肩書きは天然素材コンシェルジュ&空間デザイナー(その3) | 山納銀之輔〜俺がお金を捨てたわけ

山納銀之輔〜俺がお金を捨てたわけ

自然界に寄り添って生きろ!
全てを失くしても大丈夫。世界は大きい!

俺の仕事のやり方は、設計士やデザイナーとは大きな差があった。

普通、設計士やデザイナーは自分で工事はしない。

大工さんはデザインしない。

電気屋さんは水道工事しない。

水道屋さんは壁塗らない。

左官屋さんは鍛鉄しない。


俺は丸ごと全部できる。

そして、そうすることによって、

沢山の業者を頼む必要ないから、

同時にやっちゃうから早くて安く済む。

全員に説明しなくていいから細かい図面はいらない。

依頼主と俺がわかる絵さえあれば打合せも簡単。


だから、ついでにいろんな相談にものることができるスーパー空間デザイナーになれた。


例えば、あるレストランがオープンすることになって店舗を改装する時に、

メニュー表の紙質や色から、箸袋のデザイン、ウェイトレスの服装まで考えるところ。

それに加えて、春夏秋冬のダイレクトメールの内容まで全部提案する。


なぜそんなことまでしたかっていうと、

すごくおいしいレストランのシェフは、言うまでもなく料理の天才。

ところが、天才的な腕の料理人に限って、

どうやったらお客さんが入るかが分からないんだ。


『おいしさを徹底的に追求し続けてきた天才的料理人たちが作り出す料理を、ふさわしいお客さんに食べてもらいたい』

『お互いに感動と喜びを分かち合ってほしい』

『そして経営的にも成り立っていってほしい』

そう思ったんだ。


その頃の俺は、人一倍こだわりを持っていて、プライドばかり高くて、頑固一徹の超めんどくさい人間だった。

それを提案できるのは、自分にしかできないって、心から思ってしまった。


どんなにおいしい料理を一生懸命作っても、全然売れないレストランもある。

本当に腕の良い料理人が作る、美味しい料理が消えていく…。


食いしん坊万歳の俺は、そういうのが嫌だったし、なんとかしたかったんだ。


つづく。


 

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  絵本の家のつくり方