【旧暦のある暮らし】


日本には、春夏秋冬の四季だけでなく、

二十四の気という季節と、

七十二もの候という季節があります。


旬の野菜や果物、魚、野鳥、草花、折々の風や雲の名前。

季節の移ろいをこまやかに感じとって生活していました。


旬のものをいただき、四季折々の風物詩を楽しみ、祭りや行事に願いを込めてきました。


自然によりそう旧暦の暮らしには

体も心も豊かにしてくれる知恵が息づいています。


【清明】4月4日〜19日

すべてのものが清らかで生き生きとするころのこと。

若葉が萌え、花が咲き、鳥が歌い舞う、生命が輝く季節の到来です。


「清明」の時季の養生

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▪️4月4日〜8日

【清明・初候「玄鳥至(げんちょういたる)」



「玄鳥(げんちょう)」とはつばめのことです。


海を渡って、つばめが南からやってくる頃。

また、去年の巣に戻ってくるだろうかときにかけたり。


つばめは穀類などを食べず、作物に害を及ぼす虫などを捕食する益鳥として大切にされてきました。

人家の軒先などに巣をつくり、子育てに励む姿もよく見られますね。

昔から「つばめが巣をかけると、その家に幸せが訪れる」という言い伝えがありますね。


旬の魚介「桜えび」

旬の野菜「うど」



▪️4月9日〜13日

【清明・次候「鴻雁北(こうがんきたす)」】




日が暖かくなり、雁が北へ帰っていくころ。

夏場はシベリアへ、また秋には日本へ渡ってきます。


旬の野菜「たらの芽」

旬の魚介「ほたるいか」


▪️4月14日〜19日

【清明・末候「虹始見(にじはじめてあらわる)」】




春の雨上がり、空に初めて虹がかかるころ。

これから夏にかけて、夕立の後に多く見られる季節です。


旬の野菜「みつば」

旬の魚介「初がつお」