栃木での村づくり(2)人が集まってきた | 山納銀之輔〜俺がお金を捨てたわけ

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自然界に寄り添って生きろ!
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村づくりの土地は、月に1万円。

山奥すぎてコンビニもないし、電波も届かなくて水道も何もない草ボウボウの土地。

そこに400年前の江戸時代の古民家。

ボロボロで壁がない。

トイレも風呂もない。

 

それがすごい気にいっちゃって。

ここに住みてぇと思っちゃったんだ。

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料理は100パーセントたき火。

毎日ダッチオーブン料理。

おかげでダッチオーブン料理の達人になっちゃった。

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裏の山から川の水引っ張ってきて。

壁を作って。ドアを作って。鶏小屋を作って。

作業小屋を作って、どんどん作っていった。

母屋の周りに小さな家を作って。

ログハウスも作って。


ひとりふたりと人が集まってきて。

村ができてくるようになって、人が泊まれるようになった。

 

その頃、自然素材の店舗デザインをしながら、自然素材でアレルギーの家直しも同時にやっていて、

ある時、千葉県の栗源村から、『竹小舞で小屋を作ってくれ』という依頼がきたんだ。

竹小舞は、竹を編んで壁の下地を作って、土を塗って、最後は漆喰で仕上げる日本の伝統工法。

その小屋づくりのワーックショップのときに泊まっていたのが、『くりもと地球村』っていう自然農法の学校だった。




そこの生徒たちとも仲良くなって。

ほとんどが東京の人だったりして、みんな学校を卒業したあと、畑やりたくても自分の土地がないんだよね。

で、『うち耕していいよ、好きに。その代わりに野菜分けてよ』って。

みんながうちに土日泊りがけで来るようになって。

俺もみんなから自然農法を教えてもらった。

 

地元の人とは、ヤギのことで謝っているうちに仲良くしてもらえるようになってた。

野菜をくれたりして。

ある時は玄関が血まみれになっていてびっくりしたら、近所のじいちゃんがしとめた鹿の足を玄関に置いてってくれてたり。

満月の夜は『見月祭』っていうのをやって、誰でもうちに来てねって言って。

子供も若者もじいちゃんもばあちゃんも。

近所の人たちが家族みんなでうちでご飯を食べて酒をのんで、いろんなことを教えてくれるようになった。

 

そんな風にひとりで始めた村づくりに、人が集まってくるようになってきたんだ。

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つづく。


 


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