、活動状況などの展示があり、これもまた興味が惹かれました。

 

館内は写真撮影不可とのことと、開館が週に月、水、金曜の3日間で土日が拝観できないことがちょっと残念。1時間半もかかる場所ですので、行かれる前に開館されているか否かの確認はされた方が良いでしょう。

 

以上、これから行かれる予定、検討されている方への参考になればと思います。

最終日は雨。

花園神社の骨董市が雨天でも開催とありましたが、めちゃくちゃ寒かったので敬遠。

今日はいつも時間が無くて行くことが出来なかった、尚且つ、これまで気になっていた美術館へ行くことにしました。


先ず半蔵門ミュージアムです。




こちらの美術館のお目当てはこちら! ↓

画像はホームページから拝借。



大日如来坐像は2008年にニューヨークのオークションで約13億で三越が落札しました。後日、宗教法人の真如苑が実は落札者だと言うことが分かり、話題になりました。


その仏像をようやく拝見することが叶いました。因みに半蔵門ミュージアムは真如苑の美術館です。


如意輪観音菩薩坐像も半蔵門ミュージアムの秘仏! あちらこちらで如意輪観音菩薩坐像を見たことがありますが、半蔵門ミュージアムが一番、迫力があると感じました。


館内では3種類のシアターが上映されていました。急に行くことになり、ホームページの記載を見落としていました。受付の人も愛想だけでなく、シアターの説明ぐらいしてくれたらええのにって思いました。


私は、先にガンダーラを見て、大日如来坐像を見ました。分かりやすい説明シアターで良かったです。

実はこのシアターを知ったのは展示を見終わった後で、無理して大日如来坐像のシアターを見て、新橋の集合時間に10分、遅れちゃいました。


さて半蔵門ミュージアムで速攻、ガンダーラの図録を買って、新橋に向かいました。


ランチは東南アジア骨董ハンター会の友人、いや、先輩方々とランチ飲みをご一緒しました。




骨董の醍醐味は掘り出し物との出会いと、あのワクワク感と言うことを共感しました。


2時間程の歓談後、皆さんとは新橋でお別れし、



私は東池袋にある古代オリエント博物館へ行って来ました。「何か見覚えのあるとこやなぁ〜」って思ったら、大阪行きの長距離バスターミナルの上のビルにこの博物館がありました。しかしこの博物館へ行くエレベーターを探すのに四苦八苦!ホンマ分かり難いとこにあり、Googleは場所しかアドバイスしないから、文化会館に入ったは良いが分けわからんイベントだらけで、博物館への導線が見えませんでした。兎に角、エスカレーターとエレベーターを使って何とか到着しました。


博物館の総評ですが、古代の陶器のコレクションが素晴らしい!タイのバンチアンに通じるとんちゃうか?と思えるものや、南米のインカ帝国に通じるんとちゃうか?って思えるものが多数ありました。写真撮影可だったので、撮りまくりでした(笑) それと数は少ないですが、ローマグラスのコレクションが良かったです。


また、改めて古代オリエント博物館のスレッドを立ち上げますが、コレクションを見ていると、やはり、アジアへの影響はかなり大と実感しました。


閉館までゆっくりとさせてもらい、東京駅へ向かいました。





リーマン現役の時は東京へは飛行機が専ら、新幹線にはあまりご縁がありませんでした。19:30の新幹線の予約を持っていましたが、生まれて初めて、還暦前に、みどりの窓口のカウンターではなく、販売機で変更することに成功しました。出発まで20分程待つ新幹線に変更しましたが、丸の内改札から新幹線改札経由、新幹線に乗れたのは出発5分前でした。兎に角、人が多い! 中国人はマイナーになってはいますが、必ず改札で揉める外人がいるのと、モタモタ歩く宇宙人みたいな化粧をした女の子の群れで身動きがとれない。また、東京の複雑さと広さは、ホンマやばいくらい煩雑!新幹線の予約を変更するなら、東京駅構内の移動に30分ぐらいは余裕を持つ方が良いでしょう。



只今、新幹線の車内でブログをアップしています。