ワクチンの役割

 

先日、こちらの記事で、

世界中で麻疹が流行していること、

しかし、ワクチンというのは、

流行が終わった頃に打っては、

それをワクチンのせいであると手柄にしていること、

そして、麻疹の場合であれば生ワクチン、

つまりウイルスの毒性を弱めて病原性をなくしたもの、

とはいえ、病原体を打ち込んでいるのだという お話をしました。

 

 

 

 

 

その生ワクチン、

どうやって毒性を弱めるのかまでは知りませんでしたが、

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

(農研機構)のプレスリリース

「世界初、ゲノム情報から短時間で

 細菌ワクチンを設計する新手法を確立」によると、

 

「家畜や家きんで使用する生ワクチンのほとんどは、

 自然宿主と異なる動物種や細胞、

 あるいは、DNAの配列や構造に変化をひき起こす物質の存在下で

 病原体の培養・継代を重ねることで、

 ゲノム上にランダムな変異が起こり弱毒化されています。

 このため、多くの場合、

 これらの生ワクチンにおける弱毒化機構は不明であり、

 一部の生ワクチンでは、

 病原性が復帰して、強毒化のリスクがあるなど、

 安全性の面において問題が指摘されています」

というのですね。

 

 

つまり、自然宿主とは異なるさまざまなところで培養を重ねて、

「弱毒化された変異の登場を待つ」と。

しかし、

「多くの場合、これらの生ワクチンにおける弱毒化機構は不明」

ということですから、

「なぜ、弱毒化したのかのメカニズムは わからないまま」

「弱毒化されたウイルスが、

 強毒化する(毒性を復帰させる)ことがある」と。

…まるで、イチかバチかの賭けをしているようです。

 

 

 

 

 

こちらは、九州大学を中心としたシンポジウムの概要のようですが、

この中に、次のような箇所があります。

 

 

「ポリオウイルスは根絶できるのかー確率論的進化疫学モデルから」

 ○佐々木顕(九大・院理)

 

ポリオウイルスの制圧に使われている生ワクチン(OPV)は、

一方で毒性復帰突然変異株の供給源でもあり、

実際ワクチン由来株の散発的な流行が世界各地で起きている。

 

これが大流行にいたらないのは、

強毒復帰株を供給した当の生ワクチンによる

集団免疫のおかげである。

…つまり生ワクチンは諸刃の刃

あるいはマッチポンプとしての側面を持っている。

 

WHOは、ここ数年以内に、

ポリオを全世界的に根絶する目標を掲げている。

この目的が達成され、発症例の報告がなくなり、

ワクチン接種が停止された瞬間から、

人類は未曾有の危険な賭けにでることになる。

 

ワクチン接種停止により集団免疫が低下すると、

ワクチン由来株流行の条件が整うのである。

集団を循環するワクチン株の絶滅が先か、

強毒復帰株の流行に火がつくのが先かを、

確率論的疫学モデルで評価すると、

深刻な事態が予測される結果となった。

 

 

先ほど「賭けのようだ」と言いましたが、

もっとリアルに危険な気がしてきました。

 

 

 

 

2024/02/16

 

アフリカのジンバブエでは、

「10歳未満の子どもたちに、420万回のポリオワクチンを接種する」

と発表したばかり。

ジンバブエは人口約 1600万人の国ですから、

10歳未満の子ども全員に、ということなのでしょう。

 

 

しかし、ポリオワクチンも生ワクチンです。

これを大量接種したら、

変異によって病毒性を取り戻す機会が多くなることが予想されます。

例えば、先ほどのシンポジウムに、別の要約があります。

 

 

「ポリオ根絶への長く困難な道

 -エジプト、ハイチではじまったワクチン由来株再流行」

 ○吉田弘(国立感染症センター)

 

 

世界保健機構が推進するポリオ根絶計画は、

野生株感染によるポリオ患者の発生を

生ワクチンで制圧する戦略である。

 

一部の地域を除き、全世界で野生株の制圧に成功したが、

2000年ハイチドミニカで、

ワクチン由来株によるポリオの流行が起こり、

関係者に対し衝撃をもたらしている。

 

生ワクチンに用いられるワクチン株は、

数個の塩基置換で毒性を復帰することが知られ、

それ自身が潜在的な病原体となることは、

生ワクチン開発当初から指摘されている。

 

しかし、ワクチン株の感染力は野生株より小さいと考えられたため、

野生株制圧後に生ワクチンによる集団免疫が維持されていれば、

最終的に生ワクチンを停止してもウイルスは根絶可能と信じられてきた。

 

一方、我々は、日本の環境サーベーランスを通じて、

毒性復帰したワクチン由来株が一定期間ヒト集団内に循環しており、

不活化ワクチンに切り替えない限り、

ワクチン由来株によるアウトブレークの可能性があることを示した。

 

 

「数個の塩基置換で毒性を復帰する」とありますから、

容易に毒性を復帰することが想像できます。

麻疹ワクチンについても、同じことが言えるでしょう。

 

 

 

 

 

DiedSuddenly

 

天然痘ワクチンも、生ワクチンです。

 

 

 

 

そして、今の日本は、ワクチンを打ったことにより、

免疫抑制状態 にある人が ほとんどです。

 

 

 

 

 

米国医師会(AMA)の調査では、2021年の時点で、

「アメリカの成人 15人に 1人が免疫不全状態」

だと発表されていました。

 

 

 

 

 

 

 

これは、少し前の2023年12月21日のデータですが

(世界のワクチン接種状況は、更新を終了してしまいました)、

日本の方がアメリカよりマシ、とは考えられませんね。

 

 

 

 

欧州医薬品庁(EMA)も、レプリコンを承認へ

 

そのように、mRNAでもない、生ワクチンでも危機だというのに、

欧州医薬品庁が、

レプリコンワクチンを承認してしまいました。

日本だけならまだ、島国ですから、鎖国すれば、

世界規模にはならず、封じ込めも可能だったかもしれませんが、

ヨーロッパは広い大陸と地続きです。

 

 

 

 

https://www.pmda.go.jp/drugs/2023/P20231122002/780009000_30500AMX00282_A100_2.pdf

 

43ページ

 

 

日本では、それに先立って承認していますが、

厚生労働省部局は、

レプリコンワクチン承認書に、このように記しています。

「臨床的位置付けは不明と言わざるを得ない」と言いつつ

承認するんですね。

 

 

 

 

また、当ブログでも何度も登場した「抗原原罪」

(最初に出会った病原体の記憶に固執し、

 免疫が変異株に応答できなくなってしまう現象)ですが、

これまで、武漢株に応答するようには できているけれど、

新しい変異株には応答しないのだから、

打っても無駄というような お話をしてきましたが、

今度のレプリコンもまた武漢株で、これに対しては反応してしまう。

しかも、中和抗体は残っていないにしても、

感染増強抗体は残っている と思われるわけです。

 

 

 

 

 

これは、大阪大学や、

蛋白質研究所・免疫学フロンティア研究センターなど、

複数の日本の研究グループによる

「新型コロナウイルスでの ADE に関する論文」の説明ですが

(アメリカの科学誌Cellに掲載)、

「中和抗体は消えても、

 感染増強抗体は よく保存されている」ということで、

やはり、これまで たくさん接種してきた日本人は、

感染増強抗体を持っていると思われ、

通常よりも感染しやすく重症化しやすくなるという

ADE(抗体依存性感染増強)を

引き起こしやすくなるのではないか

という懸念が沸き上がってくるのです。