ネイチャージャーナリング」とは、約40年ほど前、アメリカの世界的アーティスト、
クレア・ウォーカー・レスリー(Clare Walker Leslie)が考案した、自然観察の手法です。
 
日々観察したことを、「ネイチャージャーナル」と呼ばれる日記に記録をします。
「観察」は、自分の外側にある自然と、内側にある自然を観ます。
 
ネイチャージャーナルでは基本的に、絵(簡単なスケッチや図)、ことば、数字の「3つの言語」を使います。
とてもシンプルな手法ですが、子どもから大人の学習に、スケッチの上達に、瞑想に、と、使う人の目的しだいで、
無限の広がりを持たせることができます。
 
これは、まったく新しい手法ではなく、昔から科学者や、研究者などが使ってきた手法です。
「科学と心」といった、通常、対極にある別分野として扱われていたものどうしが、自然に融合して、より自由度が高い、
という点が、これまであったものと、少し違う点です。
 
日本文化には、俳句があります。これも、ネイチャージャーナリングのひとつと捉えています。
自然と密接に共存してきた日本人にとっては、ネイチャージャーナリングという概念は、
西洋人よりも身近なものではないかと思います。
 
↓こんな方におすすめです↓
チェック自然、生きものが好きな方
・ 自然は好きだが、見かたがわからない
・ 自然と関わる新しいスキルを身につけたい

チェック絵が苦手だけど描けるようになりたい方
・ スケッチができればと思うことがあるが、才能がないので諦めている
・ うまく写真がとれなくて、ストレスを感じたことがある

チェック子どもの”好き”を育みたい方
・ 子どもの観察力、集中力、想像力を育てたい
・ 子どもや自分自身の自己肯定感を高めたい
・ 子どもの自由研究の宿題に毎年悩まされている


チェック自然体験活動をしている方
・ 双方向型の観察会、自然ガイド、授業をしたいが、方法がわからない
 
 
ネイチャージャーナルは、年齢問わず、子どもから大人まで、誰でもかくことができます。
年少クラスの子どもでも、90歳からでも始められます。
(文字を書く前の子どもには、その年齢に合ったやり方をします)
 
「自然観察」といっても、自然について、たくさんの知識を持っている必要はありません。
絵は描きますが、上手に描けるかどうかは、問題ではありません。
 
子供にとって、ネイチャージャーナルは、科学(理科)、数学、国語や語学、アート、社会などの教科を
横断型で学ぶ「学習ツール」になります。
 
目の前の自然を観察し、自分の五感に意識を集中し、「手でかく(書く・描く)」ことは、
精神を安定させる効果があります。

毎日、あふれる情報に意識と集中力を奪われ、注意散漫になりがちな時代だからこそ、1日のほんの短い時間でも、ゆっくりとした時間を作る。「ジャーナリング」という形で、意識を自分の内に戻すのです。これは、ついおろそかにしがちですが、心身の健康を保つためには、大切なことです。
 
ネイチャージャーナルとは01
 
ネイチャージャーナリングで一番重要なのは、「豊富な知識」でもなければ、「卓越した技術」でもありません。
自分の心と感覚で、目の前の自然の不思議を「感じる」こと。自然の見方ものの見方に気づき、自分にとっての「新しい発見」を見つけること。つまり、子供のように「不思議!」「面白い!」と感じる、「好奇心」です。
 

あなたも「アーティスト」になれる

 
”アーティスト”というと、「特別な人」、「自分とは縁のない人」と考える人もいるかもしれません。でも、自然を学び、自然から学ぶことで、自分の「好き」「得意」を見つけられたら、ひとはだれでも、ほかの誰でもない、”アーティスト”になれるのです。
 
ネイチャージャーナルは、ほかの誰でもない自分に気付くための、自然観察日記ともいえるでしょう。
 
  
 
  
 
 
 
 

近くに自然がないから、できない?

