「キッコーマンのグローバル経営」『茂木友三郎 著』
最近の本の読む傾向は、広く浅く、雑学的に情報を仕入れるという考えでは無く。
1.自分にとって気づきを見いだしてくれること。
2.その事は誰かに「その本どう?」「面白かった?」「どんな本?」と言われたときに、ここはこんなところが自分のためになった言える事だと思う。なんと無くよかったでは、著者に申し訳ない。
3.かいつまんだ話をできるようにする。実はこの話、この本の中に書いてあったのだが、読書会による勉強法だ。あらかじめ熟読した本の内容を8分程度で報告し、3分でその内容についてディスカッションするというものだ。
何かについて調査した事を報告したことにある人なら理解できると思うが、一度読んで解った解ったと思っていても、いざ報告するとなると、全く文章が出てこなかったという経験があると思う。当然と言えば当然だが、報告するためにはきちんと理論をつかみ流れを把握する必要がある。何年になにがあったという所までを記憶する必要はないが、要約する作業で、何が重要でなにが重要ではないのかを選択するセンスが磨かれる。たとえば、物語の中でその主人公がどのような判断をし、こういう結果を招いた、という事が解れば、その主人公の考えかた、センスにふれる事のできるエキサイティングなワークなのだ。
■醤油文化が日本の食文化の原点とも言える話があった。
戦時中、醤油の輸出はストップ。アメリカの日本人抑留キャンプではそのにいる日本人が醤油が無い生活が耐えられないということで世界赤十字に訴えた。この訴えを真摯に受けた世界赤十字は日本赤十字に連絡、、キッコーマンから中立国を経由してアメリカの残留キャンプへ送られた、その時の贈呈式の様子が有名な画家が一枚の絵にしたというエピソードがある。
■需要の横ばいが海外進出のきっかけになる。
高度成長期、今とちがって2桁成長が世間の常識、このころ醤油の需要は生活に密着しているが故に堅調(良い言い方であれば)人口に増加にともなった増加でしかなかった。(頭打)この一定の需要からしか見込めない醤油を主力とすつキッコーマンが将来を考えて採った戦略のひとつが海外戦略だった。
■英語力より営業センス
英語ができなくても通訳でカバーできるが、抜群の営業センスは他の人では補えない。
■ゼネラリストよりスペシャリスト
自分の「市場価値を高めなさい」とつねに言う。
いろんな事を経験させるため3年程度で部署をころころ変えるのはスキルが身に付かない、5年から10年じっくり仕事をしてスペシャリストを育てる。一つの事に秀でることで全体が見えてくると言う考え。
実はこの部分、非常に気に入ってしまった。引用文を書いてみる。
スポーツ選手もそうだ。何か一つのスポーツに秀でた選手は、他のスポーツ競技のポイントも理解できるし、さらにスポーツ全体も理解できるようになるものだ。(中略)
よく、「かじった」という言い方をするが、かじった程度ではどうしようもない。かじるのではなく「かみ砕く」ぐらいまでにならなければスペシャリティは持てるものではない。
キッコーマンのグローバル経営―日本の食文化を世界に/生産性出版

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