『魔物(마물)』
【2025春ドラマ】
テレ朝・金曜ナイトドラマ
日韓合同で制作されたという、この作品。
朝の情報番組はテレ朝系なので、
おのずと番宣で見聞きしていた。
初回見て、継続して録画予約することにして、
最終回が終わったら、まとめて見ることにしていた。
で、見てみました。
初回が、登場人物の紹介がてら、展開が目まぐるしく進む。
懐かしいこの感じ。昭和から平成初期の連ドラを彷彿させる。
冒頭、裁判のシーンから始まり、各回、回想する形で物語が進
む。
主要キャストの脇の配役が・・・イマイチ。
主人公ヒロインの、華陣あやめ(麻生久美子)の元カレ・今セフレ?の同僚弁護士に、今野昴(大倉孝二)。
いいよ、バイプレーヤーとしては、好きな俳優さん。だけど、ヒロインの元彼で、割と重要なのに、うーーーん。最終回に、オダギリジョーが匂わせ的に出ていたけど、元カレ役だと、もうひとりの主役を食ってしまいそう。だから、大倉さんかぁ。
まっ、ドロドロしているドラマに、いい箸休め的でよかったのかも。
あと気になったのは、刑事役のお二人。存じ上げませんでした。
いい意味で、助演で光った、ジャスミン 源夏音(北香那)が、よかった。もう、鼻であやめを馬鹿にするところや、DV受けながらでも、源凍也(塩野瑛久)を愛する心の動き、逃げたい・離れられない・人生やり直したいと、その場面ごとに、違う表情と所作が、とても良かった。この作品をきっかけに、認知度が上がり、飛躍してほしいな。
【見せ場は・・・】
主演はお子さんが、いらっしゃる女優さんとのことでした。
インティマシー・コーディネーターを入れたとのふれこみでした。
おのずと、どんなシーンになるのだろうかと思った。
満足したのは、3人の女性を骨抜きにした、源凍也(塩野瑛久)の裸体でした。
インタビューで、この役作りのため、体を作ってきたとのこと。
見事な、体でした。DV野郎と優しい凍也の切り替えも、上手かった。
あやめは、下着はバッチリつけているし、カット割りとそうなんだろうなというシチュエーションだけで、あとは想像してね的でしたよ。キスシーンだけは、しつこいほどあった。だけど、二人のイチャイチャシーンは、いい年したおばさんが!と、思わずにいられない。バリバリの仕事人間の美しい、隙のない女性が、恋に落ちるというには、十分理解できた。
この作品が、もし、邦画で映画となるのなら、
キッチリ、インティマシー・コーディネーターの間の元、映像化してほしいと思う。
DV・不倫・性癖と、様々な問題をぶち込んで、DVとあやめの恋をメインにもってきたけど、私は、北香那の好演が光った作品だと思った。
やっぱり、DV男は、死ぬんだ・・・。
この作品のDVは、怪我も酷くて、流血がすごい。
警察が協力してくれるけど、これはあやめが弁護士だからなのか?
そうだとしても、今 DVで苦しんでいる人や、DVだと気づかぬふりをしている人たちが、自分の置かれている状況を、この程度ならまだマシとか、また耐えられるとか、ドラマ程ではないと、とるのではと。また目に見える怪我でなければ、DVだと訴えても、警察は動いてくれないのでは?と、思ってしまうのではないか。全8回では、短すぎたのかもしれません。
【簡単なストーリー】
敏腕弁護士の華陣あやめ(麻生久美子)は、最上陽子(神野三鈴)と出会い、仕事の依頼を受け、もっと上にと野心があった。
担当していた控訴審のチームから外され、最上陽子(神野三鈴)から、見下された、傷ついた状態で、源凍也(塩野瑛久)と出会い、恋に落ちる。
源凍也(塩野瑛久)は、最上陽子のはなれで暮らす、息子の友人だった。妻は、DVの講演に来ていた、源夏音(北香那)だった。
最上陽子の、作家であり大学教授の名田奥太郎(佐野史郎)が亡くなる。殺人かと思われたが、自慰行為中の事故死だった。
源凍也(塩野瑛久)の母親は、子供の頃離婚。暴力をふるう父親と暮らしていたが、亡くなる。
源夏音(北香那)は、両親がいなくて、親戚の家で、不憫な生活を強いられていた。
最上陽子は、実業家。夫とは、夫婦仲が良くなく、夫の異変に気が付き助けようとするが、夫の最後の言葉は前妻の名前だったことから、放置してそのまま亡くなるのを見ているだけだった。自分の、保身のため、事件にしてしまう。
源凍也(塩野瑛久)のDVから、逃れようと、あやめと夏音は、動き出す。だが、離れられないのも事実。
最上陽子宅に訪れた源凍也(塩野瑛久)の元に、夏音とあやめが遭遇。もみ合いの末、倒れた源凍也(塩野瑛久)を、縛り上げ、警察を呼んでいる最中に、夏音は源凍也(塩野瑛久)を殺害してしまう。
冒頭の、裁判のシーンに繋がる。
あやめを弁護するのは、元彼。
夏音が、裁判で、自供したことで、あやめは無罪になる。
ラストは、あやめは女性の味方の相談所を作り活躍。
最上陽子は、息子と、成功する。
夏音と最上陽子、あやめと3人で歩き交差するシーンで終わりです。
【覚書】
華陣あやめ(麻生久美子)
源凍也(塩野瑛久)
源夏音(北香那)
名田潤(落合モトキ)
今野昴(大倉孝二)
最上陽子(神野三鈴)
名田奥太郎(佐野史郎)
金原真澄(うらじぬの)
仁川鯨(若林時英)
渚来美(宮本茉由)
井村讃一郎(宮崎吐夢)
原 案
シン・ウニョン
脚 本
関えり香
監 督
チン・ヒョク
瀧 悠輔
二宮 崇