サヨナラまでの30分 【邦画】
2020年作品
切なくも前向きな入れ替わりもの
新田真剣佑と北村匠海のW主演の作品。
キャストで即録画しました。
見るまで日にちたっちゃいましたけど(^^;)
楽しみ 楽しみ~。
感想とストーリー
友達もいない、人との関りを好まない、就活生の窪田颯太=北村匠海は、ひとりになれるオフシーズンのプールへ。そこで見つけた、テープレコーダー。それを再生すると、一年前に事故で亡くなったデビューしたばかりのミュージシャン宮田アキ=新田真剣佑と入れ替わる。アキは亡くなっているので、誰にも見えない。その時間は、カセットテープ片面30分の間だけだ。
入れ替わりものは、多々あるけれど、今作品はカセットテープで、時間制限はあるけれど、自由自在に入れ替われる。こうきたかと思いましたよ。
カセットテープって、時代だよね。誰かのために、カセットテープに曲を録音して、今でいうプレイリストよね。それを手渡すの。懐かしいし、音楽が形である証かなぁ。
アキは颯太と入れ替わり、就活に協力する。颯太はそのかわり、アキの元バンドメンバーとかかわる事を認める。
颯太は、曲作りをしていた。
ちょっと勝手でおせっかいなアキに振り回される颯太。でも、なんだか嫌じゃない。だって、音楽でつながっているから。だんだん変わっていく自分、楽しい自分に、戸惑いつつ、欲も出てきた。
バンドは再結成に向けて動き出す。
アキの恋人カナ=久保田紗友との関係も動き出す。
颯太は、だんだん仲間がいること、カナと触れ合う事で、前向きになり音楽を通して認められて、いい方に変わっていく。やりたい事を、実現できて、楽しそうだ。
ここのあたりの、幸せ度が上がるにつれて、きっとラストシーンは・・・と、思うと切なくなってくる。
これは、北村匠が演じているからだからだと思う。好きな俳優が演じると、感情移入しちゃうよね。
だが、入れ替わりの時間はだんだんと短くなり、それはカセットテープがアキそのものであり、新しい思い出が上書きされることで、アキでいる時間が短くなっていくのだ。残りのテープが上書きされてしまったら、消えてしまうと悟ったアキと颯太。
アキの切なそうな表情や、どう頑張っても、バンドの仲間やカナに自分の存在をわかってもらえないもどかしさが、切ない。だが、なんとなく、アキの空気を感じだしたメンバーやカナ。アキはそれだけで十分になっちゃったんだな。入り代わりの時間が残っていない事を受け入れるアキ。
アキを失いたくない颯太は、上書きされないために、バンドをやめようとする。ほんとは、続けたいのに・・・。その背中を押すのは、アキであり、バンドの仲間だった。
この作品の見どころです。
颯太の心情が伝わってきます。
バンドの目標だったライブフェスがラストシーン。
歓声を浴び、颯太の体を借りて、バンドのメンバーとカナと、楽しむアキ。その姿は、だんだんと薄くなり、消えてしまう。
やっぱり、最後は消えてしまうんだね。
このバンドとメンバーがいつまでも仲良しで続きますようにと、思わずにいられない、作品でした。
覚書
宮田アキ=新田真剣佑
窪田颯太=北村匠海
村瀬カナ=久保田紗友
山科健太=葉山奨之
重田幸輝=上杉柊平
森涼介=清原翔
村瀬しのぶ=牧瀬里穂
窪田修一=筒井道隆
吉井冨士男=松重豊
監督:萩原健太郎
脚本:大島里美