 
「自然」を感じるのに、「大自然」を求めて、遠くへ出かける必要はありません。
「自然」は、あなたの身の回りの、どこにでもあります。
 
すぐそこにあるのに、「見えていないだけ」なのです。
 
まず、今日外に出かけたら、道端に目を向けてみてください。
 
ネイチャージャーナルとは04_道端の草
 
 
もし何も見つからなかったら、上を見上げてみてください。
 
 
ネイチャージャーナルとは05_空
 
 
道端に生えている植物の名前。
今日の空の雲は、なぜその形をしているのか。
 
「知らないこと」が、たくさん見つかるはずです。
 
こうして「自分にとっての不思議」に目を向けることで、いつも見慣れた風景が、しだいにドラマチックに、新鮮に、見えてくることでしょう。
 

自信がないから、絵は描かない?

 
日常や旅先などで、「絵が描けたらもっと伝えたいことが伝わるのに」「こんなとき、ちょっと絵が描けたらいいのに」と思ったことはありませんか?
 
「写真に撮ったから大丈夫」と安心していると、あとでうまく撮れていなかったことに気付いたり…。そんなとき、少しでもスケッチを残しておけば、あとで記憶の助けになるでしょう。
 
スケッチをしようとすると、細かい部分まで観察することが必要になります。それによって、写真では気づかないことに気付いたりします。
 
そのとき、「上手」に描く必要はないのです。絵で描けないなら、文字で補足すればいいだけ。これまで気づかなかったことに「気づく」ことによって、後からしだいに腕も上達してくるでしょう。「まずは描いてみる」、行動に移す、ということから、すべては始まるのです。
 
もちろん、具体的な描き方も、お伝えしますが
 
実は「上手じゃなくていい」とわかるだけで、「自分は描けないと思っていたら、意外と描けた!」と、自分にビックリする方が多いんです(笑)
 

 

ネイチャージャーナルの使い方

 
ネイチャージャーナルには、どんな使い方があるのでしょう?
一例をご紹介します。
 

鉛筆ネイチャージャーナルの活用例

 
子ども向け:
文章の書き方(国語)、サイズの測り方(算数)などを学ぶ
 
大人向け:
・”写真ではうまく撮れなかった残したい記録”を、スケッチで残しておく。(自然観察の習慣がある方)
 
・外国語習得に(例えば海外のジャーナラーとSNS等で交流することによって、生きた英語を学ぶ、など)。
 
・自分を本来の自分に戻す”デフォルトモード”にするため(心を落ち着かせ、クリエイティブな発想をうながす、など)
 
ママ・パパ向け:
・子どもの「好き」、関心を知る、記録する
 
・・・などなど。
 
 
楽しみ方や目的は、人それぞれ。
子どもにとっては子どもの、大人にとっては大人の、無限の楽しみ方や活用法があります。
 
 
こうしなければいけない、という決まりがない。それが、ネイチャージャーナルの面白さです。
 
 

 
とはいえ、「決まりがない」「自由にかいていい」といわれても、実際どうかいたらいいのかわからないと思われる方が多いと思います。そこでこのブログでは、あなたが”ネイチャージャーナラー”になるためのお手伝いをすべく、自然観察のしかた簡単なスケッチのしかたノートのまとめ方などを随時ご紹介していきます。
 
 
あなたもどうぞ、自分なりの楽しみ方やスタイルを見つけてみてくださいね♪
「自然の不思議」の扉を開くお手伝いができたら、幸いです。
 
 
私のネイチャージャーナルはインスタグラムに時々アップしていますので、ご参考にどうぞ。
 
最初にお伝えしたように、やることはとてもシンプルです。
すぐに感覚がつかめる方は、このブログに上げる情報だけで十分ご自分で出来ると思います。
 
 
やってみたいけどひとりでは出来ない、続けたいけど続けるのが難しい、と感じる方は、日本ネイチャージャーナルクラブのフェイスブックグループへ参加申請(参加費無料)、または、ネイチャージャーナルオンラインスクールをご活用くださいね。