彼はジョルジュ
太陽で灼け焦げた肌が美しい
彼はママの恋人
ママは病気になって彼を拒絶した
だけど離れられなかったんだって
どうしてもそばにいたかったんだって
だからずっと隠れてた屋根裏、革の箱の中
彼に会った5歳のとき
さわりたがる私をママがはたいた
大切なひとだから
だからパパにも隠してた屋根裏、革の箱の中
ある日ママが死んだ
いい天気の日だった
ふたりともジョルジュのこと忘れてて
かびくさく黙ってた屋根裏、革の箱の中
ジョルジュの箱を開けたわたし
あの頃のママとそっくりの風貌で
ジョルジュは思わず間違えた
それでいいと、そのままでいいと思った
ママは天国から嫉妬の雷を鳴らし
それでも気にしないどうせ手出しなどできない
新しい誰かを愛すか迷ったけど
彼の声が心引きちぎった
どうせずっと一緒にいるんだから
好きなようにあいしてもいいよね
ぼろぼろになるまでチョーキング
どうせずっと一緒にいるんだからわたしのために傷つけちゃってもいいかな
枯れて泣いて響く青い音