オステオパシー医学のコースがある大学では、神経筋骨格系のスペシャリストとしての学問とその専門知識を使った徒手療法のテクニックを5年ほどかけて学び、特に筋骨格系に対する物理的アプローチを主として勉強します。

 

そのため、整体やカイロプラクティック同様、ほとんどのオステオパスが主に関節可動域の制限や筋筋膜の拘縮や左右のアンバランスといった目に見える異常に対してのアプローチが主流となっています。

 

もちろん、怪我や事故など明らかにコレという原因がある場合はこのような物理療法は効果があると思います。

 

しかしながら、特にコレといった原因も見当たらず、医療機関でレントゲンやMRIなどといったスキャンでも目に見える異常がないというケースが多くあり、こういったケースでは経験上、自律神経系や脳脊髄神経系が深く関わっていると考えられます。

 

そしてこうした自律神経系、脳脊髄神経系に関連すると思われる不調に対しては、筋骨格系への物理的アプローチはゼロとは言わないまでもその効果は限定的です。

 

例えば、車の調子が悪いとしましょう。なんだか振動が多くスムーズに走ってくれない状況を想像してみてください。おそらくタイヤの異常?ホイールバランスの異常?エンジンオイル?など様々な原因を疑うでしょう。ところがもしその異常の原因がエンジン内のプラグ点火のタイミング、すなわちコンピュータープログラムの異常が原因だったとしたらどうでしょう。

 

その場合はいくらタイヤを交換しようが、ホイルバランスを調整しようが、エンジンオイルを新品に変えようが治りません。この場合はコンピュータプログラムを見直して最適な点火タイミングに調整し直さなければ決して解決しません。

 

私はこれと同じようなことが世の中の整体院や治療院で起こっていると思っています。自律神経系、脳脊髄神経系、すなわち人間のコンピューター回路に異常をきたしている場合に、この例え話のタイヤやホイルバランスのように、いくら筋肉を引っ張ろうが、関節可動域を調整しようが、真の解決策にはなりません。

 

オステオパシーではこの自律神経系、脳脊髄神経系にアプローチするテクニックが数多くあり、その中でもクラニアルオステオパシーと言われる頭蓋仙骨アプローチがとても効果的です。実はこれこそがオステオパシーの一番得意とする分野であり、自律神経系、脳脊髄神経系へのアプローチこそがオステオパシーの真髄でもあります。

 

そのため当クリニックでは怪我や事故など原因がコレと特定されない限り、一部の筋肉や関節にアプローチすることはしないため、ボキボキっと関節を鳴らしたり、筋肉を強く押したり引っ張ったりということはしません(もちろん必要なケースもありますが、その場合は事前にどのテクニックを使用するかを患者様と一緒に決めていきますのでご安心ください)。

 

この頭蓋仙骨にアプローチするクラニアルオステオパシ一は、しっかりとした解剖学を元にしたテクニックですが、一見すると動きがない非常にソフトなアプローチで、体感するまで少しタイムラグがあるため効果が弱いイメージがあります。しかし、実際は体全体に影響を与える自律神経系や脳神経系に直接アプローチするので非常にパワフルです。個人差があるので一概には言えませんが、多くの方が翌日もしくは翌々日のうちに体の変化を実感します。

 

また、即効性がないとはいっても施術後には、呼吸が楽になる、身体中の筋肉がリラックスしてトリートメントベッドに背中が沈むようにピタッとくっつく、血行がよくなり手足が熱くなってシビれるなどといったビフォーアフターの感想をよく聞きます。

 

その他にも、その日の夜に電池が切れたように寝てしまった、味覚が鋭くなった、体がリセットされた感覚、その日や次の日はとても体が重くなるが、その後一気に体の中心から動き出すような感覚、そして一番嬉しいのは元々の来院理由である体の不調が嘘のようになくなった、というものがあります。

 

実は私自身はこのテクニックに関して科学的理論が確立されていないため、非常に疑いを持っていました。しかし、それこそ科学的に確立されている筋筋膜や関節、いわゆる筋骨格系へのアプローチでは思う以上の効果がでなかったり、効果があったとしてもまたすぐに戻ってしまったりと頭を悩ませていました。

 

もともと私自身が唯物論的な思考であったため、科学的根拠とエビデンスベースに基づいたもの以外を受け入れるのに10年近くの時間がかかりましたが、今では電磁気やエネルギー医学といった分野にもある程度の理解を持っています。

 

そうしたジレンマから試行錯誤を繰り返しながらやっと今の治療スタイルに辿り着いたのですが、なにぶん言葉で説明できる限界を超えている領域も施術内容に含まれているため?と感じることもあるかもしれません。その場合はできる限りわかりやすく解説いたしますので少しでもわからないことがあれば遠慮なくご質問ください。