最近、ナチュロパスになるには、どうしたらいいんですか?

というご質問をいただくことがありましたので、

ここで、どのようなことを勉強して、ナチュロパスになるのかを

お話いたします。

 

オーストラリアでは、ナチュロパスのための教育機関は、

大学やカレッジになり、フルタイムで学士号取得の場合、4年かかります。

私は、一部パートタイムで勉強しましたので、6年の歳月をかけてしまいましたニヤリ

 

勉強する内容は、多岐にわたっており、

解剖生理学でまず体の仕組みについて勉強し、

そのほか病疫学、化学、物質代謝や、

遺伝子学に基づく生化学といった科目で、

ややこしい化学記号や、複雑な代謝の仕組み、

膨大な量の病気に関する知識を詰め込まれます。

 

ナチュロパスのコンサルテーションでのスキルを学ぶために、

カウンセリングの授業もいくつかありました。

そのほか、栄養学や食事療法、植物療法クローバー

特に西洋ハーブ学やフラワーエッセンスhana(red)、ホメオパシー、

マッサージセラピーなど、自然療法において利用する療法を

すべて詳しく学びます。

これは、化学的な作用から、療法の効能、処方に関する知識など、

かなり掘り下げて勉強します。

そのほか、薬学も勉強します。

 

薬のことを理解することは、とても大切なことです音譜

栄養療法やハーブ療法は、処方するものによって、

薬の代謝を妨げたり、あるいは早めたりすることで、

薬が持つ効能に影響を与えてしまうこともあるのです。

また、薬の副作用について理解することで、

クライアントさんに起こっている症状との関連が

ないかどうかを調べるためには、薬の知識が必要なのですお願い

 

そして、最も重要な授業は、実践の時間です。

学校にはクリニックが設置されていて、

実際のクライアントさんに対して、

コンサルテーションを行います。

クリニックワークは、学校に入って2年目に

他の生徒が行っているコンサルテーションを見学することが始まり、

3年目からは、実際にクライアントさんと接する機会が訪れます。

 

必ず2名1組で生徒がペアを組み、

1人の生徒がクライアントさんに対して問診を行います。

そして、それを元に、ペアになった生徒同士が、

トリートメントプランについて話合い、それをまとめたものを、

スーパーバイザーの先生に提示します。

この間、クライアントさんは待合室で待っていてもらうのです。

 

先生からオーケーをもらって初めて、

クライアントさんにレメディーを処方したり、

必要なアドバイスを行います。

ペアになった生徒と、

トリートメントについての意見が合わなかったりえー

またスーパーバイザーの先生に、

トリートメントプランを提出したときに、

けちょんけちょんにダメ出しをくらったりえーん

かなり大変なクリニックワークですが、

この期間が本当は一番大切。

生徒でいるうちは、多少トリートメントプランに改善の必要が見られても、

先生がそこを訂正してくれますので安心ですが、

プロになった後は、そういうわけには行きません。

 

だから、このトレーニング期間に、いかに多く、

そして様々な症状や病気のケースを取り扱い、トリートメントの経験をするかが、

将来独り立ちして自分のクリニックワークをしていく上で重要になってきます。

 

また、私が行っていた学校は、自然療法といえども、

科学的根拠があるものや、臨床研究で認められたものを重要視し、

カリキュラムもそれに従って組まれていましたので、

勉強した6年間の間に、いやというほど、

膨大な量の研究文献を読まされましたガーン

 

また、この文献が理解不明な専門用語や、科学用語がでてきたりと、

もう大変!日本語で読んでも、その手のものは難しいのに、ましてや英語。

ストレスで、頭皮の皮をめくるという、怪しい行動を起こしたこともありました。

その時に印刷した文献の山が、まだ家の押し入れにごっそりあって、

最近それを捨てようかどうしようか悩んでいるところです。

 

苦労して勉強した後には、プロの道が待っているのですが、

卒業は自然療法士1年生としての新たな始まりでもありますニコ

 

自然療法士になっても、更に勉強は続きます。

自分のスキルや知識を常に向上させる必要があり、

そのために、専門のセミナーやワークショップ、

また、新しい療法を更に増やすために、

新しいスキルを磨くコースなどに出席することが義務付けられており、

それがポイント制になっていて、年間20ポイント分の

勉強をしなければいけません。

だいたい3時間ぐらいのセミナーに出席すると

1.5から2ポイントになります。

また、自分で一般向けにセミナーを行っても、

ポイントを得ることができます。

 

このように、自然療法の業界をより向上させるための、

システムが確立されているのです。

 

クローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバー

先日、たまたま日本のサイトで、

ナチュロパス養成講座をやっている

学校のサイトを目にする機会がありました。

どんなことを教えているのかなあと、

興味津々に覗いてみたらポーン

ハーブ療法やアロマセラピーを中心とした

数時間の講義を通して学ぶコースや、

入門編から始まり、上級コースまでの段階に分けた

比較的時間をかけたコースから様々にある様子。

 

でも、勉強内容や時間は、オーストラリアを基準に考えると、

全然足りない印象を受けました。

例えば、1回の授業時間ですが、私が勉強した学校では3時間、

クリニックの実践の場合は、6時間でしたが、

日本の学校の場合、平均1時間30分で、ひとつの課目に対する単位数も少なく、

また、大切な生化学や薬学などは、授業内容には含まれていないようです。

それに、実践時間や栄養学の勉強も十分に取られていないようでした。

 

自分自身や家族の健康維持のために、

自然療法を学ぶという目的で、コースを取られるのは、

全然問題ないのですが、それを職業にして、

他人を治癒する、という目的で行う勉強するのであれば、

現時点で日本と、オーストラリアを始めとする他国の

ナチュロパスに関する教育基準には、隔たりがあるようです汗

 

アメリカでは、州ごとに制度が設けられていて、

ライセンス制をとっています。

一部の州を除き、ナチュロパスはドクターの称号で呼ばれ、

州によって、ナチュロパスも薬の処方ができるようになっています。

 

ナチュロパスの養成は、

1902年にドイツからアメリカに移民してきた

ベンジャミン・ラストという人が、

初めて自然療法を教える学校を

開いたことが始まりとされています。

自然療法は、紀元前の昔から

伝統的に受け継がれてきたものですが、

その療法に対して、きちんと教育機関を設けて、

自然療法の従事者を

育成する教育期間が確立されたのは、

まだ最近のことなのです。

 

自然療法への関心は、年々高まっており、

利用者も多くなっています。

 

それだけに、自然療法に携わる従事者は、

最新の研究結果や、

臨床試験を元にした療法を、

より有効に提供していくことが求められています。

 

そのためにも、自然療法士を育成する

教育機関の充実が望まれます。

 

日本でも、自然療法についての関心が高まっているようです。

日本でもこれからナチュロパス、自然療法士が

活躍できるきちんとした土台あしができることを祈るばかりです祈る

 

もっときちんとした教育や、資格制度の土台作りのために、

こちらから提案に行こうかいな?目

 

長いブログにお付き合いくださってありがとうございました音譜