ケイコ 目を澄ませて
2022年 12月公開
なんか不思議
2022年12月公開で、
翌年3月の日本アカデミー賞受賞って・・・。
なんか不思議。
まっ、興行収入なんて関係ないっていえば、そうなんでしょうけど。
私はこの作品の主演の良さがわかりませんでした。
最優秀主演女優賞を受賞したからには、
どんな演技をしてくるのか?
テレビドラマで見せる、不思議な演技とは違うものが見れるのか?
受賞作品だから、見ましたよ。
聴覚障害のある、プロボクサー。
といっても、作中では 2試合分見せてくれました。
試合シーンに重点を置いている作品ではない。
だから、試合シーンは、数分で終わる。
どうやら、プロボクサーではなく、違うところに重点を置いているのだな。
劇中、音楽がない。
それは、聴覚障害者を題材にしているからの演出か?
それとも監督のポリシーか?
エンドロール中も音がない。
軽部の解説で『終わりに、縄跳びの音で終わる』という情報がなければ、気が付かないで、消去してしまうところだった。
たしかに、体当たりの演技だったのだろう。
女性で体当たりというと、ヌー〇全開の作品をイメージする。
だが、今回は、ボクサー。
体を作る時間と期間が十分にとれて
そこそこ知名度がある女優は限られる。
適材適所だった。
それだけだなぁ。
あと、この作品には、もうひとつのメインテーマがある。
コロナ禍の日本の様子だ。
それを、ケイコという聴覚障害を持つプロボクサーを通して、
16mmフィルム撮影で、記録している。
マスク姿、アルコール消毒液、アクリル板に、レジの仕切り。
無観客、リモートでの試合放送。
100年に一度と言われる、感染症。
こういう形で、制作陣は残したかったのだと思う。
誤解を与えぬように、もう少し…書くね。
聴覚障碍者がプロボクサーだという作品だから
絶賛しないのではない。
障がいがあるプロボクサーが、珍しくない世の中に
もうなったのだなと。
聴覚障碍者だから見たのではない。
あくまでも、各賞を受賞した、
主演女優の演技を見たかったのだ。
そこを、ハッキリさせておきたい。
簡単なストーリー
聴覚障碍者のケイコは、会長のおかげでプロボクサーになった。
2勝目をあげた際、母親に
「いつまでやるの?プロになったのだからもういいじゃない」の言葉が引き金に、やる気を失う。休もうとする。
所属しているジムの閉鎖と、会長が病に倒れ、
再び闘志に火が付く。
会長のジム所属での最後の試合3戦目で、負けてしまう。
だが、前を向いて、生きていこうとする姿でラストでした。
覚書
【キャスト】
小河ケイコ=岸井ゆきの
ジムの会長= 三浦友和
会長の妻=仙道敦子
トレーナー
林誠=三浦誠己
松本進太郎=松浦慎一郎
弟 小河聖司=佐藤緋美
母 小河喜代実=中島ひろ子
弟の彼女 花=中原ナナ
五島ゆみ江=渡辺真起子
原案 小笠原恵子 「負けないで!」
監督 三宅唱
脚本 三宅唱 酒井雅秋