このトピック、過去のブログを読み返してみると、かれこれ2017年10月から5年以上もあーでもないこーでもないといいながら現在に至ります。

 

「自分流のクラニアルオステオパシー」というタイトル通り、オーストラリアの大学で半年ほどメカニカルな頭蓋オステオシーを学んだだけで、今施術の中で行っているものはほぼ自分の経験をもとにしたオリジナルなものになります。

 

しかし、学問としてのクラニアルオステオパシー、特にバイオダイナミックな頭蓋オステオパシーをどこまで知っているかというと、?であり、今更ながらですが世界中のオステオパスが書いた本を読み漁っています。

 

沖縄に移住して、この特殊な感覚を初めて認識した直後くらいから、ロバート・フルフォードやチャールス・リドリーの書籍を読み始めたこともあり、自分が今までやってきたことはバイオダイナミックだと思い込んでいました。

 

ところが、日本で認識されているバイオダイナミックなクラニアルオステオパシーは、ジェームス・ジェラスやフランクリン・シルズ、トルステン・リーム、ジョン・アプレジャーらの理論がメインストリームだと知り、今更ながら真剣に読んでいます。

 

そこで、思ったことが一つあります。

 

それは、自分がやっていることは「バイオダイナミック」なオステオパシーではないのではないか?という思いです。

 

というのも、どの本でも「クラニアル・リズミック・インパルス(CRI)」は、1分間で8〜14回のリズムとあり、このCRIがバイオダイナミックの基礎になると書いてあります。

 

実際、世界中で行われているバイオダイナミックセミナーの基礎コースでは、まずこの短いサイクルのリズムを触診するところから始まります。

 

実を言うと、自分はこの1分間に8〜14回、すなわち4秒〜7秒で行って帰ってくる速いリズムのCRIを一度も感じたことがないのです。

 

その代わり、自分が感じている動きというか波動というものは、もっとゆったりとしたリズムで、おそらく40秒から2分くらいでで行って帰ってくるものなので、本の中で言う「ミッドタイド」もしくは「ロングタイド」に相当するものになると思われます。

 

今更ながらですが、以前このブログでも取り上げた、ロバート・フルフォードが「CRIは存在しない」と言った意味は、文字通りこのことだったのではないかと思うようになりました。

 

また、施術の中では、最終的にこの波長が静止するまで待つのですが、本の中ではこの「静止」を促す「静止点誘導」を行うテクニックが多く書かれています。

 

しかし、自分の施術ではこの「静止点誘導」は全くやりません。というかこれをやることは単純に非介入のアプローチであるこのテクニックに対し、根本的に矛盾しているのではないかと思うのです。

 

そう言う意味では、明確な介入をするメカニカルな頭蓋オステオパシーと、非介入なバイオダイナミック?な頭蓋アプローチは、全く別物といっても過言ではないと思っています。

 

なので、来年夏あたりから開催しようと思っている「頭蓋オステオパシー」のセミナーを「バイオダイナミック」なものとして発表していいものかなのかどうか、非常に悩んでいます。

 

まだまだ、ここで書きたいことはたくさんあるのですが、もう少し頭の中を整理しつつ、臨床でも確認しながら来年の夏に向けて「言葉」に落とし込んでいこうと思います。