廃村のギャルソン | ぴいなつの頭ん中

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殻付き。そにっくなーすが言葉を地獄にかけてやる

隣人が死んだ。

なんの関わりもない人だった。

あのひとはその電車にたしかに乗っていて、逆方向にどんどんどんどん進んで行っていた。

ほんとうはそんなぎゅうぎゅう詰めにならなくてもよかったのに、

一つ隣の、スカスカの綺麗な座れる電車、

ゲロひとつない昼14時の

電気をつけなくてもやさしくひかりのはいってくる電車

あのひとはあれに乗るはずだった

口を開けたままチョコレートを食べ尽くしてしまったので外袋を投げつけてわたしは祈った。


この蔓がどこまでもどこまでもどこまでも、のびて、あの人に届きますよう。


蔓を伸ばすにはなるべくたくさんの言葉で繋がねばならなかった。それはお前たちが思うよりも穏やかでファンタジックな現象ではなかった。


閉店は近づいていた。


飾り立てる嫌味と自慢とブランドものは、心的外傷と名前をつけて仕舞えばなんだか綺麗なドキュメントになりますので、人殺しがやめられないとピチピチの白衣を着ながらにこにこ笑っているおんなのサンダルをも、わたしは犬のおしっこがとても似合うと思って間違いなく黄金の果汁をそこに垂らしてあげる。


文字は汚えからやめた。言葉のサラダに合うドレッシングはなにかなっていうことばは、ずっと前から誰か言っててごま油をじゃぶじゃぶかけてしまえばそれは外見だけ味わい深い香ばしさ。わかんなくていいよ。わかんないようにわかんないようにあのひとへの気持ちを隠しまくる汚えからやめたあの子の映像ゾクゾクするような激情、なあ18歳だった頃こんなにヒリヒリすることなんか知らんから一人でいつまでもオナニーしていたよ、それしかわたしのぐちゃぐちゃを誤魔化してくれる動きはないと思ってたから。寝たきりの母の横で見えないからって聞こえないからって繰り返すオナニー。巻き込んだことなんてないよ。母と娘ではこどもをつくれないからね。

せめて綺麗に歯磨きしたりからだをあらうことくらいは教えてあげて欲しかった。

生まれた時からあらったことない指は、もう匂いがぜんぜんとれなくて指をかざすたびに少年は勃起する。